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クルマ最終更新日:2017.05.23 公開日:2017.05.23

カワイイCMもドイツで話題に! 居眠り運転検知システム、 日独の違い

 最近ドイツでは、フォルクスワーゲン・ポロの「居眠り運転検知システム」のCMがカワイイと話題になっている。

 居眠り運転検知システムとは、ドライバーの居眠り状態を検知し、警告を与えて居眠り運転を防止する安全技術のひとつである。

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居眠り運転検知システム搭載ポロのイメージ・ポスター。夢遊病者を逆手に取っている発想がユニーク。 ©Volkswagen AG

 ドイツ・フォルクスワーゲン社は、居眠り運転検知システムを装備したポロを2014年から発売しており、今年6月17日にポロの新モデルを発表する。
 ステアリング操作を監視するシステムが、ドライバーの疲労レベルが一定の値を超えたのを認識すると、インストルメントパネル上にコーヒーカップのアイコンが点滅し、休憩が必要であることを伝える。

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「疲れが認識されました。休憩してください。」という警告が現れる。 ©Volkswagen AG

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話題のCM

 長距離運転で眠気を帯びているドライバー。追い越していくバイクが思わず・・・に見えてしまうという設定が楽しい、これが評判のCMである。
 国民に愛される車を輩出してきた、クオリティーの高さで定評あるフォルクスワーゲン社PR部による製作である。

居眠り運転ってどうやって検知できるの?

 居眠り運転はどうやって認識できるのかという疑問は誰もが抱くに違いない。
 居眠り運転検知システムは、2010年にフォルクスワーゲン・パサートの標準装備として採用されたのが始まりだ。世界各国のメーカーが次のようなシステムを開発している。

◆目の動きを分析

 インストルメントパネルに設置したカメラによりドライバーの目の動きから疲労を分析するシステム。眠気を催すと人間は目の焦点が合わなくなることから、ドライバーの目の焦点が繰り返し合わなくなった際には、アラームで通知する。
 また目の開閉パターンを分析して居眠り状態を早期に察知し、警報音を発するシステムもある。

◆ステアリング操作を監視

 疲労し、集中力が低下すると、ドライバーは瞬間的に操縦を中断し、その後、急にハンドルを切る。このような動作の発生頻度や強度、そして車両速度や方向指示器の操作状況など、他のデータと組み合わせて疲労レベルを計算し、ドライバーに警告する。

◆心拍による検知

 シートやハンドルに内蔵する「心拍センサー」により、心拍や脈拍の変化から眠気予兆を高精度に早い段階で検出するシステム。

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日本での装備率は?

日本とドイツ、居眠り運転検知システム装備率

 少し前のデータになるが、サプライヤー大手のボッシュが、ドイツ国内で2013年に新規登録された車両の先進安全技術の装備状況について調査を実施した。
 
 それによると、295万台の乗用車のうち、ほぼ4分の1に当たる68万台が何らかの先進安全技術を装備しており、新車に装備される先進安全技術の中で最も装備率が高かったのが、この居眠り運転検知システムだった。

1位 居眠り運転検知システム・・・23%
2位 インテリジェントヘッドライトコントロール・・・20%
(オートライトやインテリジェントAFSなど先進安全技術としてのヘッドライトシステム)
3位 衝突被害軽減ブレーキ・・・11%

 一方、日本の保険会社が2015年に行ったアンケート調査によると、装備している先進安全技術の割合は、一番多かったのは自動緊急ブレーキシステム。2位が車両検知(衝突回避)システム、3位がレーンキープアシスト(車両逸脱防止機能)という結果だった。

1位 自動緊急ブレーキシステム・・・70%
2位 車両検知(衝突回避)システム・・・47%
3位 レーンキープアシスト(車両逸脱防止機能)システム・・・34%

日独の考え方の相違が明らかに

 居眠り運転検知システムは10%とほぼ最下位で、日本での居眠り運転検知システムの普及率の低さが明らかになった。

 運転中の疲労や瞬間的な居眠りは、しばしば重大な事故を引き起こす原因となる。
 ドイツでは、危険な状況が発生する前に警告する居眠り運転検知システムが先進安全技術の装備率でトップ、一方日本は危険な状況が起きた時に被害を軽減する装備がトップという、日独の考え方の違いを垣間見るようだ。

2017年5月23日(JAFメディアワークス IT Media部 荒井 剛)

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