ホンダ新型「CB400スーパーフォア/CBR400Rフォア」に試乗! 売上好調、E-クラッチ搭載で走りはどう変わった?【試乗レビュー】
ホンダの新型ネイキッド「CB400スーパーフォア E-クラッチ」が8月21日に発売され、好調な販売を記録している。また、9月18日に発売されたフルカウルスポーツ「CBR400Rフォア E-クラッチ」も、順調な滑り出しだという。400ccクラスで大注目の2モデルは、どのような走りを見せてくれるのか。さっそく試乗してきた。
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新時代の400ccクラスを牽引する「CB」という存在
2026年、注目を集めているバイクの一台が、ホンダのCB400スーパーフォア E-クラッチ(以下、CB400SF E-クラッチ)である。そもそもこのCB400SFという車両は、1992年の登場以来、30年以上にわたって多くのライダーに支持されてきたホンダを代表するスタンダードモデル。現在もバイクライフを楽しんでいるライダーの中には、教習所でこのバイクにまたがり、運転技術を学んだという人も多いだろう。そんな数多くのライダーを世に送り出してきた傑作ネイキッドは、2022年10月に排出ガス規制への対応にともない生産終了となり、ファンに惜しまれつつもその歴史に幕を閉じた。
しかし2026年3月、CB400SFの後継モデルとなる「CB400SF E-クラッチ」が、大阪モーターサイクルショーでコンセプトモデルとして発表された。名車の復活として大きな話題を呼び、同イベントではフルカウルを装備した「CBR400R フォア E-クラッチ(コンセプトモデル)」も披露された。
両モデルは2026年夏頃に発売。CB400SF E-クラッチは、発売からわずか3週間で約2700台を受注するなど、好調なスタートを切った。CBR400R フォア E-クラッチも順調な滑り出しだという。注目を集めるこの2モデルは、どのような仕上がりなのか。実際に試乗して確かめてきた。
進化した装備や機能を備えながらも、王者の風格は「CB400SF」そのもの
ホンダ CB400スーパーフォア E-クラッチ|Honda CB400 SUPER FOUR E-Clutch
新しいCBは、歴代モデルへのオマージュにとどまらず、CBが培ってきたジャパニーズスポーツバイクの正統を受け継ぎ、「これこそが真のバイクである」と感じさせる風格が漂っている。コンセプトはそれぞれ、CB400SF E-クラッチが「ネクストステージCB」、CBR400Rフォア E-クラッチが「ニュージェネレーションスポーツ」となっている。
発進・変速・停止時のクラッチ操作を自動制御する、ホンダ独自の電子制御システム「E-クラッチ」をはじめ、フレームや足まわりの刷新、5インチフルカラーTFT液晶メーターの採用など、大幅な進化を遂げた新型CB。一方で、従来モデルの特徴だったVTECも採用されていない。VTECとは、エンジンの回転数などに応じてバルブの作動特性を切り替え、低回転域での扱いやすさと高回転域での力強い出力を両立させる、ホンダ独自の可変バルブ機構だ。
従来のCBをよく知る人にとっては驚く変更点も多いが、これらは次の世代に向けて、新たな走りと使いやすさを追求するための選択といえる。
新型「CB」2モデルはどんな見た目?
左から、「CB400スーパーフォア E-クラッチ」と、「CBR400Rフォア E-クラッチ」
では次に、新型2モデルの外観を確認しよう。
CB400SF E-クラッチの外観は、新しさの中にどこか懐かしさも感じられる、まさにCB400SFを継承したスタイル。力強さと美しさを兼ね備えたフューエルタンクは、ライダーとの一体感を意識したフォルムに仕上げられている。
また、直列4気筒エンジンの見せ場となるエキゾーストパイプは、性能面や環境面の要求を満たしながら、CBらしい造形美も備えている。個人的にボディは全体的に前モデルよりもメリハリがつけられた印象を受けた。
ホンダ CB400スーパーフォア E-クラッチ|Honda CB400 SUPER FOUR E-Clutch
カラーバリエーションは、1980年代の北米レースシーンで活躍したCB750Fのカラーリング&ストライプをモチーフとしてモダンに仕上げられたクールな「ウルフシルバーメタリック」と、精悍な雰囲気の「マットバリスティック」、爽やかな印象の「ロスホワイト」、そしてアグレッシブで華やかな「キャンディークロモスフィアレッド」の4色を用意。選択肢の多さにもホンダの強い思いが感じられる。
写真左から、キャンディークロモスフィアレッド、ロスホワイト
一方、CBR400R フォア E-クラッチは“斬新”である。デザイナーから「作りたいものを作らせてもらった」という言葉を聞き、思わず頷いた。個性溢れるアグレッシブなフロントマスクと、装飾を排した大胆な面構成、そして金属を加工機で削り出したようなサーフェス表現が印象的である。個人的には見る角度によって様々な表情を見せるタンクにも惹かれた。
ホンダ CBR400Rフォア E-クラッチ|Honda CBR400 R FOUR E-Clutch
まるでコンセプトモデルのような、ソリッドでクールな質感が特徴。近未来を思わせる金属的な質感がたまらない
オリジナリティと近未来感にあふれ、コンセプトモデルを思わせる一台に乗れるという特別感も味わえる。カラーバリエーションは、美しさと落ち着いた雰囲気を醸し出す「ベータシルバーメタリック」とダークヒーロー感のある「マットバリスティックブラックメタリック」という対照的な2色が用意され、ハッキリと好みが分かれるだろう。
見る角度によって、形状が大きく変わるように感じられるCBR400R E-クラッチの燃料タンク
1アクション減ることで、操縦の奥深さが見えてくる
試乗当日は生憎の雨模様で、正直、思うような走りは期待できなかったが、ひとまず両モデルの走りを体験した。
まずはCB400SF E-クラッチに試乗。車両にまたがると、シート高は780mmで、スマートな形状のシートも相まって足つき性は良好だ。平均的な体格の男性であれば、両足のかかとまで地面に着くだろう。押し引きも試したが、取り回しは実に軽快で、前モデルよりも14kg軽量化された恩恵を感じられた。ライディングポジションはアップライトで自然な体勢で運転でき、心地よくバイクライドを楽しめる。
エンジンを始動し、少しスロットルを回すと、激しすぎない中低音の伸びやかなサウンドを奏で、走りへの期待感を高める。その走り出しはマイルドでスムーズ。新たに採用されたスロットルバイワイヤは反応が良く、スロットル操作に応じてエンジンが力を発揮してくれる。初心者やリターンライダーでも扱いやすい、フレンドリーな特性となっている。
もちろん、しっかりとスロットルを回せば、気持ちよくエンジンが吹け上がり、スピードを増して爽快な走りを楽しめることも付け加えておく。
クラッチ操作が不要になった分、アクセルワークやブレーキングの楽しさをより実感できる
さらにE-クラッチの採用により、手動でのクラッチ操作がいらず、足元のシフトペダル操作のみでギアチェンジができるため、操作が1アクション減り、運転に集中することができるのもメリットだ。
急加速などは控えたが、高回転域までの伸びも良く、コーナリングも安定感があり、ライダーの操作に素直に応えてくれ、雨天でも十分な走りを楽しめた。
ほかにも、道中ではライディングモードも試してみた。スタンダード、スポーツ、アーバンの3種類の基本モードと、ライダーが自由に設定できるユーザーモードが2種類用意されている。使い分けるなら、通常走行時はスタンダード、高速道路やサーキットではスポーツ、雨天時やゆったり走りたいときにはアーバンを選ぶとよいだろう。
実際、アーバン、スタンダード、スポーツの順で走りがパワフルになっていき、その違いを明確に体感できる。個人的には気分に応じて、切り替えるのも楽しいと感じた。
ホンダ CB400スーパーフォア E-クラッチ|Honda CB400 SUPER FOUR E-Clutch
CB400SF E-クラッチの走りを堪能した後、見た目から走りへの期待が高まるCBR400R フォア E-クラッチに試乗。足つき性は780mmのシート高と絞り込まれたシート形状によって、CB400SF E-クラッチとほぼ同等。
取り回しはフルカウルで車体の形状に差があるものの、車重が同じ187kgであるため、そこまで大きくは変わらず、悪くない。ライディングポジションは、幅狭のセパレートハンドルによって前傾気味の姿勢となり、スポーツライドに適し、車体との一体感も得られる。ここがCB400SFと最も違いを感じるポイントだ。
CB400SF E-クラッチと同じエンジンを搭載するため、走りの違いはそれほど大きくないと思っていたが、とんでもない。まるで異なる味付けに驚かされた。ぜひ実際に試乗して、その違いを体感してほしい
エンジンを始動して響くサウンドは、CB400SF E-クラッチよりもややアグレッシブな印象。実際に走らせると、出だしや低速域ではCB400SF E-クラッチと大きな違いはないが、中高速域ではエンジンの回転が上がるにつれて、力強い加速を味わえる。ベースとなるエンジンは両モデルで共通だが、吸気系の方式を変えることで異なるキャラクターに仕上げられており、見た目を裏切らない疾走感を得られる。
また、走り自体もよりシャープな印象を受けた。ただし、基本的には無理なくスポーツライドを楽しめるフレンドリーな設定であるため、身構える必要はない。
フルカウルの装備で重量が増すと思いきや、車両重量はCB400SF E-クラッチと同じ187kg
新しいCBはどちらも軽量で扱いやすく、ちょっとした街乗りからツーリング、そしてスポーツライドまでオールマイティに使え、走りも楽しめる。これで400ccクラスがさらに盛り上がることは間違いない。普通自動二輪免許で乗れるバイクの魅力を存分に楽しみたいなら、この2台は有力な選択肢となるだろう。
SPECIFICATIONS
ホンダ CB400スーパーフォア E-クラッチ|Honda Super Four E-Clutch
ボディサイズ:全長2110×全幅770×全高1085mm[全長2055×全幅760×全高1125mm]
シート高:780mm
車両重量:187kg
総排気量:399cc
エンジン:水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ
最高出力:43kW(58hp)/11500rpm
最大トルク:38Nm(3.9kgf-m)/9750rpm
燃料タンク容量:15.0L[14.0L]
燃費(WMTCモード):23.1km/L
変速機:6速MT
価格(税込):99万8800円[119万9000円]
※[ ]はCBR400R フォア E-クラッチの値
ホンダ CBR400Rフォア E-クラッチ|Honda CBR400 R FOUR E-Clutch





