2017年06月09日 18:00 掲載

ニュース・プラス 間もなく登場する新燃費モード
「WLTC」って何?
JC08とはどこが違うの?


WLTCモードはJC08モードよりも低い燃費値が出る

 WLTCモードはJC08モードと比較して条件が厳しい部分があるため、JC08モードよりも低い燃費値が出ることが多く、よくてもJC08モードと同等ということも特徴のひとつ。

 その理由のひとつが、試験自動車重量がJC08モードよりもWLTCモードの方が重いということ。

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JC08モードでの室内計測のイメージ。走行抵抗は、実際にテストコースなどでの走行を行って計測し、それを室内計測時に反映させる。イラスト部分は、経産省と国交省が15年6月に共同発表したPDF資料「乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法(WLTP)の概要について」から抜粋。

 JC08モードは、「エンジンおよび燃料装置に燃料、潤滑油、冷却水などの全量を搭載し、さらに当該車両の目的とする用途に必要な固定的な設備を設けるなどの走行に必要な装備をした状態」での「車両重量」に、ドライバーとそのほか搭乗者の計2名を想定した110kgを一律に追加した合計が「試験自動車重量」だった。それに対し、WLTCモードでの試験自動車重量は以下のような計算式から導かれる。

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 この式が意味するところだが、まず「非積載状態の重量」。搭乗者が乗らず、また荷物も搭載せず、なおかつ燃料、冷却水および潤滑油の全量を搭載した「走行可能な状態の空車」の重量に、メーカーが定める工具およびスペアタイヤを含む付属品すべて(オプション装備の重量)を搭載した重量の合計をいう。なお燃料の全量搭載とは、燃料の量がタンク容量の90%以上を指す。JC08モードの車両重量にほぼ等しいが、燃料がタンク容量の90%でも認められており、その分軽くてもいいことになる。

 これにドライバー1名相当75kgと手荷物25kgを加えたものを、ここでは「A」と表した。

 そして、「最大許容重量」とは、そのクルマに搭載可能な最大重量のこと。「最大許容重量からAを引いたものに積載率(乗用車:15%、貨物車:28%)をかけた重量」とは、簡単にいうと、ドライバー1名と手荷物以外に、搭乗者もしくは搭載荷物があることを表している。

 最大許容重量からAを引くと、そのクルマにあと何kgの重量物を載せられるかがわかる。結果、そこからおおよそ何人乗れるかということもわかる。

 ただしフル乗車したり、限界まで荷物が搭載されたりすることは割合として少ないと考えられるので、乗用車の場合はその内の15%、貨物車の場合は28%の重量となる人が搭乗するか荷物が搭載されるという想定である(これを「B」とする)。次ページでは、実際に例を用いて計算してみる。

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試験自動車重量を実際に計算して比較してみる