キャブコンのベース車・トヨタ「カムロード」の最新2019年式が登場!【ジャパンキャンピングカーショー2019】(1)
2月1日から3日まで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2019」(幕張メッセ)。まずは、初日に発表された、キャンピングカーのベース車両の1車種であるトヨタ「カムロード」の最新2019年式と、それを採用したキャブコン型キャンピングカーを紹介。
「カムロード(CAMROAD)」は、Camper(キャンパー)とRoadability(走行性能)をかけあわせた造語で、”キャンピングカーに適した走行性能を有するクルマ”という意味が込められている。トヨタのトラック「トヨエース/ダイナ」がベースとなっており、1997年に登場した。一般には販売されておらず、キャンピングカービルダー(架装業者)のみが購入できるため、トヨタ公式サイトのカーラインナップには掲載されていない、特殊なクルマである。
サブバッテリーの走行充電を安定させるためにオルタネーターの発電量をアップさせたり、長距離ドライブを想定して燃料タンクが大型化されていたりする。また、架装された居住部分を考慮した設計変更も行われている。重心が高く、ボディ側面の面積が広いために横風の影響を受けやすいことから、後輪のトレッドをワイド化して対応。居住部分の重量を考慮し、リアのリーフスプリング・サスペンションは、枚数や長さ、取り付け位置などがキャンピングカー仕様の専用設計となっている。
そして「カムロード」は、ビルダーが居住部分を架装しやすいよう、キャビン(運転席)より後方はフレームと駆動系と排気系のみとなっている。ビルダーは、このフレーム上に居住部分を架装し、”キャブコンバージョン”(※1)と呼ばれるトラックをベースとしたタイプのキャンピングカーを完成させるのである。
「カムロード」2019年式はどこが変わった?
従来モデルからの最大の変更点は、リアタイヤをダブルタイヤにし、なおかつ大径化してフロントタイヤと同サイズとしたこと。また後輪のトレッドはもともと「トヨエース/ダイナ」よりも250mmのワイド化が行われていたが、今回さらにワイド化を実施。これにより、許容荷重が増した上に、走行時の安定性もさらにアップした。その結果として乗り心地も向上している。
「カムロード」2019年モデルを採用したキャンピングカーはまだ少なく、ナッツRVの「クレア 5.3X エボリューション Wタイヤ」と東和モータース販売が出展した「WOHN 9(R2Bレイアウト)」の2車種のみ。ナッツRVの働きかけで誕生した「カムロード」2019年式だが、ナッツRVのみが使用するわけではなく、どのビルダーも購入可能。今後採用するビルダーが増えていくものと思われる。
「カムロード」2019年式を採用した最新キャブコンはこちら!
【カムロード2019年式スペック】
全長×全幅×全高:4690×1695×1985mm
ホイールベース:2545mm
トレッド(前/後):1425/1501mm
最小回転半径:4.8m
タイヤ:175/75R15(103/101L LT)ブリヂストン「R202」
エンジン:ディーゼルターボ
排気量:2982cc
最高出力:144ps/3400rpm