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最終更新日:2019.02.22 公開日:2019.02.22

ストラトス? それともディーノ? いやいやパンテーラかメラクか? イタリアン・スーパーカーどれが好きの結果は?【クルマ好き4択】

メイトパークの公式Twitterで実施中のアンケート企画「クルマ好き4択」。今回はちょっとマニアックなイタリアのスーパーカーを題材に、どれが好きかのアンケートを実施しました。あなたならどれを選びますか?

 70年代スーパーカーブーム時、最も人気があったのは間違いなくランボルギーニ「カウンタック」でしょう。ちょっと別格なので、「カウンタック」や、そのライバルのフェラーリ「512BB」は外して、同じ時期の少しだけマニアックなインタリアン・スーパーカーを題材にしました。ランチア「ストラトス」、フェラーリ「ディーノ246」、デ・トマソ「パンテーラ」、マセラティ「メラク」の4車種です。

 出題者の事前の予想は、本命がフェラーリ「ディーノ246」、対抗がランチア「ストラトス」でした。でも、実はこっそりとデ・トマソ「パンテーラ」にとても期待していました。そして、結果は以下の通りになりました!

 今回は70票の投票をいただきました。いつもありがとうございますm(__)m。メーカー名ではなく、車名で五十音順に並べたのですが、ものの見事に上から順に階段状の得票数となり、1位は、半分以上の54%を獲得したランチア「ストラトス」でした!

1位は、WRCで勝つために開発されたランチア「ストラトス」(得票54%)

ランチア「ストラトス」(年式未確認)。全長3710×全幅1750×全高1110mm、ホイールベース2180mm。トレッド(前/後):1430/1460mm。車重870kg。排気量:2418cc。バンク角65度V型6気筒DOHCエンジン「829A.000」。キャブレターはウェーバー製を3個。最高出力:190ps/7000rpm。最大トルク22.0kg-m/4500rpm。ミッドシップレイアウト、リア駆動。サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン/ロワー・ウィッシュボーン バーチカル・ストラット。ブレーキ:前後共にベンチレーテッドディスク。タイヤ:前後共に205/70VR14。最高速度:時速230km以上。MEGA WEBにて撮影。

 レーシングドライバーのヴィンチェンツォ・ランチアが、1906年にトリノに設立したのがランチアです。ランチアがWRC世界ラリー選手権での必勝を期して開発したのが、スーパーカー「ストラトス」です。ホモロゲーション(競技への参加条件を満たすこと)を得るために、1974年から1年間に500台弱が生産されました。4mを切る全長と、わずか870kgしかないボディ、そして高性能なエンジンにより、狙いは見事に当たってWRCで大活躍。1974~76年にかけて3連覇を達成しました(※1)。

 この前衛的ともいえる独創的なスタイリングは、ランボルギーニ「カウンタック」(※2)や同「ミウラ」(※3)をデザインしたことで知られるイタリアのカロッツェリア(デザイン工房)・ベルトーネ社のマルチェロ・ガンディーニによるもの。そう聞けば、通じるものがありますよね^^。またその車名は、英語で成層圏を意味する「stratosphere」もしくは本国イタリア語の「stratosfera」からの造語といわれています(ただし、実車のロゴは他社の商標権への配慮から「STRATO’S」)。

 今回は序盤からまるで実車の「ストラトス」のように急加速し、他を寄せ付けずに1位となりました!

※1【ラリーカー版カラーリング(アリタリア航空カラー)の「ストラトス」はこちら】
スーパーカーの秘蔵写真が大発掘?される!77年のショーで小学生が撮影か。
※2【ランボルギーニ「カウンタック」関連記事】
●ぼくは、車と生きてきた『ランボルギーニ・カウンタック
空前絶後のスーパーカー「カウンタック」を、今更ながら徹底解説!
※3【ランボルギーニ「ミウラ」関連記事】
【自動車カメラマンの、旅のしおり】「コンコルソ デレガンツァ 京都2018」スーパーカーブームを牽引した、2台のランボルギーニ

2位は、リトル・フェラーリの始祖「ディーノ246」(得票26%)

フェラーリ「ディーノ246GTS」1973年式。全長4235×全幅1700×全高1135mm、ホイールベース2340mm。トレッド(前/後):1425/1430mm。車重1080kg。排気量:2418cc。バンク角65度V型6気筒DOHCエンジン「135CS型」。キャブレターはウェーバー製を3個。最高出力:195ps/7600rpm。最大トルク23.0kg-m/5500rpm。エンジンはミッドシップ、リア駆動。サスペンション:前後共ダブルウィッシュボーン。ブレーキ:前後共にベンチレーテッドディスク。最高速度:時速235km以上。タイヤ:前後共205/70VR14。MEGA WEBにて撮影。

 フェラーリの創始者であるエンツォの長男アルフレードは、若くして他界してしまうのですが、その愛称を冠したのが「ディーノ」シリーズです。厳密にはフェラーリとは別ブランドの「ディーノ」ブランドのクルマなのですが、製造はフェラーリで行っていることから、一般的にはフェラーリ「ディーノ」と呼ばれています。現在ではフェラーリはV12以外にもV8エンジン搭載車がラインナップされていますが、その始祖と呼ばれるのが「ディーノ」です。ただし、「ディーノ」が搭載したのはV6エンジンで、現在までのところ他にV6エンジン搭載フェラーリは存在していません。

 「ディーノ」シリーズは排気量が1987ccのエンジン「135BS型」を搭載した「206GT」が1967年にまず登場し、1969年に排気量2418ccのエンジン「135CS型」に換装した「246GT」となります。実はこのエンジン、フィアットと提携していた関係で、上で紹介したランチア「ストラトス」の「829A.000」と基本は同じです。1972年に新たに加わったのが、画像の「246GTS」。GTSのSは「スパイダー」を意味し、ルーフを取り外せるタルガ・トップタイプです。「ディーノ246GT」および「ディーノ246GTS」は1974年まで生産されました。

 今回、ランチア「ストラトス」には及びませんでしたが、26%の票を獲得して堂々の2位となりました^^。

【フェラーリ「ディーノ246GTS」の走行動画を収録した記事はこちら】
フォト&動画・同乗試乗レポ#4 日・伊、曲線美の競演!「ディーノ」と「2000GT」!!

3位はイタリアと米国のハーフ!デ・トマソ「パンテーラ」(得票16%)

デ・トマソ「パンテーラGTS」(年式未確認)。全長4270×全幅1730×全高1100mm、ホイールベース2500mm。トレッド(前/後):1450/1460mm。車重1420kg。排気量:5769cc。バンク角90度V型8気筒OHVエンジン。キャブレターはモータークラフト製を1個。最高出力:330ps/6000rpm。最大トルク45.0kg-m/2500rpm。エンジンはミッドシップ、リア駆動。サスペンション:前後共ダブルウィッシュボーン。ブレーキ:前後共にベンチレーテッドディスク。最高速度:時速280km以上。タイヤ:前185/70VR15・後215/70VR15。「お台場旧車天国2018」にて撮影。

 デ・トマソは1959年、アレハンドロ・デ・トマソがイタリアのモデナに設立した自動車メーカーです。後にフォードと提携し、そうした中で70年に発表したのが「パンテーラ」でした。「パンテーラ」とはイタリア語で「パンサー」のことです。

 「パンテーラ」を設計したのは、後に自身の名を冠したレーシングカー・コンストラクターを立ち上げるジャン・パオロ・ダラーラ。ボディのデザインは、イタリアのカロッツェリアとして有名なギア社(この時期にはフォード傘下でした)のトム・シャーダが手がけました。そして、排気量が5769ccもあるフォード製V8エンジンを搭載し、伊米合作の「パンテーラ」が1971年に誕生したのです。

 1973年になって、最高出力を40馬力アップした高性能版「パンテーラGTS」が登場します。上の画像がその「パンテーラGTS」で、ノーマルの「パンテーラ」よりも大型のオーバーフェンダーが外見的な差異となっていました。「パンテーラ」はスペックに対して安価であることなどもあって商業的に成功し、数回のマイナーチェンジが続けられ、最終的に1993年まで生産されました。

 今回は3位に終わりましたが、70年代スーパーカーブーム時に小学生だった年代の方には、懐かしかったのではないでしょうか?

4位は、マセラティで商業的に大成功を収めた「メラク」(得票4%)

マセラティ「メラクSS」1975年式。全長4335×全幅1770×全高1135mm、ホイールベース2600mm。トレッド(前/後):1475/1470mm。車重1350kg。排気量:2965cc。バンク角90度V型6気筒DOHCエンジン。キャブレターはウェーバー製を1個。最高出力:220ps/6500rpm。最大トルク27.5kg-m/4500rpm。エンジンはミッドシップ、リア駆動。サスペンション:前後共ダブルウィッシュボーン。ブレーキ:前後共にベンチレーテッドディスク。最高速度:時速250km以上。タイヤ:前195/70VR15・後215/70VR15。「トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル in 神宮外苑 2018」にて撮影。

 マセラティ初のミッドシップとして1972年に発売されたのが、V8エンジン搭載の「ボーラ」でした。そして翌年に発売されたのが、より安価に販売することを目的としたV6エンジン搭載の弟分「メラク」でした。「メラク」はリア部分のデザインが異なるだけで、「ボーラ」とほぼ同じボディを使用。そのデザインを手がけたのが、当時はイタル・デザイン社に所属していたインダストリアルデザイナーの巨匠ジョルジェット・ジウジアーロでした。

 デザイン的な違いは、「ボーラ」が完全なファストバックスタイルだったのに対し、「メラク」はエンジンフード部分をフラットにしました。結果、後方視界がアップしました。その一方で、ルーフからテールまで斜めに左右に梁を渡したことで、横から見るとファストバックスタイルに見えるという斬新なアイディアを採用しています。

 「メラク」は当初190馬力でしたが、1975年に圧縮比を上げると同時にキャブレターの変更も行い、220馬力にパワーアップ。それが上の画像の「メラクSS」です。その後、1983年まで約1800代が生産され、マセラティのクルマとして商業的に成功しました。

 今回は残念なことに4%しか票が伸びず、4位に終わってしまいました。

【2月25日〆切アンケート】往年の国産オープンカー、好きなのはどれ? 

(左上)ホンダ「S800」。(右上)ダイハツ「コンパーノ・スパイダー」。(左下)日産「フェアレディー」。(右下)トヨタ「パブリカ・コンバーチブル」。

 2月22日からスタートしたアンケートが、往年の「国産オープンカー、好きなのはどれ?」です。取り上げた車種は、ホンダ「S800」、ダイハツ「コンパーノ・スパイダー」、日産「フェアレディー」、トヨタ「パブリカ・コンバーチブル」の4車種です。奮って、投票してくださいね^^!

【クルマ好き4択】過去の記事

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