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道路・交通2021.06.14

中央道・多摩川橋の工事方法が斬新!車線を減らさず渋滞を防ぐ。

NEXCO中日本は2023年5月頃まで、E20 中央道・国立府中IC~八王子IC間の多摩川橋において床版を取り替える大規模なリニューアル工事を実施中。この工事では、日本の高速道路では初めてという新方式を採用。渋滞発生を防ぐため、中央分離帯を改良して、上下線ともに2車線を確保したまま工事を実施している。

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中央道・多摩川橋でリニューアル工事

2021年5月31日からE20中央道の多摩川橋にて、床版を取り替える大がかりなリニューアル工事がスタート。2023年5月頃まで、2年間にわたって続く。

多摩川橋は、国立府中ICからおよそ3kmの距離にある。 ©2021 Googleマップ

(左上)老朽化した床版の撤去の様子(イメージ)。(右上)新しい床版の設置の様子(イメージ)。(下2点)床版下面のひび割れが発生している状況。画像出典:NEXCO中日本プレスリリース

(左上)老朽化した床版の撤去の様子(イメージ)。(右上)新しい床版の設置の様子(イメージ)。(下2点)床版下面のひび割れが発生している状況。 画像出典:NEXCO中日本プレスリリース

 NEXCO中日本は、E20 中央道・国立府中IC~八王子IC間の多摩川橋において、床版を取り替える大規模なリニューアル工事を実施中。床版とは、高速道路や橋梁などにおける床部分の土台となる部材のことだ。通行車両の荷重を受け止めて橋桁や橋脚に伝える重要な役割を果たしており、負荷のかかる部材でもある。床版の取り替え工事は、道路の骨格となる部分の取り替えにあたる。その床版に、劣化によるひび割れなどが生じており、リニューアル工事が実施されることになった。工事は2023年5月頃まで、約2年にわたって続く大がかりなものだ。

中央分離帯を改良して2車線を確保

(上)NEXCO中日本が2021年5月31日から本格的なリニューアル工事をスタートさせた多摩川橋の工事着手前の車線のイメージ。(下)従来の工事では、車線規制して片側1車線の対面通行にして行う。画像出典:NEXCO中日本プレスリリース

従来の工事のイメージ。上が工事着手前の車線のイメージで、工事期間中は下のように車線規制し、片側1車線の対面通行にして、上下線期間をずらして工事を行っていた。 画像出典:NEXCO中日本プレスリリース

 このような工事は、上の図のように、車線を規制して片側1車線の対面通行とし、上下線それぞれの工事期間をずらして実施されてきた。しかし、E20 中央道は大動脈のひとつ。その中でも国立府中IC~八王子ICは交通量がとても多いことで知られ、通常時でも渋滞が発生しやすい。そのため、今回のリニューアル工事は、従来の工事方式を使わずに実施されることになった。

2021年5月31日から始まったE20中央道・多摩川橋の床版取り替えリニューアル工事は全3ステップで実施される。中央分離帯を改良して車線とすることで、車線規制して片側1車線の対面通行にすることなく工事は行われる。画像出典:NEXCO中日本プレスリリース

工事は全3ステップで実施され、全期間通して上下線とも2車線が維持される。(上)第1ステップ1:中央分離帯の改良工事(2021年5月~2022年5月頃)。(中)第2ステップ:下り車線の工事(2022年5月頃~11月頃)。(下)第3ステップ:上り車線の工事(2022年11月頃~2023年5月頃)。 画像出典:NEXCO中日本プレスリリース

 NEXCO中日本が採用したのは、橋梁の中央分離帯を改良して新たに2車線の走行路として活用するという新方式だ。具体的には、以下のように大きく3ステップに分けて工事が行われる。

第1ステップは、中央分離帯の改良。2022年5月頃まで約1年にわたって実施される。まず、上下線の路肩を活用して、車線を外側に移設。その後、中央分離帯を補強して新たに2車線を確保する。

第2ステップは、下り線の床版取り替え工事。2022年5月頃から11月頃までの約半年間にわたって実施される。この期間、下り2車線は中央分離帯を改良した2車線に移される。

第3ステップは、上り線の床版取り替え工事。2022年11月頃から2023年5月頃までの約半年間にわたって実施される。この期間、上り2車線は中央分離帯を改良した2車線に移される。下りの2車線は、第2ステップで工事が完了した下り車線に移される。

このように中央分離帯を活用し、3ステップで工事を行うことにより、全期間を通して上下線ともに2車線が維持される。つまり、工事規制で車線を減少させず、それによる渋滞を発生させないようにする方式なのだ。ちなみに同方式は、日本の高速道路では初の試みだという。

NEXCO中日本では、今後も車線規制で大規模な渋滞が予想される重交通路線などでは、今回と同様の構造であるなどの条件が整った場合、中央分離帯や路肩などの道路幅員を活用した新工法の積極的な採用を検討していくという。

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