2019年02月08日 00:47 掲載
鉄道他 軽キャンパー市場に新風! ホンダ「N-VAN」が大人気【ジャパンキャンピングカーショー2019】(2)
今回、「N-VAN」ベースのキャンピングカーは複数台が出展されていたが、外装にまで大きく手を入れていたのは、ホワイトハウスの「N-VAN コンポ」のみだった。来場者もそれがわかるようで、途切れることなく集まっていた。展示車両の助手席側に設営されているのは、「オリジナルプライバシーテント」。サイドピラーがなく開口部が大きな「N-VAN」の助手席側にこれを設営すると、車内空間が拡張されたような感覚となる。
ジャパンキャンピングカーショーや東京キャンピングカーショーなどで、毎回ホンダ車ベースのキャンピングカーを複数出展しているホワイトハウス(愛知県)。同社では、ホンダ車は味付けとして遊び心のあるクルマが多いことから、イメージ的にはキャンピングカーとするのに向いていると考えている。
だがホンダ車は実際のところ、キャンピングカーのベース車両として選ばれることが少ない。それというのも、ホンダ車に架装するには技術力が求められるからだ。キャンピングカーに改造するのが難しいのである。しかしホワイトハウスは、「ほかがやらないからこそ」ということで、長年ホンダ車のキャンピングカーを手がけているのだという。
実際、出展されている軽キャンパーを見ると、ここ何年もスズキのワゴン/バンの「エブリイ」とトラック「キャリイ」、そしてダイハツ「ハイゼット」のカーゴ(ワゴン/バン)&トラックの4車種が大きなシェアを占めている(※1)。過去のレポート記事でも、これらがベースの軽キャンパーを何車種も紹介してきた。これらは架装することも想定した設計であることが、ビルダーに選ばれる理由のひとつだという。
※1 過去の軽キャンパーをまとめた記事はこちら
●キャンピングカーショー17 走る箱庭リビング!? 軽キャンパーが超充実!
●【ジャパンキャンピングカーショー18】大人気の軽キャンパー、その中身に迫ってみた!【前編】
●【ジャパンキャンピングカーショー18】大人気の軽キャンパー、その中身に迫ってみた!【後編】
今、「N-VAN」が熱い! 軽キャンパーのニューフェース誕生
しかしそんなホンダ車において、キャンピングカーのベース車両としてビルダーから熱い視線が注がれるようになってきたのが、昨年発売された軽バン「N-VAN」だ。ホワイトハウスは、ホンダのアクセサリーやコンプリートカーなどを手がける関連会社のホンダアクセスと、これまで2回のコラボレーションを実施。昨年7月の「東京キャンピングカーショー2018」で両者が出展したのが、「N-VAN キャンピングカー仕様」だ(※2)。今回は、ルーフをポップアップにし、インテリアも変更するなど、それを発展させた形の「N-VAN コンポ」をホワイトハウスが単独で出展した。初日の2月1日から発売が始まったばかりの最新も最新のモデルで、車両価格は336万9000円(税別)から。
※2 「N-VAN キャンピングカー仕様」については、別記事『【東京キャンピングカーショー2018】日産「NV350 キャラバン グランピングカー」&ホンダ「N-VAN」軽キャンパー仕様に迫る』で紹介した
助手席側はセンターピラーがないことから、前後のドアを全開にすると、"ダブルビッグ開口"と名付けられた広い出入り口が現れる。「N-VAN」はもとから助手席もフラットにできるが、運転席を180度回転させられるのは「N-VAN コンポ」ならでは。またダブルビッグ開口部とバックドア開口部には、マグネットで取り付けられる虫除けネットが用意されている。
ポップアップルーフ内にはベッドが用意されており、サイズは1800×1020mmであることから、子どもなら十分寝られる。そしてバックドアに装備されているのはサイクルキャリアー。またリアバンパーの左リアタイヤ側には外部電源チャージャーが備えられており、オートキャンプ場などで外部電源を確保すれば、ACコンセントのある車内で利用できる。
テールゲートから車内を見たところ。大人がふたり寝られるセミダブルサイズ(2140×1150mm)もしくは、同じ全長で横幅が640mmのシングルサイズのエアマットが用意されている。また車内の暖房として、サブバッテリーを使って微量のガソリンを燃やすFFエアヒーターが用意されている。エンジンの停止中にも利用でき、吸排気は車外で行う設計なので、寒い冬でも過ごしやすい。
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続いてほかビルダーの「N-VAN」ベース軽キャンパーたち!
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鉄道他