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最終更新日:2019.02.06 公開日:2019.02.06

キャブコンのベース車・トヨタ「カムロード」の最新2019年式が登場!【ジャパンキャンピングカーショー2019】(1)

2月1日から3日まで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2019」(幕張メッセ)。まずは、初日に発表された、キャンピングカーのベース車両の1車種であるトヨタ「カムロード」の最新2019年式と、それを採用したキャブコン型キャンピングカーを紹介。

ナッツRVブースで展示されていたトヨタ「カムロード」2019年式。日本ではミドルクラスのキャンピングカーとして、数多くのビルダーが手がけているのが、”キャブコンバージョン”といわれるトラックベースのタイプ。そのベース車として選ばれることの多い車種が、この「カムロード」だ。ナッツRVがトヨタに長年働きかけて、今回の2019年式が誕生した。

 「カムロード(CAMROAD)」は、Camper(キャンパー)とRoadability(走行性能)をかけあわせた造語で、”キャンピングカーに適した走行性能を有するクルマ”という意味が込められている。トヨタのトラック「トヨエース/ダイナ」がベースとなっており、1997年に登場した。一般には販売されておらず、キャンピングカービルダー(架装業者)のみが購入できるため、トヨタ公式サイトのカーラインナップには掲載されていない、特殊なクルマである。

 サブバッテリーの走行充電を安定させるためにオルタネーターの発電量をアップさせたり、長距離ドライブを想定して燃料タンクが大型化されていたりする。また、架装された居住部分を考慮した設計変更も行われている。重心が高く、ボディ側面の面積が広いために横風の影響を受けやすいことから、後輪のトレッドをワイド化して対応。居住部分の重量を考慮し、リアのリーフスプリング・サスペンションは、枚数や長さ、取り付け位置などがキャンピングカー仕様の専用設計となっている。

 そして「カムロード」は、ビルダーが居住部分を架装しやすいよう、キャビン(運転席)より後方はフレームと駆動系と排気系のみとなっている。ビルダーは、このフレーム上に居住部分を架装し、”キャブコンバージョン”(※1)と呼ばれるトラックをベースとしたタイプのキャンピングカーを完成させるのである。

※1 キャブコンバージョン(キャブコン)については、別記事『【ジャパンキャンピングカーショー2017】キャンピングカー種類別徹底解説-後編-』で解説した。

「カムロード」2019年式のリアビュー。ご覧の通りキャビンから後ろはフレームと駆動系と排気系のみ。荷台などは結局外されるだけなので、最初から装備されていない。このフレームの上に、ビルダーがそれぞれ独自の技術やアイディアを投入した居住部分を搭載し、キャンピングカーを完成させるのである。居住部分が重量物であることから、駆動方式は後輪駆動もしくは四輪駆動となっている。「カムロード」2019年式は、海外仕様の「トヨエース/ダイナ」をベースとして開発された。

「カムロード」2019年式はどこが変わった?

 従来モデルからの最大の変更点は、リアタイヤをダブルタイヤにし、なおかつ大径化してフロントタイヤと同サイズとしたこと。また後輪のトレッドはもともと「トヨエース/ダイナ」よりも250mmのワイド化が行われていたが、今回さらにワイド化を実施。これにより、許容荷重が増した上に、走行時の安定性もさらにアップした。その結果として乗り心地も向上している。

 「カムロード」2019年モデルを採用したキャンピングカーはまだ少なく、ナッツRVの「クレア 5.3X エボリューション Wタイヤ」と東和モータース販売が出展した「WOHN 9(R2Bレイアウト)」の2車種のみ。ナッツRVの働きかけで誕生した「カムロード」2019年式だが、ナッツRVのみが使用するわけではなく、どのビルダーも購入可能。今後採用するビルダーが増えていくものと思われる。

「カムロード」2019年式はリアタイヤがWタイヤとなり、さらにトレッドもワイド化が図られた。

「カムロード」2019年式を採用した最新キャブコンはこちら!

ナッツRVが出展していた、「カムロード」2019年式をベースにした最新のキャブコンタイプ・キャンピングカー「クレア 5.3X エボリューション Wタイヤ」。全長5190×全幅2070×全高2910mm。乗車定員は6名で、就寝定員は5名。車両価格は839万6400円(税別)から。

「クレア 5.3X エボリューション Wタイヤ」のリアタイヤ。ご覧の通りにWタイヤとなっている。

「クレア 5.3X エボリューション Wタイヤ」の車内。左側が運転席で、その上方にあるのがバンクベッド。キャンピングカーはスペースの有効活用が重要であり、ミドルサイズのキャブコンでもこうした工夫が為されている。

大手のひとつである東和モータース販売が2019年ニューモデルの1台として出展した「WOHN9(ヴォーン・ノイン)R2Bレイアウト」。全長4990×全幅2100×全高2800mm。乗車および就寝共に定員は6名。車両価格は638万円(税別)から。「WOHN9」シリーズは、標準仕様モデルに、高効率充電システムや家庭用エアコンなど、9つの装備を追加した特別グレードだ。

【カムロード2019年式スペック】
全長×全幅×全高:4690×1695×1985mm
ホイールベース:2545mm
トレッド(前/後):1425/1501mm
最小回転半径:4.8m
タイヤ:175/75R15(103/101L LT)ブリヂストン「R202」
エンジン:ディーゼルターボ
排気量:2982cc
最高出力:144ps/3400rpm

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