2020年06月02日 12:40 掲載

交通安全・防災 【JNCAP2019】予防安全・前期+後期全16車種によるランキング

JNCAP(自動車アセスメント)の2019年度後期分が、5月27日に発表された。ここでは、2019年度に予防安全性能評価を受けた全16車種を、合計得点の高い順にランキングで紹介する。

神林 良輔

JNCAPでは、条件を同一にするため、後づけの自動運転システムで試験対象車両を制御する。

JNCAPでは、後づけの自動運転システムを用いて、全車種が同一条件で試験を実施する。

 JNCAPとは、国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)が毎年実施している、新車の安全性能評価試験のことだ。車種は、実施年度から1~2年ぐらい前までの間にフルモデルチェンジもしくはマイナーチェンジを受けてより安全性能が向上した車種のうち、特に販売台数の多いものから選定される。また、メーカーが試験を依頼することもあるが、どちらにしてもすべて同一条件下で厳密な試験が実施され、安全性能が評価されている。

 安全性能評価は、大別して予防と衝突の2種類がある。ここで取り上げるのは、衝突被害軽減ブレーキなど、衝突事故を未然に防ぐ(もしくは軽減する)ための機能を評価する予防安全性能評価だ。一方の衝突安全性能評価は、衝突に至った際に、乗員と歩行者の保護性能を評価するものである。

 予防安全性能評価の試験内容は以下の通り。大別して5種類がある。その中でも衝突被害軽減ブレーキについては、まず対車両と対歩行者に大きく分かれ、対歩行者は昼間、夜間の街灯あり・なしと3種類の条件で試験が行われる。合計は141点満点だ。

1.衝突被害軽減ブレーキ
 I.対車両(32点)
 II.対歩行者(全80点)
 ・昼間(25点)
 ・夜間【街灯あり】(40点)
 ・夜間【街灯なし】(15点)
2.車線逸脱抑制装置(16点)
3.後方視界情報装置(6点)
4.高機能前照灯(5点)
5.ペダル踏み間違い時加速抑制(2点)
合計:141点満点

2019年度予防安全性能評価・全16車種によるランキング

 ランキングは以下の通り。各車の得点の内訳や試験車種の詳細な情報などについては後述する。カッコ内の点数は、100点満点に換算したものだ。同点の場合、後期、前期の追加車種、前期の順で紹介した。

第1位・141.0点(100点):アルファード/ヴェルファイア(トヨタ)【後期】
第1位・141.0点(100点):セレナ(日産)
第1位・141.0点(100点):NX(レクサス)
第1位・141.0点(100点):UX(レクサス)
第5位・140.2点(99.4点):ES(レクサス)

第6位・139.8点(99.1点):Cクラス(メルセデス・ベンツ)【後期】
第7位・137.0点(97.2点):RAV4(トヨタ)【後期】
第8位・132.0点(93.6点):デイズ/デイズ ハイウェイスター(日産)およびeKワゴン/eKクロス(三菱)【後期】
第8位・132.0点(93.6点):アコード(ホンダ)
第10位・131.4点(93.2点):フォレスター(スバル)

第11位・129.2点(91.6点):N-BOX/N-BOX カスタム(軽・ホンダ)
第12位・123.7点(87.7点):N-WGN/N-WGN カスタム(軽・ホンダ)【後期】
第13位・110.5点(78.4点):ポロ(フォルクスワーゲン)【後期】
第14位・73.6点(52.2点):ロッキー(ダイハツ)
第15位・72.0点(51.1点):タント/タント カスタム(軽・ダイハツ)
第16位・28.8点(20.4点):ミニ 3ドア/5ドア(ミニ)【後期】

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各車の得点の内訳を掲載

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