トヨタWRC、2019シーズンはタナックとラトバラに加え、クリス・ミークが新加入!
2019年、トヨタに加わることになったベテランのクリス・ミーク。これまでWRCで5勝を挙げている。画像提供:TOYOTA GAZOO Racing
WRC世界ラリー選手権の2018シーズンも残すは、第12戦ラリー・スペイン(10/25~28)と第13戦ラリー・オーストラリア(11/15~18)の2戦となり、いよいよ大詰めだ。マニファクチャラーズタイトルは、第10戦ラリー・トルコで遂にヒュンダイをとらえ、トヨタがトップに。第11戦ラリー・グレートブリテン終了時点で317点と、2位のヒュンダイに20点差をつけている。
一方、ドライバーズランキングはトヨタのエースとして成長したオット・タナックが4勝を挙げ、第11戦終了時点で168点の3位。トップのティエリー・ヌービル(ヒュンダイ)を21点差で追っている。WRCは1ラウンドで最大30点獲得できるため(1位25点+パワーステージボーナス1位5点)、まだ2018年王者の可能性はある。
ミークがテストドライブするトヨタのWRカー「ヤリスWRC」。画像提供:TOYOTA GAZOO Racing
2019年のドライバーラインナップ発表!
そうした中、トヨタが2019シーズンのドライバーラインナップを10月18日に発表。タナックとコ・ドライバーのマルティン・ヤルヴェオヤ、そして現在ドライバーズランキング5位(現在98点)のヤリ-マティ・ラトバラとミーカ・アンティラ組も残留。一方、104点で4位につけているエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組はチームを去ることとなった。
そして新たにトヨタが迎えるのが、今シーズンは前半にシトロエンから参戦していたクリス・ミーク(39歳・英国)。91戦の参戦経験と5回の優勝、12回の表彰台、413点の獲得ポイント、77回のステージ優勝を数えるベテランだ。コ・ドライバーはシーズン終了後の発表が予定されている。
ちなみにミークは16歳のときに、地元の北アイルランドでのラリー選手権で兄の駆るマシンにコ・ドライバーとして搭乗。そのときのマシンが、トヨタ「カローラ」だったという。そんなミークは3年前にトヨタチームへの加入について話し合いの場が設けられたが、叶わなかった。しかし、3年越しでチームに加入できたことを非常に嬉しいという胸の内を明かし、「自分にとってこれ以上のチームはありません」というコメントを出している。
また、2019シーズンも全戦を「ヤリスWRC」(日本名「ヴィッツ」)で戦うことも合わせて発表された。
そしてラリージャパンについて。残念なことに誘致合戦でライバルのチリに負けてしまい、2019年は開催されない運びとなってしまった。2020年以降の開催を期待するためにも、WRC2019シーズンは、タナック、ラトバラ、そしてミークの3選手に活躍してもらいたい。
「ヤリスWRC」のテスト車両。WRCでは走行していないが、テスト走行で実際に走った1台。東京モーターフェス2018にて撮影。