「C」のつく環状の高速道路、全部いえるかな? Cの路線番号は首都圏だけじゃない!【知らなかった! 道路のトリビア】
高速道路の路線番号「C」は環状の路線に付けられる。首都圏はもちろん、他の地域にも。「C」のつく環状の高速道路、全部言えたらアナタもなかなかの道路通!
「C」のつく環状の高速道路、全部言えるかな?
高速道路ナンバリングとは、各路線にアルファベットと数字を組み合わせた番号を付与したものだ。もともとNEXCO管轄の高速道路では「東名高速道路」「東名高速」「東名」など路線名(略称も含む)を使用していたが、普段走り慣れていないドライバーや、外国人ドライバーにはわかりにくいものだった。そこで、誰にとってもわかりやすい道案内にするため、2017年に高速道路ナンバリングを取り入れることになった。
なお、首都高速や阪神高速などの都市高速道路では、2017年時点でナンバリングを実施していたため、既存の高速道路との整合性にも配慮した。
この高速道路ナンバリングでは、環状の道路網にCircle(サークル・円)の頭文字「C」を付けるルールとなっている。その他、高速道路ナンバリングのルールについては「高速道路のC1やE20は何のためにある? 路線番号の意味と規則性の謎を解き明かす」で詳しく解説している。
まずは首都圏の「C」のつく高速道路をみていこう。
首都圏
【C1】首都高速都心環状線
首都高の都心環状線は都心の中央区・港区・千代田区を環状に結んでいる。日本橋区間の地下化に伴い、呉服橋出入口と江戸橋出入口は廃止となった。
【C2】首都高速中央環状線
首都高ふたつ目の環状の高速道路「中央環状線」。品川区、目黒区、渋谷区、中野区、新宿区、豊島区、板橋区、北区、足立区、葛飾区、江戸川区を結び、大井JCTと葛西JCTで湾岸線に合流する。
【C3】 東京外環自動車道(外環道)
通称「外環道」。都心から約15kmの地域を連絡する環状道路で、世田谷区、練馬区、和光市、川口市、三郷市、市川市などを経由する。大泉JCT-高谷JCT間は開通済。現在、東名JCT-大泉JCTなど事業化している区間は工事を進めており、東名JCT以南など事業化していない区間は調査が行われている。
【C4】首都圏中央連絡自動車道(圏央道)
通称「圏央道」は、神奈川、東京、埼玉、茨城の主要都市を経由する都心から約40~60kmの環状道路で、延長約300kmのうち約270kmは開通済。未開通の区間は神奈川区間と千葉区間に一部を残すのみとなっている。
【CA】東京湾アクアライン
東京湾アクアライン(木更津金田本線料金所-木更津JCT間は東京湾アクアライン連絡道)は延長15.1kmの東京湾を横断する道路で、それ自体は環状の道路ではないが、圏央道や外環道と接続して環状の道路網となることから「C」を付番されている。
中京圏
首都圏の環状の高速道路の他、実は中京圏にも「C」のつく環状の高速道路がある。
【C1】名古屋高速都心環状線
名古屋高速都心環状線は、名古屋の都心部を経由する環状の高速道路で、時計回りの一方通行となっている。
もともと「R(ring)」表記だったものの、NEXCO管轄の高速道路をナンバリングする際、都心環状線を含めた中京圏の環状の高速道路を「C(Circle)」で統一した。なお既存の都市高速との整合性という観点から中京圏の環状道路を「R」で統一する案もあった。
【C2】名古屋第二環状自動車道(名二環)
名古屋第二環状自動車道、通称「名二環」は、名古屋南JCTから飛鳥JCTまで、延長54.3kmの半円状の高速道路で、伊勢湾岸自動車道と接続して環状の高速道路として機能している。
【C3】東海環状自動車道(東海環状道)
東海環状自動車道は愛知県の豊田市から岐阜県岐阜市を経由し三重県四日市市に至る、延長約153kmの高速道路で岐阜県と三重県の未開通区間で工事を進めている。
その他の地域
【C】福岡高速道路環状線
福岡高速道路の環状線も「C」単独の路線番号となっている。福岡高速道路には他の環状線がないため、数字を付番する必要はなかったのかもしれない。福岡高速道路の路線図や案内板もこの路線番号と路線名を用いているが、実は通称名で、正式な路線名は「福岡高速1~6号線」とされており、環状部分は複数の路線が重複するかたちとなっている。
高速道路の環状線といえば「阪神高速の1号も……」と思うかもしれない。しかし阪神高速1号のナンバリングは「1」で「C」はつかないので「C」のつく環状の高速道路にはあてはまらない。ちなみに路線図や看板には「Loop」が付いている。
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