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最終更新日:2019.03.07 公開日:2019.03.07

コンパクトなバンコンやキャブコンが人気上昇中!日産「NV200バネット」編 【ジャパンキャンピングカーショー2019】(10)

2月1日から3日まで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2019」(幕張メッセ)。レポート第10弾は、日産のライトバン/ミニバン「NV200バネット」をベースにしたコンパクトなバンコンやキャブコンを紹介する。

日産のライトバン/ミニバン「NV200バネット」。コンパクトなバンコンバージョンやキャブコンバージョンのベース車両として選ばれることが増えてきている。日産のバンタイプのラインナップでは、「NV350キャラバン」に次ぐサイズを有する。

 これまでバンコンバージョン(※1、バンコン)や一部キャブコンバージョン(※2、バンコン)のベース車両として選ばれてきたのがトヨタ「ハイエース」や日産「NV350キャラバン」などの大型の1BOXカー。しかし、近年になってもう少しコンパクトなサイズのバンコンやキャブコンの需要が高まっている。ライト・バンコン/キャブコンなどとも呼ばれるそれらのそのベース車両として、選ばれることが増えてきているのが、トヨタ「ライトエース」や日産「NV200バネット」などのライトバン/ミニバンだ。

 「ハイエース」や「NV350キャラバン」と比較すると「ライトエース」や「NV200バネット」はコンパクトなので取り回しが楽で普段でも使いやすい一方で、軽キャンパーよりも居住性がはるかに高い。取り回しと居住性のバランスが取れたキャンピングカーなのだ。また車両価格も、国内キャンピングカー市場で最も売れている価格帯である300万~500万円台に収まるものが多いのも特徴。「ライトエース」や「NV200バネット」ベースのライト・バンコン/キャブコンは、これからさらに人気が出そうな要素がそろっており、注目のキャンピングカーだ。

 レポートその9では「ライトエース」をベースとした新型のライト・バンコン/キャブコンを紹介したが、今回は「NV200バネット」ベースのニューモデルを紹介する。

※1・2 バンコンやキャブコンなど、キャンピングカーの種類については別記事『【ジャパン キャンピングカーショー2017】キャンピングカー種類別徹底解説-前編-』に詳報

ポップアップルーフ装備で就寝定員4名確保の「ツェルト NV ポップアップルーフ」(東和モータース)

東和モータース販売「ツェルト NV ポップアップルーフ」。大型のポップアップルーフは前側がアップするため、前方から見ると迫力がある。ポップアップルーフのアップの仕方は前後どちらもある。

 東和モータース販売(東京・杉並区)は、軽キャンパーやバンコンのビルダーであると同時に、海外の大型モーターホームの輸入販売も行っているキャンピングカーの総合ディーラーのひとつ。同社のバンコン「ツェルト」シリーズは、これまで「ハイエース」と「NV350キャラバン」をベースとしてきた。今回、2019年春モデルとして出展されたのが「NV200バネット」ベースの「ツェルト NV ポップアップルーフ」だ。その名の通りにポップアップルーフを備えており、同ルーフ内でも就寝できることから、就寝定員は乗車定員と同じ4名となっている点が特徴だ。

「ツェルト NV ポップアップルーフ」の車内。小型ながらテーブルを挟んで対面式ソファが備え付けられていることからわかるように、空間的に余裕がある。

ツェルト NV ポップアップルーフ展示車両基本データ

●乗車/就寝定員:4名ずつ ●価格:416万3200円(税別)
標準装備
【電気系】●50Ahサブバッテリー ●USB付きDC12Vコンセント ●バッテリー残量計
【電化製品】●15Lポータブル冷蔵庫 ●後席用DVD付き16インチTV ●LEDダウンライト(6か所)&LED間接照明
【内装類】●テーブルセット ●REVO製セカンドシート
オプション
【電気系】●外部電源 ●外部充電システム
【内装類】●カーテン(全面) ●寒冷地仕様 ●シンクセット

【東和モータース販売が2019年に出展したキャンピングカー】
●キャブコン2019年最新モデル「ヴォーン9・R2Bレイアウト

バンコンながら300万円台と価格が抑えられている「FOCS ルソプラスアップ」(フジカーズジャパン)

フジカーズジャパン「FOCS ルソプラスアップ」。上で紹介した「ツェルト NV ポップアップルーフ」とは逆で、ポップアップルーフは後ろ側が持ち上がるスタイル。

 フジカーズジャパン(東京・江戸川区)も、軽キャンパーやバンコンを自社生産すると同時に、海外から大型キャンピングカーやモーターホームを輸入しているキャンピングカーの総合ディーラーのひとつ。「FOCS(フォックス)」のブランド名で自社製キャンピングカーを開発しており、今回も「ハイエース」や「NV350」ベースのものが多数出展された。そのニューモデルが「NV200バネット」ベースの「FOCS Luz+UP(ルソプラスアップ)」だ。ポップアップルーフを備え、標準装備点数も多めながら税別で300万円台半ばと、車両価格が抑えられている点が嬉しい1台。

「FOCS ルソプラスアップ」の車内。対面式ソファを備えており、お客さんを招きやすい。

FOCS ルソプラスアップ展示車両基本データ

●乗車定員:5名 ●就寝定員:4名 ●価格:348万3500円(税別)
標準装備
【電気系】●走行充電可能な105Ahサブバッテリー ●USB付きDC12Vコンセント ●400Wインバーター ●外部電源 
【電化製品】●リアヒーター ●調光スイッチ付きLED照明
【内装類】●脱着式テーブル ●遮光カーテン
オプション
【電化製品】●ポータブル冷蔵庫
【内装類】●ポータブルトイレ ●レザーシート加工

子ども用の就寝スペースになるルーフベッドを備えた「NV ジャック」(タコス)

タコス「NV ジャック」。ルーフキャリアのように見えるのがルーフベッド。車内から上がって中で子どもがふたりまで就寝可能。「NV200」ベースのキャンピングカーは目新しいため、多くの来場者の視線を集めていた。

 タコス(立川市)が出展したライト・バンコン「NV ジャック」。同車の特徴はルーフキャリアのように見える、ルーフ上に固定されたルーフベッド。子どもが2名まで就寝することが可能だ。ルーフベッドには車内から上がれるが、就寝するにはその出入口を閉じる必要があるため、夏場は暑くなりやすい。そのため、オプションでルーフベンチレーターも用意されている。車両価格も300万円台後半となっており、入手しやすい1台といえる。

「NV ジャック」の車内。シックな黒系のソファなどでまとめられていた。絶対条件というわけではないが、バンコンは対面で座れるよう作られていることが多く、「NV ジャック」は対面だけでなく、3方向で座れるように作られていた。

NV ジャック展示車両基本データ

●乗車定員:5名 ●就寝定員:大人2名+子ども2名 ●価格:377万9000円(税別)
標準装備
【電気系】●サブバッテリー(容量不明) ●外部電源
【内装類】●給排水タンク各10L ●シャワー(冷水) ●カセット式調理器具(コンロ)  ●ベッド上下2段 ●遮光カーテン ●収納庫
オプション
【電気系】●ポータブル発電機
【電化製品】●リアヒーター ●FFヒーター
【内装類】●ポータブルトイレ ●サイドオーニング ●ルーフベンチレーター ●フロント回転シート

さまざまな工夫でスペースを有効活用!「シュピーレンNV(仮称)」(フロットモビール)

フロットモビール「シュピーレンNV(仮称)」。運転席側のスライドドアを開けてもそこにはインテリアが設置されているため、車内には入れない。助手席側のスライドドアかバックドアを開けて入る。

 フロットモビール(長野県)はライト・バンコンに力を入れており、今回も「ライトエース」ベースの従来型「シュピーレン」を2モデル(「1人掛けバタフライシート」の標準家具仕様およびフル装備仕様)展示。そして、同シリーズのニューモデルとして「シュピーレンNV(仮称)」を展示会初日に発表した。仮称とはなっているが車両価格はすでに設定されており、購入は可能。しかも税別で300万円台半ば。こちらもバンコンとしては入手しやすい1台となっている。

助手席側から見た車内後部。ブラウン系の色調でまとめられた落ち着いた雰囲気となっている。後部右側に備え付けられたテーブルは可倒式なので、普段は側面に固定しておくことでスペースを有効活用でき、使用時も倒すだけと手間いらず。

シュピーレンNV(仮称)展示車両基本データ

●乗車定員:4名 ●就寝定員:2名 ●価格:341万3148円(税別)
標準装備
【電気系】●105Ahサブバッテリー ●10A外部電源
【内装類】●排水タンク4L ●断熱対策(天井側面) ●収納庫
オプション
【電化製品】●FFヒーター
【内装類】●ポータブルトイレ ●サイドオーニング ●ルーフベンチレーター

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