2021年12月01日 10:20 掲載

交通安全・防災 雪道での事故はスタッドレスタイヤに注意!?|長山先生の「危険予知」よもやま話 第4回


話・長山泰久(大阪大学名誉教授)

名神高速でブラックアイスバーンを経験!

編集部:ブラックアイスバーン??? どんな路面ですか?

長山先生:雪のない路面に薄い氷が張っている状態の凍結路面です。雪がなくて、下のアスファルトが透けて黒っぽく見えるため、ブラックアイスバーンとかブラックバーンと呼ばれます。単に濡れた路面と思って油断してしまうので、とても危険です。

編集部:でも、滅多にないケースではないのでしょうか?

長山先生:たしかに温暖な地域ではまず経験することはありませんが、降雪量は少なくても、雪解けの水や降った雨水が冷え込めば、どこでも起こりうるものです。かなり昔の話になりますが、私もブラックアイスバーンを経験したことがあります。長野県の白馬で別荘地が販売されることを知り、3月の春分の日の早朝に名神高速を使って土地を見に行きました。雪も降らず快調に走行していて、ちょうど菩提寺パーキングエリアを過ぎて右にカーブし、上り坂に差し掛かった辺りでした。ヘッドライトの先の路面が黒ずんでいるので、雨でも降ったのかと思った途端、車が左へ持っていかれて、慌ててハンドルを右に切ったところ、スピンして完全に一回転してしまいました。

編集部:高速道路でスピンですか!? 大事故にならなかったのですか?

長山先生:当時は交通量も少なくて後続車もなかったので、追突されずに済みました。そのまま坂を上りきると、雪が降り出していて、チェーンを装着して走りました。黒く見えただけなのに、なんであれほど滑ったのか不思議に思っていたのですが、あとで米国の運転者教育の教科書で「Black Ice(ブラックアイス)」という言葉を見つけ、道路が凍結していたことを初めて知ったのです。また、あとで北海道などの北国では、運転者教育で「ブラックアイスバーン」について教えていることも知りました。ブラックアイスバーンは、知識として知らなければ、まず注意できません。"知らないということは恐ろしいことである"と肝に銘じて、寒い季節では、いつ凍結路面に遭遇するか分からない点を忘れないようにしなければいけませんね。

編集部:ブラックアイスバーンは、恐ろしいものですね。スリップしてから、「あーっ、長山先生が言っていたのは、これだったのか!?」とならないように、冬期冷え込むときには十分注意したいと思います。でも、ブラックアイスバーンまで経験しているとは、長山先生は雪道の経験も豊富なんですね?

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