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最終更新日:2019.02.16 公開日:2019.02.16

こんなに高いの!? グランピングカーのお値段がすごかった!【ジャパンキャンピングカーショー2019】(5)

2月1日から3日まで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2019」(幕張メッセ)。レポート第5弾は、超高額なキャンピングカー=グランピングカーを取り上げる。その驚きのお値段はいったい?

 乗車定員や就寝定員を増やそうとすれば、当然ながら車体を大きくせざるを得ない。そしてインテリアや装備の充実を図れば、さらに車両価格が上がる。レポート第5弾は、今回出展された約300台のうち、サイズと装備の充実を追い求めた、グランピングカーの車両価格ベスト3を紹介しよう。そのほか、ベスト3にこそ入れなかったが、国内外のグランピングカーやモーターホームなどもあわせて取り上げる。ランキングはオプション装備なども含めた展示車両の価格で作成した。

第3位は1698万円の輸入モーターホーム「ベガス 25.6」(ボナンザ)

ボナンザが展示した「ベガス 25.6」。キャンピングカーというよりはモーターホームであり、日常生活に困らないレベルの設備を備えている。

 第3位の時点で、早くもちょっとしたスーパーカークラスの車両価格である。米Thor Motor Coach社製「ベガス 25.6」は、正規輸入代理店のボナンザ(武蔵村山市)が出展したフルコンバージョンタイプ(※1)のグランピングカーだ。実際には、長期間の滞在も念頭に置いたモーターホームというのが正しい。フォード「F450 S/D」をベースとしており、全長8230×全幅2460×全高3430mmというサイズを誇る。乗車定員6名、就寝定員5名だ。

 エアコンをデュアルで装備し、FFヒーターのほかにもリアにももう1台のヒーターを備え、暑い夏も寒い冬も問題なし。147Lの給水タンクと150Lの排水タンクを備え、ガス式の温水式シャワー、トイレ、電子レンジ、ルーフベンチレーターなどを有する。4kWの発電機や105Ahサブバッテリー、外部電源、リア専用クーラー用のルーフACも備える。展示車両にオプション設定はなく、標準装備のみで車両価格は1698万円(税別)。

※1 フルコンやバスコンなど、キャンピングカーの種類については、別記事『【ジャパン キャンピングカーショー2017】キャンピングカー種類別徹底解説』をご覧いただきたい。

「ベガス 25.6」の車内。ハイマウント式の常設ベッド、ワードローブ、遮光カーテンなどを備える。高級感あふれるインテリアだ。

第2位は1830万円のバスコンバージョン「セブンシーズ」(トイファクトリー)

トイファクトリーが展示したバスコン「セブンシーズ」。通常、ベース車両の「コースター」は30人ほどの乗車ができるマイクロバスだが、それをわずか5~6名で使用するという贅沢さ。

 海外製フルコンやモーターホームなどの多くが1000万円オーバークラスだが、それらを抑えて第2位となったのが、トイファクトリー(岐阜県)のバスコンバージョン「セブンシーズ」だ。トヨタのマイクロバス「コースター」のトイファクトリー特別仕様をベースとしている。全長6990×全幅2100×全高2680mmと、国内の道路事情を考慮した大きすぎないサイズでありながら、乗車定員6名、就寝定員5名を確保している。

 高断熱加工や断熱アクリル二重窓、断熱塗装、ダイネット部の床暖房システム、独自開発のパワーヒーターシステムなどに加え、シャープ製空気清浄機「プラズマクラスター」も備えるなど、日本家屋の建築的な考え方が採り入れられている。さらに、給水100Lと排水40L×2、温水シャワー(20L温水ボイラー)、カセット式電動水洗トイレなどを装備。電気系では、225Wのソーラー発電×2、600Ahの走行充電サブバッテリー、1500Wインバーター、入出力外部電源などと充実している。こちらも標準装備のみの出展で、車両価格は1830万円(税別)。

「セブンシーズ」の屋内の様子。入口すぐの部分にリビングやシンクがあり、車体後部に常設ベッドがある。

第1位はほぼ2000万円のセミフルコン「シリウス 6.7 イマジン」(フィールドライフ)

フィールドライフのセミフルコン「シリウス 6.7 イマジン」。三菱ふそうの小型バス「ローザ」をベース車両とするキャンピングカーは珍しい。

 群馬県のフィールドライフは軽キャンパーから大型キャンピングカーまで手がけるビルダー。同社のセミフルコン「シリウス」シリーズの最新モデルが「6.7 イマジン」だ。全長6690×全幅2100×全高3150mmと、2位の「セブンシーズ」同様に、国内メーカーの小型バスをベースとしていることから、こちらもまた取り回しが考慮されたサイズとなっている。乗車定員は6名で、就寝定員は4名だ。

 デュアル式のエアコン、FFヒーター、リアヒーター、温水装置と連動した温水シャワー、ビルトイン式の調理器具、ルーフベンチレーター、カセット式トイレなどを備える。給水タンクは77L、排水タンクは60Lだ。展示車両はさらにオプション装備として、大型シャワー、冷蔵庫、電動エントランスステップ、シャワー室およびリアベッド窓などを追加。電源周りは100Ahのサブバッテリーを3個、100V外部電源を標準で備え、発電機もオプション設定可能だ。標準装備のみの価格では1376万円(税別)。オプションも加えた展示車両は1974万9700円(税別)で、堂々の1位となった。

「シリウス 6.7 イマジン」の車内。入ってすぐがリビングルームで、すぐ右手にシンクがあり、その奥が常設ベッドルーム。運転席は画像の左手側。

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そのほかの高額キャンピングカーを紹介!

国内外の高級キャンピングカーを一挙掲載!

 続いては、今回ベスト3には入れなかったが、1000万円オーバーの高級キャンピングカーを紹介する。

軽キャンパーからフルコンまで扱う東和モータース販売(杉並区)が展示した、独デスレフ社製「エスプリ I7150-2 EB」。キャンピングカー大国からの輸入車である。フィアットの大型バン「デュカト」をベースに、さらに拡大したフルコンで、車両価格は1680万円(税別)。全長7600×全幅2330×全高2990mm。乗車定員5名、就寝定員4名。高額車ランキングでは僅差で惜しくも4位だった。

レポート記事その3で紹介した米ウィネベーゴ社製超巨大キャンピングトレーラーを出展したニートRV(千葉市)は、同社の大型キャブコン「FUSE WF423T」も展示した。フォードのバン/小型バス/ピックアップトラックの「トランジット」をベースにしており、全長7350×全幅2320×全高3100mm。乗車定員7名、就寝定員4名。展示車両はオプションが追加されており、車両価格は1540万1000円(税別)。

キャンピングトレーラーのナンバー1と称される米エアストリーム社の正規輸入代理店エアストリームジャパン(埼玉県)。今回出展された全トレーラー中で最も高額だったのが、「2018 Flying Cloud 25F-FB」だ。全長7900×全幅2490×全高2920mm、重量2.5t。就寝定員は6名。温水シャワー設備やビルトイン式調理器具、トイレ、エアコン、外部電源などを備え、車両価格は1390万円(税別)。通常エンジンを備えない分、トレーラーはそれだけ車両価格が安価になるが、エアストリーム製は全キャンピングカー中でも12位と別格だった。それだけ高級である証だ。

RVビッグフット(埼玉県)が出展したのが、日野の小型バス「リエッセII」をベースにしたバスコン「ACSエテルノオクタービアM」。全長6255×全幅2080×全高2770mm。乗車定員6名、就寝定員4名。137L冷蔵冷凍庫、無垢調材家具、IH調理器など、数々の標準装備に加え、出展車両はサイドオーニングや地デジに加えてBSアンテナなどを追加。標準装備の車両価格は1071万6200円(税別)だが、展示車両は1299万9240円(税別)となっている。

マックレーが出展したのは、三菱ふそうの小型トラック「キャンター」をベースとしたキャブコン「バレンシア520 リアエントランス」。電気式床暖房、後部の追加エアコン、バンクベッド(運転席上部の張り出し内にあるベッド)用電気式床暖房、240Ahのリチウムのサブバッテリー、2800Wの発電機などを標準装備。標準装備の場合の車両価格が1270万円(税別)で、サイドオーニングなどをオプション設定した出展車両は1291万8000円(税別)。全長5150×全幅2200×全高未公表。乗車定員8名、就寝定員6名。

RVトラスト(福岡県)が出展したバンコン「TR-550L ボレロ V.MAX」は、「ハイエース」ベースで数少ない1000万円オーバーのキャンピングカーだ。多層構造高断熱シェル、ルーフ部ハイブリッド断熱と断熱に力を入れているほか、ガス式温水装置とシャワー、電子レンジ、ビルトイン式2口ガスコンロ、65L冷蔵庫など、数々の装備を標準で備えている。車両価格は標準で1196万円(税別)、展示車両は1198万8560円(税別)。全長5480×全幅2150×全高2850mmで、乗車定員5名、就寝定員4名。

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