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クルマ最終更新日:2016.11.15 公開日:2016.11.15

東急渋谷駅忘れ物IoTサービス「MAMORIO」

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全長約3.5cmの小型タグを大事なものに取り付けておくことで、紛失してもそれがある場所を確認できる。

 忘れ物や落とし物がどこにあるかがわかったらいいのに! 誰もが一度は切望したことがあるのではないだろうか?

 そんな忘れ物や落とし物の所在地を確認できるようにするのが、MAMORIOが開発した追跡タグとスマホ用無料アプリによるネットワークを活用したIoTサービス「MAMORIO」だ。2016年のグッドデザイン賞を獲得したので、ご存じの方もいることだろう。

MAMORIOとはどんなサービス?

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MAMORIOの仕組みの模式図。

 MAMORIOでは、冒頭で紹介した画像の通り、全長が35.5mmの小型の追跡タグを、紛失したくない大事なものに取り付けるなどして利用する。

 追跡タグには、スマホなどでお馴染みの、近距離用の通信規格「Bluetooth 4.0(Bluetooth Low Energy)」機能が搭載されており、それを利用して、約30mまでの範囲で常時位置情報を発信している。

 もし大事なものを置き忘れたり、落としたりした場合は、MAMORIOアプリをスマホにインストールしたユーザーがそばを通ると、すれ違い通信でその位置情報をキャッチしてくれ、そしてMAMORIOサーバーを経由して持ち主のみに位置情報が届くという仕組みだ。

 MAMORIOアプリをインストールしたユーザーが多ければ多いほど、それだけ多くの場所を通るので、紛失した追跡タグがキャッチされる確率が高くなるというわけで、ネットワークを活用したサービスの1種となっている。

 また追跡タグにはリチウム電池が使用されており、利用状況によって若干の変動はあるものの、寿命は約1年間もある。それだけの時間があれば、MAMORIOアプリユーザーが30m以内を通過する確率はそこそこあると思われ、発見される確率は高いといえよう。

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MAMORIOに問題点はないのか?

ほかのユーザーに紛失物の位置情報が漏れる心配は?

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左がAndroidの画面で右がiPhoneの紛失物が発見された時の画面。

 なお、キャッチされた位置情報はすぐさまMAMORIOサーバーに送信され、所有者にのみ紛失物の位置情報が届けられる仕組みだ。所有者は、マップ上でその位置を確認できるようになっている。この仕組みは、「クラウドトラッキング機能」という。

 要は、誰かに発見してもらう意外にも、紛失したと気がついたらすぐさま自分が通ってきたルートを戻れば、わかりづらい場所に落ちてしまっていたとしても位置を確認できて、発見できる可能性があるというわけだ。

 ちなみに、紛失した追跡タグの位置情報が、それを発見してくれた第三者のMAMORIOアプリユーザーに知られてしまうのではないかと心配される方もいるかも知れないが、それはまったくの杞憂。

 MAMORIOアプリ自体は、いつどこで誰の追跡タグを発見したのかはもちろんわかっているわけだが、そのスマホのユーザーはそうした詳細な情報を確認することはできない。

 発見者に伝えられるのは、追跡タグを発見した数だけ。よって、紛失物がどこにあるかというのはまったくわからないため、探し当ててこっそり持ち去るといったことはできない安全設計になっているのである。

捜索専用モードで移動するだけで捜索に協力できる

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 MAMORIOアプリには「捜索専用モード」も用意されているので、追跡タグを利用していない人でも、善意で紛失した追跡タグ探しに協力できる点も魅力だろう。

 しかも、ただ自分の用事で通勤や通学、買い物などでどこかを移動する際に捜索専用モードしておくだけでいいのだ。わざわざ探そうとしなくても、移動するだけで捜索の協力をしているのである。

 もし紛失した追跡タグを発見しても、情報の送信はすべて自動でMAMORIOアプリがやってくれるので、ユーザーはまったく操作する必要がない。いちいち写真を撮って報告書を作成して…なんて面倒なことをしなくても、紛失物捜索に協力できるのである。

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東急とMAMORIOのタッグで試験サービスがスタート!

東急渋谷駅ではMAMORIOによる試験サービスがスタート

 また、MAMORIOアプリのすれ違い通信でユーザーが発見する以外にも、「MAMORIOアンテナ」が設置されている場所に紛失した追跡タグが届けられれば、その位置情報がキャッチされ、MAMORIOサーバー経由で所有者に位置情報が届けられる仕組みだ。

 そしてこのMAMORIOサービスを利用し、紛失物を発見しやすくし、所有者の手元にできる限り早く返せるようにしようという試験サービスを11月15日から開始したのが、東急電鉄だ。

 今回の試験サービスは、東横線および田園都市線が乗り入れる東急渋谷駅にて約6ヶ月間の予定で行われる。

 同駅のヒカリエ2改札口横の忘れ物受付所に専用アンテナが設置されており、追跡タグのついた紛失物が同受付所に届くと、その位置情報が所有者に通知される仕組みだ。これにより、所有者は忘れ物受付所に行けば確実に紛失物を、それも早期に受け取れるというわけである。

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渋谷駅でMAMORIOを活用した試験サービスがスタート。

MAMORIOアプリはiOSとAndroid OSに対応

 なお、MAMORIOアプリに対応しているのは、Bluetooth 4.0に対応したiOS 9(iPhone 5S、第3世代以降のiPad、第5世代以降のiPad touch、iPadmini)以上、もしくはAndroid 4.3以上のOSを搭載したスマホとなっている。

 そして追跡タグも利用してみたい場合は、公式販売サイトMAMORIOストアおよび各種小売店舗で購入可能だ。価格はオープンだが、実売価格は3500円程度となっている。

 今後、両者は利用者の意見を集約して検知精度についての改良を図ると同時に、紛失時の連絡先の通知を含めたサービスの改良についても検討していくという。

 さらに東急電鉄自体は、今後も利用者に対してIoT技術なども活用した、利便性の高いサービスを提供することで、安全・安心・快適な東急線を目指していくとした。

 一方のMAMORIOは、今回の試験導入の結果を踏まえて、各種交通機関や商業施設などの各種遺失物センターへの専用アンテナ設置を進め、追跡タグの利便性を向上させ、「なくすを、なくす。」社会の実現に貢献していくとしている。

2016年11月16日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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