カリフォルニア発。154mのテーブルランチは 被災からの復興の意志
米カリフォルニアのワインカントリーとして知られるナパとソノマのぶどう畑で、全長154m、500人を超えるロングテーブルランチ「グレートフル・テーブル」が開催された。
これは10月にワインカントリーを中心に襲った山火事の被災からの復興を促すイベントで、売り上げ金の全てが被災地基金に寄付された。
山火事により3500以上の建物が焼却
今年の10月にカリフォルニア北部で発生した火事により、ナパバレー、ソノマ、メンドシーノといったカリフォルニアが誇るワインカントリーが被害を受けた。
米CNNによると、10月13日の時点で、カリフォルニア州において戦後最大規模といわれる火災の範囲は約773k㎡以上にわたり、死者29人、3500以上の建物が破壊した。
有名なワイナリーが集中するソノマやナパや、サンタローザなどの地域で発生した10月の山火事
全焼した住宅を見に戻ってきた家族。10月10日サンタローザにて。(c) picture alliance / Barbara Munker/dpa
スヌーピーの作者の家も全焼
この火災では多くの家屋が被害を被ったが、サンタローザにあったキャラクター「スヌーピー」の作者、故チャールズ・シュルツ氏の自宅も消失し、貴重な形見などが失われた。
チャリティー・イベントであるグレートフル・テーブルは、カリフォルニア観光局が開催したもので、「現地は大丈夫なのか?」と心配する人々に応えるように、カリフォルニアらしい青空のもと開催され、参加者の中には 消火作業に尽力した消防士の姿も見られた。
料理を担当したのは、人気シェフのタイラー・フローレンス氏を中心とするカリフォルニア各地で活躍するシェフ総勢約20名。
消防士とハグをするシェフのタイラー・フローレンス氏
地元の素材を生かした感謝祭をテーマにした料理やデザート、そしてもちろん、カリフォルニア・ワインの数々が振る舞われた。
ちなみに、今回の山火事の発生前に約90%のぶどうは収穫を終えており、不幸中の幸いだったと地元のワイナリー関係者は話している。
2017年12月5日(JAFメディアワークス IT Media部 荒井 剛)