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道路・交通最終更新日:2024.02.14 公開日:2024.02.14

上野恩賜公園の南側に「ほこみち」誕生! 上野の新たな飲食スポットになるか?

上野恩賜公園の南側、アメ横の西側の仲町通りが「ほこみち(歩行者利便増進道路)」に指定された。飲食店の立ち並ぶこの道路に椅子やテーブルを置いてテラス営業などを行う許可申請が、柔軟に行えるようになる。都内では、都道は指定されていたが区道は指定されていなかった。初の区道のほこみちで、新たな賑わいを生み出せるか。

文=宮本 菜々(KURU KURA編集部)

資料=台東区

ほこみちってどんな道路のこと?

指定道路の特例区域ではテラス席を設けるなど、道路を含めたまちづくりをできる。(画像:国土交通省の資料をもとに作成)

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皆さんは「ほこみち」をご存じだろうか? 歩行者利便増進道路(みち)の愛称で、2020年(令和2年)11月に施行された制度だ。国土交通省によると、もともと、道路上でテラス営業をする、デジタルサイネージ(看板)を設置するなど、道路を占用する行為は制限されていたが、ほこみちに指定された道路は占用の許可申請が柔軟になり、道路を含めたまちづくりをできるようになるのだ。

宮城県仙台市の市道定禅寺通線(定禅寺通)(画像:国土交通省の資料より)

東京都港区の特例都道外濠環状線(新虎通り)(画像:国土交通省の資料より)

ほこみちは、全国各地に増えている。例えば、仙台(宮城)の「市道定禅寺通線(定禅寺通り)」、新橋(東京)の「特例都道外濠環状線(新虎通り)」、神戸(兵庫)の「市道三宮中央通り線」など。2023年5月時点で、ほこみちのある市区町は44、指定している路線数は119にのぼっている。

定禅寺通のほこみちは、休憩スペースなどとして活用。一方、新虎通りのほこみちは、移動販売車のマルシェの実施や子どもの遊び場として提供するなどしている。見慣れた歩道は、足を止めたくなる魅力あるほこみちに変わりつつある。

上野のほこみちは上野恩賜公園の南側

上野駅からみて南西に位置する仲町通りは飲食店の多く建ち並ぶ界隈だ。(画像:台東区を元に作成)

東京都台東区は、2023年(令和5年)12月25日をもって、特別区道下第102号線と特別区道下第103号線の2路線をほこみちと指定した。都道は「特例都道外濠環状線」の前例があるが、区道の指定ははじめてである。指定された道路は上野駅周辺の特別区道下第102号線と特別区道下第103号線の2路線である。ちょうど、上野恩賜公園の南側で、ボート池に面する「不忍通り」の裏にある「仲町通り」、並びにこの不忍通りと仲町通りを南北に結ぶ道路だ。

仲町通りの入口。

飲食店の立ち並ぶこのエリア。店先でのテラス営業ができれば、大人から子どもまで、気軽に飲食できる街の雰囲気を作り出せそうだ。

夜の仲町通り。平日だがにぎわっている。

上野駅の不忍口から徒歩数分、北には上野恩賜公園、西にはアメ横と、観光スポットの密集するエリアにできたほこみちは、新たな上野の魅力を生み出すに違いない。

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