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最終更新日:2017.08.21 公開日:2017.08.21

【JNCAP2016】最も安全なクルマは!? JNCAP予防+衝突 W安全・合算ランキング!

 2017年5月29日に発表された、国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)による、最新・平成28(2016)年度のJNCAP予防安全および衝突安全性能評価。

 その得点順によるランキングなどをいろいろな形で紹介してきたが(従来の関連記事は最終ページで紹介)、あくまで予防と衝突の両安全性能評価は、それぞれ別のものとして紹介してきた。しかし、ユーザーから見ればそれは1台の同じクルマの評価であり、予防と衝突の両安全性能を総合的に見たらどのクルマが安全なの?というのはとても気になるところである。

 もちろん、それはJNCAPでも理解しているようで、資料をみると2020年度から「予防・衝突等総合安全性能」が始まる予定だ。しかし、どうしても気になってそこまで待てない当編集部としては、たいへん素人っぽいやり方ながら、各車の両安全の得点をそれぞれ100点満点に換算した上で足し合わせ、200点満点の合計得点を算出してみた。

 JNCAPの得点は、世の中のさまざまな事故の経済損失をベースに、精緻な分析を行い算出されている。また、予防安全と衝突安全では1点の重みが異なるため、前述した当編集部式の超簡単な計算方法では、正しい総合評価となり得ないのはもちろんである。あくまで興味本位でやってみた参考値なので、それを前提に見てほしい。

対象となるのは全20車種!

 対象となる車種は、71点満点方式となった平成28年度の予防と、同一仕様の評価試験として平成23(2011)年度以降に実施されている衝突の両安全性能評価試験を受けた全18車種だ。

 ただしスバル「フォレスター」と、トヨタとダイハツが共同開発した「パッソ」/「ブーン」の2車種に関しては、サイドカーテンエアバッグ(SCA)を装備したタイプと装備していないタイプで別個に衝突安全性能評価試験を受けているので、別車種として扱う。よって、合計20車種が対象となる。

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まずは1~5位を掲載!

W安全ランキング第1位から第5位までを発表!

 データの見方は、総合得点は200点満点で小数点1桁までを表記。予防は22車種中の順位と、100点満点換算の得点を小数点2桁まで表記。衝突は、64車種中の順位と100点満点換算の得点を小数点2桁まで表記している。

1位:インプレッサ(スバル)
総合得点193.1点(200点満点)

予防:4位・97.04点(100点満点)
衝突:1位・96.01点(100点満点)

スバル車は総じてEyeSightにより予防が高いが、インプレッサはそこに加えて「歩行者保護エアバッグ」などによって衝突の得点も高く、唯一の190点超えで1位を獲得した。

 

2位:アクセラ(マツダ)
総合得点188.3点

予防:2位・99.30点
衝突:6位・88.99点

マツダの予防安全技術「i-ACTIVESENSE」がほぼ満点という高得点を獲得。それが原動力となって2位を獲得した。

 

3位:レガシィ(スバル)
総合得点186.5点

予防:8位・95.77点
衝突:3位・90.77点

スバル車は今後、より安全性を高めた「グローバルプラットフォーム」をモデルチェンジ時に順次導入していき、衝突安全性能も高めていく予定だ。

 

4位:クラウン アスリート/クラウン ロイヤル(トヨタ)
総合得点186.0点

予防:12位・94.79点
衝突:2位・91.20点

衝突安全の評価が高いクラウン。歩行者保護が進んだ1台で、衝突時にボンネットに乗り上げた歩行者への衝撃を緩和する「ポップアップフード」を備える。

 

5位:SCA付フォレスター(スバル)
総合得点185.3点

予防:3位・97.89点
衝突:16位・87.45点

フォレスターは予防と比較して衝突の方の点数が低いが、スバル車は今後、モデルチェンジ時に「グローバルプラットフォーム」を導入される計画なので、フォレスターも衝突安全性がさらに高められる予定だ。

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続いて、6~10位

W安全ランキング第6位から第10位まで!

6位:レヴォーグ/WRX(スバル)
総合得点184.8点(200点満点)

予防:5位・96.48点(100点満点)
衝突:10位・88.37点(100点満点)

レヴォーグとWRXは車名とセグメントが異なるが、兄弟車だ。17年8月発売の同車の大幅改良モデルは、スバル車初となるEyeSightの最新版「 ツーリングアシスト」を搭載。

 

7位:セレナ(日産)
総合得点184.5点

予防:1位・71.0点/100.00点
衝突:31位・175.8点/84.52点

日産の自動車専用道路の同一車線専用自動運転技術「プロパイロット1.0」を初搭載した車種だけあり、自動運転につながる予防安全技術は100点満点。なお、スズキ「ランディ」はOEM車。

 

8位:プリウス/プリウスPHV(トヨタ)
総合得点184.2点

予防:7位・68.1点/95.92点
衝突:12位・183.6点/88.27点

クラウンと同じ予防安全技術「Toyota Safety Sense P」を搭載。またPHVやEVならではの、事故時の乗員の感電も対策されており、「感電保護性能評価試験」に適合している。

 

9位:フォレスター(スバル)
総合得点181.8点

予防:3位・69.5点/97.89点
衝突:33位・174.6点/83.94点

同じフォレスターでもこちらはSCAなし。SCAのあるなしで衝突で約3.5点の差がある。なお、スバルはベスト10に5台もランクインさせた。

 

10位:リーフ(日産)
総合得点176.8点

予防:11位・67.6点/95.21点
衝突:37位・169.8点/81.63点

リチウムイオンバッテリーを保護する車体構造や、高電圧部品に絶縁構造などが採用さていることなどにより、衝突後の感電保護性能評価試験に適合している。

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11~15位を紹介!

W安全ランキング第11位から第15位まで!

11位:ソリオ/ソリオ バンディット(スズキ)
総合得点172.6点

予防:6位・68.1点/95.92点
衝突:55位・159.4点/76.63点

※三菱「デリカD:2/デリカD:2 カスタム」はOEM車。

 

12位:イグニス(スズキ)
総合得点172.5点

予防:15位・66.3点/93.38点
衝突:46位・164.6点/79.13点

 

13位:ハスラー(スズキ)
総合得点171.1点

予防:13位・66.8点/94.08点
衝突:53位・160.2点/77.02点

※マツダ「フレア クロスオーバー」はOEM車。

 

14位:フリード(ホンダ)
総合得点167.4点

予防:17位・58.4点/82.25点
衝突:28位・177.2点/85.19点

 

15位:スペーシア/スペーシア カスタム/
スペーシア カスタムZ(スズキ)
総合得点167.1点

予防:14位・66.7点/93.94点
衝突:62位・152.2点/73.17点

※マツダ「フレア ワゴン」および「フレア ワゴン カスタムスタイル」はOEM車。

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最後は16~20位!

W安全ランキング第16位から第20位まで!

16位:タント/タント カスタム(ダイハツ)
総合得点156.3点

予防:18位・56.2点/79.15点
衝突:52位・160.5点/77.16点

※スバル「シフォン/シフォン カスタム」はOEM車。

 

17位:ヴェゼル(ホンダ)
総合得点142.0点

予防:20位・38.1点/53.66点
衝突:11位・183.7点/88.32点

 

18位:パッソ/ブーン(SCA付)(トヨタ/ダイハツ)
総合得点128.3点

予防:22位・29.9点/42.11点
衝突:20位・179.2点/86.15点

 

19位:パッソ/ブーン(トヨタ/ダイハツ)
総合得点123.1点

予防:22位・29.9点/42.11点
衝突:39位・168.5点/81.01点

 

20位:ウェイク(ダイハツ)
総合得点119.5点

予防:21位・30.5点/42.96点
衝突:56位・159.2点/76.54点

※トヨタ「ピクシス メガ」はOEM車。

2017年8月21日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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