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クルマ2022.08.08

高速道路での致死率は20倍! なぜ後部座席のシートベルトは重要なのか?

後部座席に座ったとき、あなたはシートベルトを締めていますか。違反点数はたった1点でも、これをするのとしないのとでは事故の被害はまるで変わってきます。どれほどの違いがあるのか、統計データを元に詳しく解説します。

文=竹川 圭
資料提供=警視庁

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なぜすべての座席でシートベルトをする必要があるの?

致死率20倍! 死にたくなければ後部座席も必ずシートベルトを!

 2008年6月の改正道交法から10年あまり。クルマに乗車する場合、運転席や助手席はもちろんのこと、後部座席を含む全席でシートベルトの着用が義務付けられましたが、いまだ浸透しているとはいいがたい状況です。

 2021年に行われたシートベルト着用状況全国調査によれば、一般道路の着用率が運転席99.1%、助手席96.7%に対し、後部座席は”42.9%”。そして高速道路の着用率は運転席99.6%、助手席98.9%に対し、後部座席は”75.7%”といずれも低い数値となっています。高速道路で違反(後部座席シートベルト装着義務違反)をした場合には、運転者に対して違反点数(1点)が付されるにもかかわらず、その効果は芳しくありません。

 後述するように、シートベルトは事故の被害を大幅に軽減してくれます。また、非着用による被害の拡大は”被害者の過失”とされるケースがあることも、見逃せない点でしょう。シートベルトの着用を怠っただけで助かる命も助からず、たとえ助かったとしても損害賠償において不利益を被ることもあるのです。

シートベルト着用有無別死者数の推移(各年12月末)
自動車乗車中死者数は年々減ってきているものの、シートベルト非着用の割合は、残念ながら過去10年間でほとんど変化がありません。

シートベルト着用有無別死者数の推移(各年12月末)
自動車乗車中における死者数は年々減ってきているものの、シートベルト着用の割合は、残念ながら過去10年間でほとんど増えていんません。

後部座席でシートベルトをしなかったら、どれぐらい危険なの?

 もし、後部座席でシートベルトを着用せずに交通事故に遭えば、あなたの体は前席や天井、ドアに叩きつけらることでしょう。仮に時速60kmで衝突した場合、その衝撃は高さ14mのビルから落ちるのと変わりません。

 衝突の勢いで後席の人が前方に投げ出されると、同乗者に危害が及ぶ可能性がありますし、車外に放り出されれば堅いアスファルトに体をぶつけたり、後続車両に轢かれる危険もあります。

 過去5年(平成29年〜令和3年)の統計によると、後部座席シートベルト非着用時の致死率(死傷者数に占める死者数の割合)は、一般道路で着用時の3.5倍、高速道路で同19.4倍にも跳ね上がります。

後部座席でシートベルト非着用だった場合、死者の25%が車外に放出されています。

後部座席でシートベルト非着用だった場合、25%が車外に放出され死亡。66%がフロントガラスやインパネ、天井、シートなどに叩きつけられ亡くなっています。

後部座席シートベルト非着用時の致死率(死傷者数に占める死者数の割合)は、高速道路で、着用時の約19.4倍。一般道路で、着用時の約3.5倍高くなっています。

後部座席シートベルト非着用時の致死率(死傷者数に占める死者数の割合)は、高速道路で、着用時の約19.4倍。一般道路で、着用時の約3.5倍高くなっています。

正しいシートベルトの着用方法を解説

 最後にシートベルトの着用方法をおさらいをしておきましょう。

1. シートの背は倒さずに、シートに深く腰掛けましょう。

2. 肩ベルトが三点式ベルトの場合は、首にかからないように着用しましょう。腰ベルトは骨盤を巻くようにします。妊娠中の場合は腹部の膨らみを避け、腰骨のできるだけ低い位置に。

3. バックルは確実に差し込みましょう。差し込んだ際にベルトがねじれていないか、たるんでいないかを確認しましょう。

 シートベルトには正しい運転姿勢が保たれることで疲労を抑える効用もあります。安心安全なカーライフを送るためにも、服を着るように、シートベルトに親しみたいものです。

シートベルトは正しく着用しなければ効果がありません。イラストのとおりに正しく着用しましょう。

シートベルトは正しく着用しなければ効果がありません。イラストのとおりに正しく着用しましょう。

シートベルトは正しく着用しなければ効果がありません。イラストのとおりに正しく着用しましょう。

 なお、2008年6月に改正された道路交通法第71条の3は次のとおり。

第1項:自動車(大型自動二輪車及び普通自動二輪車を除く。以下この条において同じ。)の運転者は、道路運送車両法第三章及びこれに基づく命令の規定により当該自動車に備えなければならないこととされている座席ベルト(以下「座席ベルト」という。)を装着しないで自動車を運転してはならない。

第2項:自動車の運転者は、座席ベルトを装着しない者を運転者席以外の乗車装置(当該乗車装置につき座席ベルトを備えなければならないこととされているものに限る。以下この項において同じ。)に乗車させて自動車を運転してはならない。

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