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クルマ最終更新日:2019.04.04 公開日:2019.04.04

「ラ・セード」や「BUBUクラシックSSK」など、魅力的なミツオカのクルマたち!【第8回クラシックカー・スポーツカー in 科学館】

千葉県立現代産業科学館(市川市)にて3月10日に開催された、「第8回クラシックカー・スポーツカー in 科学館」。1950年代から2000年代までのヒストリックカーや旧車、スーパーカーなど、50台ほどが集結した。レポート第4弾はミツオカ特集として、1980年代から2000年代までの5車種を紹介する。

 ミツオカは、スーパーカー「オロチ」や、和風のネーミングをしたネオ・クラシックなデザインのクルマたちで知られている。1台1台職人が手作りしており、それがまた人気の一因となっている。

 同社の創業は1968年で、株式会社として光岡自動車が設立されたのは1979年のことだ。1982年からオリジナルのクルマを開発するようになり、1987年からは他社製の車両をベースにして外見を大幅に改造してクラシックなレプリカ車(カスタムカー)を製作するようにもなった。そして、1996年にオリジナルの「Zero1」で型式認定車となり、日本で10番目の自動車メーカーとなったのである。今回は、そんなオリジナル車とレプリカ車、合わせて5車種が集合。発表された順に紹介しよう。

排気量50ccのクラシックカー!?「BUBU50」シリーズの1台「505-C」(1985年式)

「BUBU505-C」1985年式。全長2480×全幅1150×全高770mm、ホイールベース1545mm、車重160kg。排気量49cc・単2サイクル空冷エンジン「A-AB19」(ホンダ製)、最高出力5.0ps/6500rpm、最大トルク0.57kg-m/6000rpm。最高速度時速55km。

 ミツオカ最初のオリジナル車は、排気量50ccのエンジンを搭載した”ゼロハンカー”と呼ばれたバブルカー/ミニカーの「BUBU(ブーブ)50」シリーズ。1982年から1985年まで8車種が生産された。

 最初の1台であるBUBUシャトル50などはバブルカー(マイクロカー)スタイルだったが、1985年に登場した、上写真の「BUBU505-C」はクラシックスタイルである点が特徴だ。ちなみに1985年までは、4輪車であっても排気量が50ccまでなら2輪免許でも運転できた時代。「BUBU50」シリーズはその手軽さも好評だったという。

現行車種をクラシックスタイルに大幅に改造した「BUBUクラシックSSK」1989年式

「BUBUクラシックSSK」1989年式。ベース車両フォルクスワーゲン「ビートル」。全長3950×全幅1695×全高1220mm、ホイールベース2400mm、トレッド前1415/後1425mm。車重740kg。排気量1584cc・空冷水平対向4気筒エンジン、最高出力50ps/4000rpm、最大トルク10.8kg-m/2800rpm。サスペンション前・独立懸架式トレーリングアーム/後・独立懸架式スイングアーム。ブレーキ前後共にドラム。

 ミツオカのクラシカルなレプリカ車の第1号が、上写真の「BUBUクラシックSSK」。「BUBU」シリーズの名を受け継いでいるが、コンセプトは別物だ。

 「BUBUクラシックSSK」は、1920年代のメルセデス・ベンツ・SSKのレプリカ車だ。まるで一から作られたように見えるが、ベース車両がフォルクスワーゲン・ビートル(タイプI)。ビートルがベース車両とはわからないほど大幅な改造が特徴である。

マイクロカーシリーズのキットカー「K-2」はメッサーシュミット風!(1998年式)

「K2」1998年式。全長2460×全幅1280×全高975mm、ホイールベース1720mm、車重172kg。排気量49cc・単気筒空冷2サイクルエンジン「BB-MC1E型」、最高出力6.1ps/6500rpm、最大トルク0.7kg-m/6000rpm。サスペンション前・ストラット/後・スイング・アクスル。ブレーキ前後共にリーディング・トレーリング。

 1998年、「BUBU」シリーズの後継モデルとして、ミツオカが発表した排気量50ccのマイクロカーシリーズ。完成車モデルのMC-1と、それをユーザーが自分で組み立てられる”キットカー”のK-1、そして同じキットカーだがまったく外見の異なるスタイルを持っていたのが、上写真の「K-2」だ。

 「K-2」は、戦後間もない時期に西ドイツ(当時)でメッサーシュミットがヒットさせたキャビンスクーター(バブルカー)のKRシリーズ(※1)を模したデザインを採用しており、シングルシーターのオープンカーとなっている。ちなみに1987年以降は、排気量が50ccしかなくても、4輪車の運転には普通自動車免許が必要となった。

※1 メッサーシュミット「KR175」の関連記事はこちら
第2次大戦後の西ドイツで活躍したキャビンスクーターの傑作! メッサーシュミット「KR175」

初代は限定500台が4日間で完売!「ニュー・ラ・セード」(2006年式)

「ニュー・ラ・セード」2006年式。ベース車両・日産S15型「シルビア」。全長5230×全幅1880×全高1270mm、ホイールベース3424mm、トレッド前1580/後1570mm。車重1352kg。排気量1998cc・直列4気筒DOHCエンジン「SR20DE.G」(日産製)、最高出力160ps/6400rpm、最大トルク19.2kg-m/4800rpm。サスペンション前・ストラット/後・マルチリンク。ブレーキ前後共にディスク。

 「ラ・セード」は、1930年代のアメリカン・クラシックスタイルを再現したレプリカ車だ。車名は、ライフ・セカンド・ドリームからの造語で、その意味は”第二の人生を、そして飽くなき夢を追い求め、自由を味わいながら長い人生を謳歌する”というもの。

 初代「ラ・セード」は1990年に発表され、限定500台がわずか4日で完売したという記録が残されている。初代のベース車両は、デートカーとして若者に人気を博した日産の5代目・S13型シルビア。シルビアのホイールベースを延長し、ゴージャスなアメリカン・クラシックスタイル調のFRP製ボディを架装。そうして「ラ・セード」は誕生した。

 上写真の2代目「ニュー・ラ・セード」は、7代目のS15型シルビアをベースとして、2000年に限定100台で生産された。「ラ・セード」は、フロントウインドウやドアなどのキャビン部分はベース車両のままのため、よく見るとシルビアらしさが残っているのがわかる。しかし、そう説明されないと気がつかないほど、まったく別のクルマになっている。

ミツオカの夢の結晶のスーパースポーツ! その限定5台特別モデル「オロチカブト」(2009年式)

ミツオカ オロチ カブト|mitsuoka orochi kabuto

「オロチ カブト」2009年式。全長4560×全幅2035×全高1180mm、ホイールベース2600mm、トレッド前1725/後1715mm。車重1580kg。V型6気筒DOHC「3MZ-FE」(トヨタ製)、排気量3311cc、MR駆動。最高出力233ps(172kW)/5600rpm、最大トルク33.4kg-m(328N・m)/4400rpm。サスペンション前後共にダブルウィッシュボーン。ブレーキ前後共にベンチレーテッド・ディスク。※スペックはすべて「オロチ」のもの。フロントビューおよびリアビューに関しては、同イベントのレポート第1弾で掲載した。

 東京モーターショーにミツオカが初出展したのは、2001年の第35回のこと。その際に展示されたコンセプトカーが「オロチ(大蛇)」だ。そのときは、ホンダの初代NSXのパワートレーンを搭載していた。非常に反響が大きかったことから、5年以上の歳月をかけて2006年10月に市販モデルを発表、2007年4月より発売を開始。市販モデルのエンジンには、排気量3311ccのトヨタ製V型6気筒エンジン「3MZ-FE」が搭載された。

 「オロチ」は、1996年のZero1以来となる、同社で2車種目の型式認定車。そして上写真は、カーボン製エアロパーツを装着した「オロチカブト」だ。限定5台で生産されたスペシャルモデルである。


 ミツオカのクルマ、中でもクラシックスタイルのレプリカ車は、ベース車両があるとは思えないほど、デザイン的にしっくりと収まっているのが大きな魅力だ。今回紹介した「BUBUクラシックSSK」や「ラ・セード」は、説明されて初めてわかるベース車両があることがわかるクォリティだろう。

 こうしたミツオカの高いクォリティは職人の手によって1台1台が作られていることで実現している。量産車をベースとしつつも、ハンドメイドの工芸品にまで昇華しているといっていい。その結果、現代のクルマならではの性能、運転のしやすさや快適さ、そしてメンテナンスのしやすさなども確保しつつも、個性が際立っているのだ。

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