軽キャンパーがいっぱい!中編【ジャパンキャンピングカーショー2019】(7)
2月1日から3日まで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2019」(幕張メッセ)。レポート第7弾は、軽キャンパーを紹介する中編。今回はキャンパー鹿児島、東和モータース、ナッツRVから1車種ずつ、そしてスマイルファクトリーから2車種の合計5車種を紹介する。
軽キャンパーは、コンパクトなことから普段使いもしやすく、近所への買い物も休日のキャンプも1台で済ませているというユーザーも多い。ただし、ほかのタイプのキャンピングカーと比べると、ベースが軽自動車だけにスペース的にどうしても余裕がない。そのため、限られたスペースをどう有効活用するかが開発する上でのポイントとなっている。
引き出し式のシンクを設けたり、テーブルをたためるようにしたり、ベッドを上下2段にして車内上方のスペースを有効活用したり、ベッド下に収納を設けたりと、各社さまざまな工夫がなされている。また今日ではルーフをポップアップ式に改造することで、車内で立ち上がれるようにしたり、ルーフ内で子どもが寝られるようにしたりした軽キャンパーも珍しくない。
それ以外の注目すべき点としては、近年、使用できる電力容量が増やされている点も挙げられる。ルーフにソーラーパネルを設置したり、サブバッテリーを搭載したりして、搭載できる電化製品を増やす方向だ。軽キャンパーの各種工夫に注目してほしい。
国内ビルダー最大手のひとつナッツRVの「スピナ ポップアップルーフタイプ」
福岡県に本社を構える、国内ビルダー最大手のひとつであるナッツRV(※1)。同社が手がける軽キャンパー「スピナ」シリーズから、今回は「ポップアップルーフタイプ」が展示された。走行充電が可能な80Ahのサブバッテリー、収納などを標準装備とするほかはオプション設定となっており、入門用という位置付けとなっている。オプションとして、リアおよびFFヒーター、5Lずつの給排水タンクおよびシンクセット、サイドオーニング、外部電源および外部充電、電子レンジなどが用意されている。
ポップアップルーフ内には全長1950×全幅1060×全高900mmのベッドペースがあり、就寝定員は軽キャンパーながら計4名。展示車両は、シンクセット、外部電源、外部充電などのオプションを追加しており、276万4200円(税別)だ。
超大型の輸入フルコンだけじゃない! 東和モータース販売の「インディ108 MEISAI ハイゼット・エクストラ」
東京杉並区に本社を構える東和モータース販売(※2)は、ドイツの大手ビルダー・デスレフ社製のフルコンバージョンタイプの超大型キャンピングカーから国産軽キャンパーまで、多種多様なキャンピングカーを扱う大手の1社。今回はダイハツの軽トラック「ハイゼット」をベースとした「インディ108」シリーズのニューデザイン「MEISAI ハイゼット・エクストラ」を出展した。「インディ108」はキャンピングシェル(居住部分)の側面パネルのカラーリングを5色から選べるが、今回新たに4パターンの迷彩デザインがオプションとして用意された。
また同車の大きな特徴は、バンクベッド(運転席上部の張り出し)も備えた大型ポップアップルーフ内にも就寝でき、軽キャンパーながら就寝定員4名としていること。ポップアップルーフ内のベッドスペースの寸法は全長2100×全幅1170mm(全高は未公表)。
標準装備として、13Lの給排水タンクとシャワー、断熱を考慮したアクリル二重窓、夏でもエアコンなしで過ごしやすい網戸などを標準装備している。80Ahのサブバッテリー、入力100Vの外部充電、300Wインバーターなども標準装備。展示車両の価格は335万1800円(税別)。
首都圏や中京圏にも正規代理店あり! キャンパー鹿児島「rem class-S VerII」
キャンパー鹿児島が出展したのは、トヨタ「ハイエース」ベースのバンコンバージョン(※3)タイプ3車種と、スズキ「エブリイ」ベースの軽キャンパー「rem class-S VerII」だ。「rem class-S VerII」は豊富な収納スペースを特徴としており、それらインテリアは鹿児島製である。
走行充電が可能な80Ahのサブバッテリーを標準で搭載しているほか、5L給排水タンク、シャワー式シンク、脱着式テーブルなども備える。オプションで外部充電や450Wインバーター、10.1インチフリップダウンモニター、FFヒーター、網戸、サイドオーニングなども追加できるようになっている。展示車両の価格は237万円(税別)。
軽キャンパーに力を入れるスマイルファクトリーの軽キャンパー「オフタイムトラベラー2」と同「3 15thアニバーサリー」
軽キャンパーに力を入れているスマイルファクトリー(千葉県)。同社は、レポート第4弾『冒険に行ってきます!? 「ジムニー」など4WDクロカン系を集めてみた!』で紹介したスズキ「ジムニー」ベースの軽キャンパー「オフタイム クロスロード」のほか、スズキ「エブリイ」ベースの3車種を展示した。
画像の上2点が、「オフタイムトラベラー」シリーズ最新第3弾の「15thアニバーサリー」モデル。電気系の装備が充実しており、走行充電が可能な70Ahのサブバッテリー、100V外部電源、1500Wインバーター、100Vおよび12VUSBのコンセント、100V充電器、切り替えリレーなどを備える。温水式リアヒーターも標準装備だ。展示車両は全面カーテンや網戸などのオプションを装備し、254万9570円(税別)。
下の画像2点が、「オフタイムトラベラー」シリーズの第2弾。同じ「エブリイ」ベースであることから外観の画像は割愛し、2方向から車内の様子を掲載した。走行充電が可能な70Ahのサブバッテリー、100V外部電源、1500Wインバーター、100Vおよび12VUSBのコンセント、100V充電器、切り替えリレーなど、装備内容は同じで、電気系の装備が充実している。展示車両は全面カーテンと網戸のほか、フロントガーニッシュや9インチナビなどをオプションで追加しており、269万4820円(税別)。
『軽キャンパーがーいっぱい!後編』はこちら!