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最終更新日:2023.06.19 公開日:2019.03.18

宅配ロボット「CarriRo Deli」でコンビニの商品をお届け!自動配送の未来。

スマートフォン(スマホ)とインターネットの普及により、アプリを使って、通販や出前、タクシー配車などを利用するのが当たり前になってきた。そんな潮流に、コンビニも合流するかもしれない。すでに身近な存在として十分便利なコンビニ網だが、店舗に行かずに購入できる宅配システムを実現すべく、実証実験が始まった。

株式会社ZMPが、株式会社ローソンと慶応義塾大学SFC研究所の協力のもと実施した、宅配ロボット「CarriRo Deli(キャリロデリ)」の実証実験を紹介しよう。

【サービス実証実験の概要】
実験期間:2019年1月21日~31日(期間中の平日)
実施時間:8:30~17:30(25日のみ22:00まで)
実施場所:慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス
ロボット:5台実運用、5台バックアップ用
取扱商品:ローソンで扱うお弁当、おにぎり、チルドデザート、即席めん、菓子、
ソフトドリンクなど学生が選定した計114品目

宅配ロボット「CarriRo Deli」

「CarriRo Deli」のカラーバリエーションは、レッド、シルバー、イエロー、ブルーの4色。コロンとした可愛らしい見た目だ。

搭載しているロッカーは用途に応じて載せ替えが可能。ロッカーの種類は1扉、4扉、8扉など、運ぶサイズに応じて選択できる。

 「CarriRo Deli」は、同社が2017年に発表した「CarriRo Delivery」の後継にあたる自律運転の宅配ロボット。横断歩道や歩行者信号、障害物をセンサーで検知して、周囲環境を認識しながら走行する。最高速度は時速6キロ。最大で50kgの荷物を積載可能なロッカーを有している。

客からの注文を管理する「発注管理アプリ」とGPSでロボットの配達状況を確認する「遠隔監視システム」、また時間指定の予約やロボットの配置場所を適宜調整するアプリなど、自律自動運転の宅配ロボットを運用するサービス一式をパッケージで提供するという。

デリバリー専用アプリの画面イメージ。GPSで配達状況が確認できる。

 このシステムを使用した注文から配達までの流れは、下記の通りである。

①スマホにダウンロードした専用アプリから商品を注文。
②店舗の販売員が商品を選んでCarriRo Deliのロッカーに入れる。
③CarriRo Deliが自律走行し、利用者の指定した場所まで商品を運ぶ。
④注文時に発行されたQRコードを、CarriRo Deliの内蔵カメラにかざすと、ロッカーの鍵が開錠される。
⑤アプリに登録したクレジットカードで決済。

という驚くほど簡単な流れである。また、受け取りは、注文の30分後以降の時間指定が可能だという。GPSで配達状況も確認できるので、受け取りまでの時間を有効活用できる。

実証実験の反応は?

キャンパス内を走行するCarriRo Deli。

 今回の実証実験では、同大学の学生10名が参加。同キャンパス内に設置した仮設の店舗をスタートし、指定の配達拠点(8か所)まで商品を届けた。弁当や飲み物、スイーツなどを注文したという。

実証に参加した学生からは「休憩時間を有効活用できる」「便利」「かわいい」などという声が聞かれたという。CarriRo Deliのフロントには、LEDパネルが搭載され、目が映し出されている。その表情と後部のブレーキランプで周囲とのコミュニケーションを円滑にし、社会に浸透しやすいロボットを目指しているそうなので、かわいいという反応も狙い通りだろう。

ローソンの竹増貞信・代表取締役社長は「今後も、さまざま実証実験を通して宅配や移動販売サービスを充実させ、地域社会における買い物環境の向上に貢献していく」とコメントしている。

もし、公道での利用が可能になれば、コンビニのある地域ならば展開が可能なこと、24時間いつでも注文できることなど、コンビニならではの利点を活かして、便利なサービスとなりそうだ。

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