アストンマーティン!空飛ぶ自動車計画を発表!
空飛ぶ自動車計画「ヴォランテ・ビジョン・コンセプト」
「ヴォランテ・ビジョン・コンセプト」の機体イメージ図。近未来的なデザインだ。
イギリスの自動車メーカー「アストンマーティン」は7月16日、垂直離着陸(VTOL)機能を備えた空飛ぶ自動車「ヴォランテ・ビジョン・コンセプト」を発表した。航空工学で有名なクランフィールド大学やロールスロイスなどと提携して製作される車体は、個人向けのラグジュアリーな空の旅の実現を目指しているそうだ。
空飛ぶ自動車は大人3人が搭乗可能
アストンマーティンらしいラグジュアリーなデザイン。
アストンマーティンは、1913年に設立されたイギリスの高級スポーツカーメーカー。モータースポーツでも長い伝統をもち、1959年には「ル・マン24時間レース」優勝と「世界スポーツカー選手権」制覇を果たしている。また、大人気映画「007シリーズ」で、主力車種が「ボンドカー」として登場していることでも有名である。
大人3人の搭乗が可能なコックピット。赤と黒のコントラストが高級感を漂わせている。
現在アストンマーティンは、自動運転機能を備えた、ブランド初の市販EV車を開発中。ヴォランテ・ビジョン・コンセプトでは、そのEV車のノウハウと航空宇宙研究などの最新技術、アストンマーティンのデザインを組み合わせた究極の融合を試みるという。この車体は、大人3人が搭乗可能で、自動運転機能を備えた空飛ぶ電気自動車となる計画だそうだ。
画像はCGによるイメージ図だが、アストンマーティンらしいラグジュアリーで先進的なデザインが採用されている。前方についている左右のプロペラは可動式で推進力と揚力を兼用して得るためのもので、後方の機体下にあるプロペラは車体を浮かび上がらせる揚力を得るためのものだと想像できる。流線型のボディは、戦闘機のようで男心をくすぐるフォルムだ。未来の「007」では、この車体で飛び回るジェームズ・ボンドのアクションが見られるのかもしれない。
アストンマーティンの社長であるアンディ・パルマーは「都市部の人口増加により、都市の渋滞はますます厳しくなる。その軋轢や環境汚染を減らし、移動性を向上させるための代替え案として、ヴォランテ・ビジョン・コンセプトは究極の解決策である」と語っている。
飛行イメージ。まるで戦闘機のようなフォルム。
本当に空飛ぶ自動車が実用化されれば、飛躍的に移動時間が短くなるだろう。極端な話、長野や山梨の山奥に住んでいながら、東京都港区のオフィスに通勤できるなんてことになるのかもしれない。
また、今までは陸路に限られていた道が空中にもできることで、多層的な交通が可能となる。渋滞が無くなり、物流がスムーズになることで、経済にも良い影響を与えるだろう。都市の過密化による移動性低下の解決策として、この空飛ぶ自動車の実現に期待したいところだ。
2018年8月3日(JAFメディアワークス IT Media部 大槻 祐士)