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最終更新日:2022.07.25 公開日:2022.07.25

あおり運転の実態調査、被害にあった人は5割以上!

保険会社のチューリッヒは、全国のドライバー2,230 人を対象とした「あおり運転実態調査」の結果を発表した。あおり運転をされた経験のあるドライバーは減少傾向にあるが、依然として半数を占めている。あおり運転に関する調査結果を紹介。

文=原田磨由子

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あおり運転をされた経験は?

(c)あきよしごろー – stock.adobe.com

 チューリッヒは今年で5回目となるあおり運転の実態調査を2022年の6月に実施した。その結果によると、あおり運転をされた経験があるドライバーは51.3%2018年の調査開始時(70.4%)以降、減少傾向ではあるものの、依然として半数を占めている。しかも、そのうち、ここ1年以内に被害にあったと答えた比率は約2割もいる。

どんなあおり運転をされた?

 あおり運転被害の内容は、「自動車に激しく接近し、もっと速く走るように挑発してきた」が75.0%と最多。次いで「車体を接近させて、幅寄せされた」(21.5%)。まさに、あおり運転被害の動画でよく目にする内容である。

あおられたときの対策は?

 あおり運転をされた際にとった対処方法は、「道を譲った」が最多の 43.3%。「他の道に逃げた(14.5%)」など、「やり過ごす」対応をとったドライバーが目立つ。「警察に通報した(3.8%)」は、昨年の調査の1.8%からすると増えた。危険なあおり運転に遭遇した場合は、迷わず警察に通報しよう。

どうしてあおられた?

 あおり運転をされた経験のあるドライバーは、自身のどんな行為が、あおり運転のきっかけとなったと考えているのだろうか。その答えの第一位は、「車線変更をした」が最も多く24.4%。全体の4分の1にも及ぶ。無理な車線変更が他社のあおり運転を招くことは、多くのドライバーが直観的に理解していると言えるだろう。また、第7位までは、スピードや進路変更、車間距離にまつわる行為をあおり運転のきっかけと感じるドライバーが多い結果となった。

 また、「車種を見て」あおられたと感じるドライバーが5.7%もいることも興味深い。昨年の調査では、あおられた側の車は、「軽自動車」(28.8%)、「コンパクトカー/ハッチバック」(22.8%)などの小さい車で、色は「ホワイト」(26.3%)、「シルバー」(25.8%)などの白系が半数以上を占めていたことからもわかる通り、残念ではあるが、車種によるあおられやすさというのは確かに存在するようだ。

次ページでは
あおり運転にあわないための方法を紹介

そもそも、あおり運転にあわないためには

 このように、ドライバーの半数以上があおり運転を経験しており、スピード、車間距離、進路変更の不手際によって他車のあおり運転を招いていることを自覚している実態が分かった。それでは、彼らはあおり運転をされないために何らかの努力をしているのだろうか。近年の報道の影響か、あおり運転を受けないよう、以前よりも意識して運転しているドライバーは77.0%もいる。

 最も大切な、あおり運転の被害にあわないための工夫は、「車間距離をしっかりとる(55.5%)」、「ウィンカーは早めに出すようにしている(40.0%)」、「周囲をよく見て、相手に譲るようにしている(35.5%)」など、すべて車を運転することの基本中の基本でもある。周りのドライバーを気遣い、刺激しない運転を心がけることが、結果的に自分を守ることになるのだ。

 もし、これらの操作技術や判断力に自信がなくても、ドライブレコーダーの設置(34.5%)や、「録画中」などのステッカーを貼る(9.5%)など、事前に準備ができる工夫も参考にしたい。

記録を残す上では重要なドライブレコーダー

 事前にできる対策として、ドライブレコーダーにかけられる期待は小さくなさそうだ。

 ドライブレコーダーの普及であおり運転が減少すると思うか聞いたところ、69.6%のドライバーが減少すると思うと回答。ドライブレコーダー普及への期待が大きいと同時に、3割の人が減少しないという答えで、ドライブレコーダーの普及が、被害の抑止になるとは考えない人も一定数いることがわかる。

 実際、ある程度の抑止効果はあるかもしれないが、ドライブレコーダーが直接あおり運転を止められるわけではない。記録を残す上でドライブレコーダーを装着しておいた方がよいのは間違いないが、あおりを直接防ぐ効果があるわけではないので過信は禁物だ。

決して「あおる側」にはならないように!

 20206月末施行のあおり運転の厳罰化で、妨害運転罪という罪名が付き、妨害運転すると一発で運転免許取り消し、最大で5年の懲役または100万円の罰金となった。さらに、免許取り消し後は1~10年間は再取得できない欠格期間がある。失ってしまったカーライフは簡単には取り戻せないということを肝に銘じ、自制した運転を心掛けたい。

 今回のアンケート調査結果は、健全なカーライフを送るには、あおり運転を避ける方法だけでなく、相手を加害者にさせない気配りも重要であると再認識させられる、良いきっかけとなるのではないだろうか。 

【調査概要】
調査タイトル: あおり運転に関する調査
調査方法: インターネットリサーチ
調査期間: 2022年6月11日~6月13日
調査対象: 1週間に1回以上運転している全国のドライバー2,230

出典=チューリッヒ

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