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最終更新日:2018.11.15 公開日:2018.11.15

大和リースから「移動現場事務所」の新モデル、販売開始

「移動式現場事務所」の2台。上がトヨタ「ハイエース」タイプで、下が日産「NV200 バネット」タイプの透視図。

 大和ハウスグループの大和リースは、業務の効率化と労働時間の短縮を目指し、ワンボックスや2ボックスなどの商用車の車内に事務所機能を搭載した「移動現場事務所」を開発。2016年から同社の支店・営業所18か所に、実証実験として順次導入してきた。今回、それらを使用した社員にアンケートを実施し、要望が多かったポイントを改良した新モデルを発表、11月9日から一般向けのリース販売を開始した。

 従来は、日産の「NV200 バネット」(※1)と「NV350 キャラバン」(※2)をベースとした「移動現場事務所」が販売されていたが、今回は、これまで社内での実証実験のみで使用されていたトヨタ「ハイエース」も加わった。

※1 EVの「e-NV200 バネット」を除く
※2 大容量リチウムイオンバッテリーを搭載した「NV350 キャラバン グランピングカー」を除く

移動現場事務所とは?

今回追加された「ハイエース」タイプの車内に搭載された設備。2列目シートの辺りにテーブルがあり、後部は打ち合わせスペースとなっている。「NV350 キャラバン」タイプも同様の設備となっている。

 「移動現場事務所」とは車内で事務処理を行えるよう、車両後部に収納棚やテーブル、コルクボード、エアコン、サブバッテリーなどを架装して、事務所機能を持たせたクルマのことだ。床は全面がクッション性のあるポンリューム仕上げとなっている。

 主に工事現場での作業・監督や遠方への営業を担当する社員が出先で業務を行うことを目的としている。作業を終えたら会社へ戻る必要がなく、自宅や宿泊先などへ直帰でき、業務の効率化と同時に労働時間の短縮が可能だ。

 移動現場事務所を導入することのメリットには、業務の効率化と労働時間の短縮以外に、建設現場向けとしては「小規模現場に適している」というものがある。現場事務所を建てる場所がない工事現場でも、クルマ1台分のスペースがあればよく、現場での事務処理を行いやすくなる。

 また周辺環境にも配慮した設計となっており、車内での長時間の作業を考慮して、外部電源取り込み口も用意。外部電源を使用して家庭用エアコンを利用できるので、カーエアコンは使用する必要がない。無用なアイドリングも抑制でき、騒音や排気ガスなども削減できる。

 搭載サブバッテリーはノートPCの使用やスマホの充電などに利用可能。また暗幕カーテンとLED室内灯も用意されており、夜間でも周囲に明かりが漏れることなく作業を行うことが可能だ。

先代モデルからの変更点

日産「NV250 バネット」タイプのスペース。テーブルを挟んで対面で座れるので、打ち合わせもしやすい。

 ちなみに従来からある「NV200 バネット」タイプは、「ヘルメット保管場所」と「着脱式サイドテーブル」が追加され、「折りたたみ式イスへの変更」が行われた。

 また、今回新たに加わった「ハイエースタイプ」は、以前から社内での実証実験で使用されてきた。その際の要望として、「打ち合わせスペースの確保」、「エアコンを家庭用エアコンへ変更(外部電源で動作)」が上がり、それらを追加して今回の市販となった。「NV350 キャラバン」も同様の変更が加えられ、設備は同様のものとなっている。

 注意点としては、安全性の面から走行中は事務所機能が使えないこと。また事務所機能を使う際は、駐車場や建設現場の敷地内など、違法駐車にならないスペースに駐車して使用する必要がある。

 リース販売価格は車種で異なり、5年間のメンテナンス付きリースの月額は以下の通りだ。

ハイエース:8万3200円(税別)から
NV200 バネット:6万3000円(税別)から
NV350 キャラバン:8万2500円(税別)から

 基本はリース販売だが、企業の場合は購入も可能。価格は設備などによって変わるため、応相談だ。

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