【JNCAP2018】前期・速報、予防安全10車種・衝突安全4車種の試験結果を発表
新車の安全性を調べる「自動車アセスメント(JNCAP)」の2018年度前期が発表された。注目は、今年度から新しく追加された夜間の「歩行者被害軽減ブレーキ」。テストの様子の公開もあったので追ってレポートするが、まずは速報として結果を紹介しよう。
JNCAP2019年度後期が2020年5月27日に発表されました。2019年度後期の予防安全性能評価についての記事はこちらから、同じく衝突安全性能についての記事はこちらからご覧ください。
2018年前期の予防安全性能評価試験は全10車種11グレード
予防安全性能評価試験は、新たに3種類が追加され、全6項目7種類の試験が実施された。そのため、全項目合計で2017年度の79点満点から126点満点となった。項目の種類と点数については以下の通りだ(※が追加された評価項目)。また、2018年前期の予防安全の詳細は、『JNCAP2018予防安全ランキング! 10車種全11グレードを総合得点順に紹介。 1位になったのははたして!?』に掲載した。
・被害軽減ブレーキ(対歩行者):25点満点
・被害軽減ブレーキ(対歩行者・夜間街灯あり):40点満点 ※
・被害軽減ブレーキ(対車両):32点満点
・車線逸脱抑制:16点満点
・後方視界情報:6点満点
・高機能前照灯:5点満点 ※
・ペダル踏み間違い時加速抑制装置:2点満点 ※
以下の各車の合計得点については、感覚的にわかりやすくするため、カッコ内に100点満点に換算した点数も併記した。合計で12点を超えると、ASV(先進安全自動車)として優秀さを表す「ASV+」の評価が、46点以上ならさらに優秀な「ASV++」の評価が、86点以上は今年度から新設された最上位の「ASV+++」の評価が与えられる。
【トヨタ】
●カムリ:75.6点(60.0点) ASV++
※ダイハツ「アルティス」も同様
●カローラ スポーツ:122.4点(97.1点) ASV+++
【ホンダ】
●オデッセイ:62.7点(49.8点) ASV++
●N-VAN L Honda SENCING(軽):119.2点(94.6点) ASV+++
●N-VAN +STYLE FUN Honda SENCING(軽):120.6点(95.7点) ASV+++
【マツダ】
●アテンザ:113.3点(89.9点) ASV+++
【スバル】
●フォレスター:122.3点(97.1点) ASV+++
【スズキ】
●クロスビー:63.9点(50.7点) ASV++
●ソリオ/ソリオ バンディット:111.1点(88.2点) ASV+++
※三菱「デリカD:2」/「デリカD:2 カスタム」も同様
【三菱】
●エクリプス クロス:63.5点(50.4点) ASV++
●ekスペース/ekスペースカスタム(軽):93.2点(74.0点) ASV+++
※日産「デイズ ルークス」/「デイズ ルークス ハイウェイスター」も同様
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続いては衝突安全性能評価試験の結果!
2018年前期の衝突安全性能評価試験は全4車種
衝突安全性能評価試験は、従来通りの全3項目の試験を実施。ただし、全項目の合計点数が2017年度までの208点満点から100点満点に大きく変更された。従来は歩行者保護も乗員保護も100点満点ずつだったが、今回は37点満点と59点満点となっており、乗員保護に重きが置かれるようになった。これまで、当サイトでは独自に208点満点を100点満点に換算した点数も掲載してきたが、この比率が異なったことから、これまで当サイトで掲載してきた100点満点の結果とは、単純に比較ができないようになった。
各項目と点数については以下の通り。また、衝突安全性能評価は星の数を用いて5段階で表され、最高性能の5つ星は「ファイブスター賞」として評され、今回の4車種は全車ともファイブスター賞を獲得した。
・歩行者保護:37点満点 ※
・乗員保護:59点満点 ※
・シートベルトの着用警報装置:4点満点 ※
【トヨタ】
●カムリ:85.5点(歩26.32点/乗57.21点/シ2.00点)
衝突後の感電保護性能評価:問題なし
※ダイハツ「アルティス」も同様
【ホンダ】
●オデッセイ:83.9点(歩26.61点/乗55.30点/シ2.00点)
衝突後の感電保護性能評価:問題なし
【スズキ】
●クロスビー:85.2点(歩29.25点/乗54.02点/シ2.00点)
【三菱】
●エクリプス クロス:89.7点(歩29.96点/乗56.96点/シ2.83点)
2018年11月30日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)