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最終更新日:2018.11.12 公開日:2018.11.12

【同乗試乗してみた】「EVスーパーセブン」で筑波サーキット1000を走ってみた!

筑波サーキット1000を走る「EVスーパーセブン」。「ジャパンEVフェスティバル2018」では競技の合間に都合3回のEV・PHEV試乗会が設けられ、先頭を切って走ったのが「EVスーパーセブン」だ。

 11月3日に筑波サーキット1000で開催された、日本EVクラブ取材のEVを楽しむイベント「ジャパンEVフェスティバル2018」(イベント内容については別記事『【日本EVフェスティバル 2018】11/3、今年も筑波サーキットにEV集結!自動運転車タイムアタックやEV・PHEV試乗会。見て乗ってEVを満喫!!』に詳報)。その日本EVクラブがケータハム「セブン」をベースに、EVへのコンバート(改造)を行ったのが、同クラブを象徴するクルマである「EVスーパーセブン」だ。助手席に乗って撮影してきた動画を公開する。

 「スーパーセブン」は、もともとロータスが1957年に発表したロードゴーイングカー「セブン」がベースだ。1973年からは小規模自動車メーカーのケータハムに引き継がれ、「スーパーセブン」として現在でも生産されているのである。

試乗会のスタート前の様子。「EVスーパーセブン」のすぐ後ろのフォルクスワーゲン「パサート GTE ヴァリアント」から後ろは参加者が自らステアリングを握って走れたが、「EVスーパーセブン」は助手席で同乗走行した。

 「スーパーセブン」は一見するとクラシカルなスタイルだが、エンジン出力に対して車重が軽いため、パワーウェイトレシオはとてつもない値になる。最高グレードの「スーパーセブン620R」は、310馬力(228kW)を絞り出すフォード製「デュラック2.0L」エンジンを搭載し、車重は545kg。パワーウェイトレシオは1.75だ。時速0→100kmの加速性能が2.8秒と、フェラーリ「488GTB」などに負けていない(『スーパーカーとかのゼロヒャク2~3秒の加速度を、誰でも分かるように考えてみた。』で解説)。

 ただし「EVスーパーセブン」の場合は、モーターの出力が88.7馬力(65.3kW)と控えめで、車重はバッテリーを積んでいるために約730kgと重くなり、パワーウェイトレシオは8.23となる。しかし、モーター駆動ならではのダッシュ性能はもちろん素晴らしい。ドライバーによると、公道では5速ミッションの3速ホールドで街中から高速道路まで走れるという。ちなみに、モーターなので停車時もニュートラルに入れる必要はなく、3速に入れっぱなしだった。

もともとバケットシートとは腰をホールドするためにお尻を押し込むのがきついものだが、「EVスーパーセブン」のバケットシートは中でもきつく、180cmオーバー・体重80kgオーバーの記者が乗り込もうとしたところ、なかなかお尻が収まらず、シートベルトもなかなかはめられない状態に。乗り込み方も手順があり、まず狭いフットスペースに両足を入れてから腰を下ろすという、結構きつい姿勢を取る必要がある。先に腰を下ろしてしまうと足をフットスペースに入れられない。大柄な体格かつ身体の硬い人は乗るのに慣れが必要。

 今回は、2回連続で乗ることができたので、1回目は3速ホールドで、2回目は2速ホールドで走ってもらった。最高速度は時速80kmほどだそうだが、2速の方が加速感があり、身体が後ろに持っていかれる感覚が強かった。

「EVスーパーセブン」の助手席から撮影した走行の様子。コースは筑波サーキット1000。1回目の周回は、3速ホールドで走行。2回目は2速ホールドで走行。EVなのに時折大きなエンジン音が聞こえるのは、筑波サーキットの別のコースでガソリン車やバイクが走行しているため。

EVスーパーセブンのスペックは以下の通り。

【スペック】
ベース車:ケータハム「スーパーセブン270」(英国製)
ベース車全長×全幅×全高:3100×1757×1115mm
ベース車ホイールベース:2225mm
ベース車トレッド(前/後):1270/1336mm
改造後車重:約730kg
バッテリー:東芝製「SCiB」(13.2kW)
一充電航続距離:100~130km程度(実用想定値)
充電システム:急速充電(CHAdeMO規格準拠)、100V充電対応
モーター:Hi Performance AC50-01
最高出力:65.3kW(88.7馬力)
インバーター:Curtis 1238R
タイヤ:ヨコハマ製「BluEarth」
改造:日本EVクラブ/東北自動車株式会社(青森県八戸市) 

2018年11月9日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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