クルマのある暮らしをもっと豊かに、もっと楽しく

Traffic

最終更新日:2019.02.20 公開日:2019.02.20

軽キャンパーがいっぱい!中編【ジャパンキャンピングカーショー2019】(7)

2月1日から3日まで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2019」(幕張メッセ)。レポート第7弾は、軽キャンパーを紹介する中編。今回はキャンパー鹿児島、東和モータース、ナッツRVから1車種ずつ、そしてスマイルファクトリーから2車種の合計5車種を紹介する。

ポップアップ式に改造し、さらにルーフに40Wソーラーパネルも設置している、オートワン「給電くんポップアップルーフ」のルーフ部分。同車のものは小型だが、さらに広い面積のソーラーパネルを搭載する車種も増えている。ソーラーパネルの性能も年々上がっており、発電容量のアップだけでなく、面積があっても薄いため、軽いのでルーフに載せやすくなっている。「給電くんポップアップルーフ」については、別記事『【東京キャンピングカーショー17】走る箱庭リビング!? 軽キャンパーが超充実!』で紹介した。

 軽キャンパーは、コンパクトなことから普段使いもしやすく、近所への買い物も休日のキャンプも1台で済ませているというユーザーも多い。ただし、ほかのタイプのキャンピングカーと比べると、ベースが軽自動車だけにスペース的にどうしても余裕がない。そのため、限られたスペースをどう有効活用するかが開発する上でのポイントとなっている。

 引き出し式のシンクを設けたり、テーブルをたためるようにしたり、ベッドを上下2段にして車内上方のスペースを有効活用したり、ベッド下に収納を設けたりと、各社さまざまな工夫がなされている。また今日ではルーフをポップアップ式に改造することで、車内で立ち上がれるようにしたり、ルーフ内で子どもが寝られるようにしたりした軽キャンパーも珍しくない。

 それ以外の注目すべき点としては、近年、使用できる電力容量が増やされている点も挙げられる。ルーフにソーラーパネルを設置したり、サブバッテリーを搭載したりして、搭載できる電化製品を増やす方向だ。軽キャンパーの各種工夫に注目してほしい。

【ジャパンキャンピングカーショー2019の軽キャンパー系記事はこちら】
軽キャンパー市場に新風! ホンダ「N-VAN」が大人気
軽キャンパーがいっぱい!前編

国内ビルダー最大手のひとつナッツRVの「スピナ ポップアップルーフタイプ」

「スピナ ポップアップルーフタイプ」。スズキ「エブリイ」およびそのOEM車をベースとした軽キャンパー(画像は、日産「NV100クリッパー」ベース)。「スピナ」シリーズは、カリフォルニア・スタイルの「キャルルックバージョン」(別記事『【ジャパン キャンピングカーショー2017】これなら買える!? 「軽キャンパー」も大人気』)がオシャレと評判。

 福岡県に本社を構える、国内ビルダー最大手のひとつであるナッツRV(※1)。同社が手がける軽キャンパー「スピナ」シリーズから、今回は「ポップアップルーフタイプ」が展示された。走行充電が可能な80Ahのサブバッテリー、収納などを標準装備とするほかはオプション設定となっており、入門用という位置付けとなっている。オプションとして、リアおよびFFヒーター、5Lずつの給排水タンクおよびシンクセット、サイドオーニング、外部電源および外部充電、電子レンジなどが用意されている。

 ポップアップルーフ内には全長1950×全幅1060×全高900mmのベッドペースがあり、就寝定員は軽キャンパーながら計4名。展示車両は、シンクセット、外部電源、外部充電などのオプションを追加しており、276万4200円(税別)だ。

※1 ナッツRVのキャンピングカーについては、レポートその1『キャブコンのベース車・トヨタ「カムロード」の最新2019年式が登場!』で最新キャブコンバージョンを紹介した。

「スピナ」の後部に用意されている、小型テーブルを挟んでソファが向かい合う、対面ダイネットが用意されている。

超大型の輸入フルコンだけじゃない! 東和モータース販売の「インディ108 MEISAI ハイゼット・エクストラ」

「インディ108 MEISAI ハイゼット・エクストラ」。バンクベッドを備えたトラックベースであることから、東和モータース販売では”軽キャブコン”と分類している。大型ポップアップルーフ内とダイネットで2名ずつ、同車もまた軽キャンパーながら4名の就寝を可能としている。

 東京杉並区に本社を構える東和モータース販売(※2)は、ドイツの大手ビルダー・デスレフ社製のフルコンバージョンタイプの超大型キャンピングカーから国産軽キャンパーまで、多種多様なキャンピングカーを扱う大手の1社。今回はダイハツの軽トラック「ハイゼット」をベースとした「インディ108」シリーズのニューデザイン「MEISAI ハイゼット・エクストラ」を出展した。「インディ108」はキャンピングシェル(居住部分)の側面パネルのカラーリングを5色から選べるが、今回新たに4パターンの迷彩デザインがオプションとして用意された。

 また同車の大きな特徴は、バンクベッド(運転席上部の張り出し)も備えた大型ポップアップルーフ内にも就寝でき、軽キャンパーながら就寝定員4名としていること。ポップアップルーフ内のベッドスペースの寸法は全長2100×全幅1170mm(全高は未公表)。

標準装備として、13Lの給排水タンクとシャワー、断熱を考慮したアクリル二重窓、夏でもエアコンなしで過ごしやすい網戸などを標準装備している。80Ahのサブバッテリー、入力100Vの外部充電、300Wインバーターなども標準装備。展示車両の価格は335万1800円(税別)。

※2 東和モータースについては、レポートその1『キャブコンのベース車・トヨタ「カムロード」の最新2019年式が登場!』で最新キャブコンバージョン紹介した。

「インディ108」の後部もテーブルを挟んだ対面ダイネットになっている。また窓は断熱が考慮されたアクリル製二重窓となっている。

首都圏や中京圏にも正規代理店あり! キャンパー鹿児島「rem class-S VerII」

「rem class-S VerII」。キャンパー鹿児島はその名の通り、鹿児島市に拠点を構えるキャンピングカービルダー。ただし、スーパーオートバックスの東京ベイ東雲店やナゴヤベイ店などと正規代理店契約を結んでおり、首都圏や中京圏でも同社製のキャンピングカーを入手しやすくなっている。

 キャンパー鹿児島が出展したのは、トヨタ「ハイエース」ベースのバンコンバージョン(※3)タイプ3車種と、スズキ「エブリイ」ベースの軽キャンパー「rem class-S VerII」だ。「rem class-S VerII」は豊富な収納スペースを特徴としており、それらインテリアは鹿児島製である。

 走行充電が可能な80Ahのサブバッテリーを標準で搭載しているほか、5L給排水タンク、シャワー式シンク、脱着式テーブルなども備える。オプションで外部充電や450Wインバーター、10.1インチフリップダウンモニター、FFヒーター、網戸、サイドオーニングなども追加できるようになっている。展示車両の価格は237万円(税別)。

※3 バンコンバージョンなど、キャンピングカーのタイプ8種類については『【ジャパン キャンピングカーショー2017】キャンピングカー種類別徹底解説-前編-』に詳しい。

「rem class-S VerII」の車内。ベッド下に収納スペースが用意されており、画像右上に見えるのがシンクだが、その下部にサブバッテリーが収納されている。軽キャンパーはどれだけスペースを有効活用できるかが、各ビルダーの腕の見せ所である。

軽キャンパーに力を入れるスマイルファクトリーの軽キャンパー「オフタイムトラベラー2」と同「3 15thアニバーサリー」

「オフタイムトラベラー3 15th アニバーサリー」。スマイルファクトリーの軽キャンパーは下で紹介した「オフタイムトラベラー2」や別記事『【ジャパンキャンピングカーショー18】大人気の軽キャンパー、その中身に迫ってみた!【前編】』で紹介した「オフタイム 和(なごみ)」も含め、その多くがスズキ「エブリイ」をベースとしている。

「オフタイムトラベラー3 15th アニバーサリー」の車内。車体後部が2段構造となっていて荷物を上に置けるので、就寝スペースを確保しやすい。乗車定員は4名で、就寝定員は2名。

 軽キャンパーに力を入れているスマイルファクトリー(千葉県)。同社は、レポート第4弾『冒険に行ってきます!? 「ジムニー」など4WDクロカン系を集めてみた!』で紹介したスズキ「ジムニー」ベースの軽キャンパー「オフタイム クロスロード」のほか、スズキ「エブリイ」ベースの3車種を展示した。

 画像の上2点が、「オフタイムトラベラー」シリーズ最新第3弾の「15thアニバーサリー」モデル。電気系の装備が充実しており、走行充電が可能な70Ahのサブバッテリー、100V外部電源、1500Wインバーター、100Vおよび12VUSBのコンセント、100V充電器、切り替えリレーなどを備える。温水式リアヒーターも標準装備だ。展示車両は全面カーテンや網戸などのオプションを装備し、254万9570円(税別)。

 下の画像2点が、「オフタイムトラベラー」シリーズの第2弾。同じ「エブリイ」ベースであることから外観の画像は割愛し、2方向から車内の様子を掲載した。走行充電が可能な70Ahのサブバッテリー、100V外部電源、1500Wインバーター、100Vおよび12VUSBのコンセント、100V充電器、切り替えリレーなど、装備内容は同じで、電気系の装備が充実している。展示車両は全面カーテンと網戸のほか、フロントガーニッシュや9インチナビなどをオプションで追加しており、269万4820円(税別)。

「オフタイムトラベラー2」の車内を側面から。「オフタイム3 15thアニバーサリー」とレイアウトが異なり、2段構成となっていないので、ベッド端を起こすことで寄りかかることも可能。

「オフタイムトラベラー2」の車内をテールゲートから見たところ。この画像のみ「東京キャンピングカー2018」で撮影したもの。同じ「オフタイムトラベラー2」だが、ボディカラーが異なる。

 『軽キャンパーがーいっぱい!後編』はこちら

ジャパンキャンピングカーショー2019関連記事

この記事をシェア

  

Campaign

応募はこちら!(12月1日まで)
応募はこちら!(12月1日まで)