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最終更新日:2025.05.15 公開日:2025.05.15

池袋の明治通りで混雑解消か? 環状第5の1号線 雑司が谷の開通はいつ?【いま気になる道路計画】

池袋東口の前を通る明治通りでは交通混雑が頻発している。

池袋駅東口前を通過する明治通りの混雑を解消するため、都市計画道路「環状第5の1号線 雑司が谷」の整備が進められています。環状第5の1号線 雑司が谷は、都電荒川線 学習院下駅~東池袋交差点までの約1400mをつなぐ地下道路ですが、整備はどこまで進んでいて、開通はいつになるのでしょうか?

池袋東口の前を通る明治通りでは交通混雑が頻発している。

文=大門道子

資料=東京都第四建設事務所

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環状第5の1号線 雑司が谷の開通効果は?

号線(環5の1)雑司が谷の路線図

環状第5の1号線の路線図。池袋駅のあたりは未開通のまま。

東京都では、都心に集中する交通の分散化や副都心(渋谷、新宿、池袋)の連携強化を図るため都市計画道路「環状第5の1号線」の整備を進めています。

環状第5の1号線は、渋谷区広尾5丁目から新宿区、豊島区を経て北区滝野川2丁目に至る、全長約14kmの路線。新宿周辺部は2022年に開通し「御苑通り」の通称がつけられましたが、明治通りからグリーン大通りまでの池袋周辺区間は未整備です。

環状第5の1号線 雑司が谷の整備イメージ。

環状第5の1号線 雑司が谷の整備イメージ。

そのため、池袋東口前を通過する明治通りでは慢性的に交通混雑が発生。明治通りを迂回するため、都電荒川線 学習院下駅~東池袋交差点までの約1400mを新規ルートで結ぶ「環状第5の1号線 雑司が谷」の整備が進められています。

環状第5の1号線 雑司が谷は、地上を走る都電荒川線と地下を走る東京メトロ副都心線の間の部分にトンネルを掘り、片側1車線ずつ2車線の地下道路を通すというユニークなものです。

開通すれば、池袋駅東口周辺の繁華街を通過せずに済むため、池袋駅周辺や明治通りをはじめとした周辺道路の混雑の緩和や、災害時の避難経路の確保、緊急車両の通行の円滑化に貢献することが期待されています。

事業は進んでいるが、開通が遅れるおそれも!

東京都建設局 第四建設事務所「環5の1(雑司が谷) 工事だより Vol.1」。

東京都建設局 第四建設事務所「環5の1(雑司が谷) 工事だより Vol.1」。

この整備事業を担当する東京都建設局 第四建設事務所が、2022年11月に発表した資料「環5の1(雑司が谷) 工事だより Vol.1」によれば、都電荒川線 学習院下駅から目白通り付近までの区間では、立坑築造工事の着手に向けて準備工事と電気・電話線等のライフラインの移設工事を行っているそうです。それ以外の区間では、地下道路のトンネル躯体は完成していて、地上道路の復旧作業などを実施予定とされています。

なお、同資料には「2028年3月の完成を目指し、工事を進めております」と記載されていますが、2025年4月現在の事業進捗状況と開通時期の目処は、どうなっているのでしょうか。

東京都建設局は「順次工事をおこなっている段階で、開通時期通りの完成を目指している状況です」といいます。

しかし、工事を担当する業者が定まっておらず、未だ発注段階の区間もあるようで「最近は、発注をかけたものの業者と折り合いがとれず破談してしまい、工事業者が決まらないということが増えています」とも話してくれました。

また、道路工事が完成したからといって、すぐに開通できるわけではありません。これは、道路管理と交通管理で業務の区分が分かれており、交通管理は警視庁(公安)が担当になっているためだといいます。そのため、折り合いつかない場合、開通時期が遅れてしまう可能性もあるそうです。

このように、環状第5の1号線 雑司が谷の開通はまだまだ先になりそうです。しかし、この道路ができれば明治通りの混雑解消だけでなく、さまざまなメリットがあります。環状第5号線の全線開通を楽しみにしながら、これからも事業の進捗に注目していきたいところです。

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