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最終更新日:2018.08.04 公開日:2018.08.04

2018お盆シーズン渋滞回避大作戦・上り編

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 お盆シーズンは多くの人がクルマで長距離を移動するため、日本全国各地の高速で大小いくつもの渋滞が発生する。ここでは、上りで発生する主だった渋滞を紹介し、回避策をお伝えする。下り編はこちらだ。

 また渋滞情報にそのものに関しては、8月10日(金)から13日(月)まではこちらで、14日(火)から19日(日)まではこちらで紹介したので、併せてご覧いただきたい。

【上り編】インデックス

E1東名(10・13~19日)
 大井松田IC⇒横浜町田IC(延長30~35km・通過に約1時間15分)
E1名神(11~13日)
 茨木IC⇒大津IC(延長30~35km・通過に約2時間~2時間20分)
E28神戸淡路鳴門(14・15日)
 津名一宮IC⇒垂水JCT(延長30~35km・通過に約1時間30~45分)
渋滞を招くサグとは?
全国の高速道の下りで10km以上の渋滞が発生する回数について

【下り編】インデックス

●E20中央(11~13・18日)
 高井戸IC⇒相模湖IC(延長約45km・通過に約2時間15分)
●E17関越(11・13日)
 大泉JCT⇒嵐山小川IC(延長約35~約40km・通過に約1時間10~20分)
●E3九州(11・13日)
 古賀IC⇒鳥栖JCT(延長約30km・通過に約1時間30分)
全国の高速道の下りで10km以上の渋滞が発生する回数について

E1東名・大井松田IC⇒横浜町田ICの延長30~35km渋滞の傾向

 東名の上りにおいて慢性的な渋滞として知られるのが、大和トンネル付近を先頭とした大井松田IC⇒横浜町田ICで発生する渋滞だ。2018年のお盆シーズンで延長30km以上の大型渋滞が発生するのは、10日、13日~19日(日)を加えた合計8回。帰省のタイミングの前半、Uターンの後半と時期に関係なく発生し、渋滞が発生しない日を伝えた方が早いほど。特に、13日から19日までは1週間連続で発生する。

 ピーク時の延長は10日が約35kmと最長だが、それ以外も30kmの予測が続く。通常ならこの区間は約20分で通過できるが、ピーク時の通過時間は約1時間15分と、3倍半以上(延長30~35km、どちらも通過時間は約1時間15分と発表されている)。

 渋滞の始まる時刻はまちまちで、14日(火)が最も早くて10時から。13日と15日(水)が11時からで、16日(木)~19日は13時から。10日のみ14時からだ。そして渋滞が収まる時間だが、23時が14日と18日(土)。24時(翌日0時)が10日、15~17日(金)、19日。13日のみ、深夜26時(翌日2時)までとなっている。ピーク時刻も同様にまちまちで、最も早いのが14日と15日で15時。13日と19日が16時で、16日と18日が17時、17日が18時、10日が19時となっている。

 10日に関しては1時間単位の渋滞予測も発表されており、延長が最大の35kmとなるのは19~20時の1時間。瞬間的な最大延長は38kmになると予測されている。16時以降は通過時間が1時間を超え、21時台に入って初めて1時間を切る。

大井松田IC⇒横浜町田ICの渋滞への対策

 最も望ましい渋滞回避の手段は出発時刻を調整し、渋滞が発生する時間帯を回避すること。10日なら14時以前となる。平日料金割引は10日だけでなく9日も設定されているので、もし可能ならもう1日早い9日(木)に出発することも検討したいところだ(平日の料金割引設定についての詳細はこちら)。13~19日も基本的には同じで、渋滞の発生時間を回避することで、通常の時間で通過できる。深夜から午前中にかけてが狙い目だ。

 大井松田IC⇒横浜町田ICの渋滞の主要因は、「サグ」による速度低下とされている。大和トンネル手前付近で、下り坂から上り坂に変わるサグ部となっているため、無意識のうちに速度が低下してしまうのだ。サグについては最終ページでまとめたので、こちらをご覧いただきたい。

E1名神・茨木IC⇒大津ICの延長30~35km渋滞の傾向

 名神の上りでは、茨木IC⇒大津ICにおいて、3日連続で約30~35kmの渋滞が発生する。11日(土)のピーク時の延長は約35km、12日(日)と13日(月)は約30kmだ。渋滞の発生時間は、3日間とも朝6時から夜19時までと予測されている。そして、ピーク時刻は同じく3日間とも8時だ。

 通常ならこの区間は約25~30分で通過が可能。しかし、11日のピーク時だと約2時間20分と、約5倍。時間だけ見たらこれが今夏で最も長い渋滞の通過時間だ。12日と13日は若干短くなるものの、約2時間となっている。

 11日は1時間単位の渋滞情報が発表されており、ピークは8時頃から13時頃まで続くという予測で約5時間。この間の延長は最大で37kmになるという。その前後の通過時間は、7時台で約1時間45分。午後は18時台に入ってやっと1時間を切る。

茨木IC⇒大津ICの渋滞への対策

 出発時間を調整して、3日間とも6時以前か19時以降に通過するのが望ましい。もし可能なら出発をもっと早めて、9日(木)・10日(金)の料金割引が設定された平日に利用するのもオススメだ(平日の料金割引設定についての詳しい記事はこちら)。

 また栗東・名古屋方面へ向かう場合は、途中の大山崎JCTで京滋バイパスにルートを変更することも可能だ。情報板やインターネットなどの渋滞情報などを参考に、適切なルート選択をしてほしい。

 そして茨木IC⇒大津ICの渋滞の主要因だが、大津ICおよび大津SAの分岐・合流と、その手前にある2か所のトンネルのせいで速度低下が発生するためと分析されている。

E28神淡鳴・津名一宮IC⇒垂水JCTの延長30~35km渋滞の傾向

 神戸淡路鳴門(神淡鳴)では、行楽シーズンのUターン時に上りの津名一宮IC⇒垂水JCTで、明石海峡大橋を渡った後の舞子トンネル出口付近を先頭とした渋滞が発生する。今年も14日(火)に延長約30km、15日(水)に約35kmの渋滞が予測されている。この区間は通常なら約25分で通過できるが、14日は1時間30分、15日は1時間45分かかる。ほぼ4倍だ。

 渋滞の発生時間は、両日共に14時頃から23時頃。ピーク時刻は14日が18時頃、15日が17時頃となっている。

 15日は1時間単位の渋滞情報が発表がされており、ピークは17時頃から18時頃までの約1時間。延長は最大36kmほどと予測されている。ピーク時刻の前後の通過時間は、15時台で1時間以上、16時台で1時間30分前後。18~19時台も約1時間から1時間15分かかる。

津名一宮IC⇒垂水JCTの渋滞への対策

 出発時刻を調整し、両日共に13時以前か、23時以降に渋滞区間を通過するようにするのが望ましい。

 また大阪方面に向かう場合は、垂水JCTから阪神高速3号神戸線を利用するルートのほか、その先の布施畑JCTで阪神高速7号北神戸線を利用するルートもある。一度北神戸線に入った後、白川JCTで阪神高速31号神戸山手線を利用して湊川JCTで神戸線に入るルートや、その先の北神戸線・箕谷JCTで阪神高速32号新神戸トンネルを通ったその先で一度一般道に出て、生田川入口から神戸線に入るといったルートだ。現地の情報板やインターネットなどの渋滞情報などを参考にして、適切なルート選択を行ってほしい。

 そして津名一宮IC⇒垂水JCTの渋滞の主要因だが、垂水JCTから第二神明道路方面および一般道へ流出するクルマを中心とした交通集中とされている。

→ 次ページ:
渋滞の主要因のサグと上りで発生する10km以上の渋滞の回数について

渋滞の主要因とされるサグとは?

 現在、渋滞の主要因として取り上げられることが多いのが、サグと呼ばれる区間だ。上りの渋滞では、最初に紹介したE1東名の大井松田IC⇒横浜町田ICの主要因となっている。そのほかにも、全国の高速で慢性的に発生している渋滞の主要因となっていることが多い。

 サグとは、スピードが出やすい下り坂から上り坂に切り替わる区間のことをいう。たるみ、ゆるみなどの意味の英語である「sag」からとられている。

 下り坂ではスピードが出やすいため、誰でもアクセルを抑えつつ走るはずだ。しかし、その意識のまま上り坂に入ってしまうと、クルマの速度が自然と低下してしまう。単独で走っているのなら問題ないが、これが行楽シーズンのように混雑している場合、1台のクルマの速度が低下すると、後続車もブレーキを踏んだりアクセルペダルを離したりするなどして速度を落とすことになる。それが次々と後続車に伝播していき、最終的には長大な渋滞へと発展してしまうのだ。

 サグ部には、上り坂になる手前でそれを知らせる標識やLED表示板などが設置されていることが多い。上り坂の手前で「速度回復願います」という表示があったら、それは渋滞の先頭であることを意味する。それらを見かけたらアクセルを踏み込み、速度が低下しないようドライバーひとりひとりが心がけることが、渋滞抑制の対策となるのである。

全国の高速の上りで10km以上の渋滞が発生する回数について

 最後に10km以上の渋滞が全国の高速の上りで、このお盆シーズンに日ごとに発生する回数を予測したグラフも掲載しておく。

 14日(火)が最多の50回で、それを41回の15日(水)、37回の13日(月)がそれを追う。高速ごとの発生回数は発表されていないものの、Uターンラッシュのピークが14日と予想され、大きな渋滞を抜けても、断続的に細かい渋滞に遭遇する可能性が高いことを示している。もし可能なら、16日(木)、17日(金)にずらすことが推奨されている。

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全国の高速の上りで発生する延長10km以上の渋滞の予測回数をまとめたグラフ(出典はNEXCO各社が発表した「2018年 お盆期間の高速道路における渋滞予測について【全国版】」より)。合計332回発生する。14日が50回と最も多く、次いで41回の15日(水)。16~17日の利用が推奨されている。

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