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クルマ最終更新日:2018.03.21 公開日:2018.03.21

クロカン系オフローダーとミリタリー車を写真で紹介!

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 カーデザインから角や直線が目立たなくなって久しい。大型のSUVやオフローダーなど、本来は角が立った無骨な方がしっくりするようなクルマたちも、どちらかというと現在ではスタイリッシュな流線形のデザインが採用されることが多い。

 しかし現代でも、泥だらけになってこそ価値があるような、無骨なデザインをしたクロスカントリー系オフローダーも存在しており、またそうしたタフネスさやワイルドさを誇るクルマたちに憧れる人も少なくない。

 そこで今回は、新旧取り混ぜ、角張ったデザインのオフローダーたちを集めてみた。さらに、無骨さでは民生用と比較して桁違いの迫力を持つ軍用車両も併せて紹介しよう。

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あまり角張ってはいないのだが、インパクトのあるスズキ「ジムニー」ベースの、「ジムニー・エヌズリミテッド コンセプトモデル・フルメタルジャケット”ジムタンク”」。4輪がクローラーになっており、もはやタイヤでは走行不可能な悪路であっても走れるという。東京オートサロン2018のエヌズ・ステージ・ブースにて撮影。

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まずは現行の角張った車種たち!

メルセデス・ベンツのGクラス現行2車種から紹介!

 メルセデス・ベンツのGクラスは、まさにミリタリーテイストが濃厚な角張ったデザインを特徴とする。それもそのはずで、Gクラスは軍用車両をルーツとしているからである。

Gクラスのエントリーだが1000万円オーバー「G 350d」

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「G 350d」は、電子制御式可変ターボを備えた3.0L・V型6気筒のディーゼルエンジン「BlueTEC」を搭載。同エンジンは、低圧縮比化やフリクション低減といった先代モデルからの全面的改良により、最高出力は180kW、最大トルクは600N・mを絞り出す。なお同車はメルセデス・ベンツのGクラスの中では最も安価だが、それでも1080万という価格となっている。東京オートサロン2018のメルセデス・ベンツブースにて撮影。

メルセデス-AMG「G 63」

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「G 63」は、メルセデス・ベンツのパフォーマンス部門「AMG」が手がけたGクラスの1台。5.5L・V型8気筒の直噴ツインターボエンジンを備え、最高出力は420kW、最大トルクは760N・m。先代よりも20kWの出力アップを果たした。燃費も考慮されており、アイドリング・ストップ機能も搭載する。東京オートサロン2018のハシモトコーポレーションブースにて撮影。スーパーカー価格の1971万円(税込)。

日本ではレアなマンソリー「グロノス ブラック デザート 4×4^2」

 マンソリー「グロノス ブラック デザート4×4^2」は、メルセデス・ベンツのGクラスをベースにカスタマイズした1台。なお、マンソリーはドイツにあるカスタマイズメーカーで、ドイツ車を中心にさまざまな車種のカスタマイズを手がけている。

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「グロノス ブラック デザート4×4^2」はワイドボディ化するため、オーバーフェンダーなど、独自に開発したカーボン製のパーツを取り付けている。ルーフの4連ランプも強烈だ。東京オートサロン2018・ラガーコーポレーションブースにて撮影。日本では非常にレアな車種であり、同ブースの目玉の1台として出展された。

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続いてはジープ「ラングラー」にフォーカス!

ジープ「ラングラー」を4台紹介!

 「ジープ」といえば、紆余曲折を経て今ではフィアット・クライスラー・オートモビル(FCA)傘下の1ブランドとなっているが、軍用車両、もしくはクロスカントリー系のオフローダーの元祖ともいうべきウィリス社製のクルマの車名。そして、このカテゴリーの代名詞となっていることはご存じの方も多いだろう。「ラングラー」はジープ・ブランドの現行車両の1車種で、初代「ジープ」直系をうたうクロスカントリー系オフローダーだ。

 今回は、東京オートサロン2018で見た4台を紹介。外装をカスタマイズし、またサスペンションを変更してタイヤも大サイズに変えるなどを行っていた。

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オートベローチェ・ブースで撮影した、「ラングラー」の4タイプある内の「アンリミテッド スポーツ」ベースにカスタマイズした「ベローチェ・カスタム・リミテッド」。カラーリングも手伝ってミリタリー色はほとんどなく、アウトドア的な雰囲気が強くなっている。

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エクシズルライン・ブースの「ラングラー」ベースのカスタマイズカー。カラーリングはミリタリー系のオリーブドラブも使われているが、カスタムの外装パーツはミリタリーというよりは、ヒロイックなちょっと変わったイメージ。

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MLJ・ブースの「ラングラー タイガー パッケージ」。フロントやリアのバンパーが変更されている。またサスペンションの交換によって車高も上げられており、悪路の踏破性能が高められている。

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タイガーオートブースの「ラングラー ルビコン レコン」。4タイプの内の1台、「アンリミテッド」の限定モデル「ルビコン レコン」をベースにした1台。車高のアップし、タイヤもノーマルの18インチから、大径の35インチに変更されている。

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角張った旧車たち!

1960年から販売を開始したトヨタ「ランドクルーザー(40系)」

 国産の現行車種には、残念なことに角張った無骨なデザインのクルマはないのだが、もちろん旧車なら存在する。今回は、トヨタ「ランドクルーザー」の40系を紹介しよう。

 40系はトヨタ「ランドクルーザー」の初代とされる「ジープBJ型」から数えて3代目であり、初登場は60年。84年に生産終了するまで四半世紀近く、基本的なデザインが変わることはなかった。

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40系の1台であるBJ41V型「ランドクルーザー」(1980年式)。撮影したこの40系は、2003年のディーゼル車規制に適合させるため、3200ccのディーゼルエンジンを4230ccのガソリンエンジンに換装している。40系は、国内では800台弱がまだ登録されているという。「2017 トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル in 神宮外苑」にて撮影。

ランドローバー「ディフェンダー」の無骨さも忘れずに!

 ランドローバーは、現在でこそインドのタタ傘下だが、イギリスの自動車メーカー。同社の「ディフェンダー」は、各国の陸軍や警察で採用されるクロスカントリー系オフローダーだ。車名の後ろの数字はホイールベースの違いで、90インチ(2286mm)と110インチ(2794mm)を示す。

ランドローバー「ディフェンダー90」(11年式)

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ランドローバー「ディフェンダー90」(日本での登録は2011年)。「ディフェンダー」シリーズは、1948年に製造が始まった「ランドローバー」(社名と車名が同一)シリーズまで遡る。「ディフェンダー」という車名に変更されたのは90年のこと。「オートモビルカウンシル2017」のブリティッシュ・ラベル・ブースにて撮影。

ランドローバー「ディフェンダー110」(16年式)

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ランドローバー「ディフェンダー 110」(日本での登録は2016年)。「ディフェンダー」はすでに生産が終了しており、16年式というとつい最近だが、現行車種ではないため、旧車の1台として紹介した。「オートモビルカウンシル2017」のブリティッシュ・ラベル・ブースにて撮影。

角張ったクルマといえばハマーも外せない!

 すでにブランドとして消滅してしまったが、かつて米陸軍の軍用車両「ハンヴィー」の民生用である「H1」などを製造していたハマー。今回紹介する「H3」は軍用車両とは直接は関係ないが、角張ってゴッツイイメージは、今回紹介したどの車両と比べても引けを取らない。

ハマー「H3」

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東京オートサロン2018・ラバーディップ・ブースにて撮影した、ノーマルの「H3」(09年式)。ピンクの車体と、ボディの各所に書き込まれた来場者の「夢」で、とても賑やかな感じになっているが、フロント周りを改めてみてみるととても重量感がある。

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最後はミリタリー車!

かつて軍隊で実際に使用されたミリタリー車たち!

 最後は、お台場旧車天国2017で撮影してきた、第二次大戦から戦後にかけて米軍などで使用されていた軍用車両たちを紹介しよう。

ウィリス「MB」

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「MB」は、いわゆる、ウィリス「ジープ」の1車種。現在はブランド名となっている「ジープ」だが、最初はウィリス社が開発した軍用車両だった。一般的に、陸軍のカラーリングであるオリーブドラブのイメージが強いが、この「MB」はブルー系のカラーリングと「U.S.N.」とあるように、米海軍のものだった。

ウィリス「M38」

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1951年製のウィリス製「ジープ」の1台、「M38」。ナンバープレートは非常に貴重な昭和30年代前半のもので、60年に米軍から払い下げを受けて国内での登録を行って以来のもの(実際に一般道を走れる)。国内の「M38」は、20~30台が現存しているという。

「キューベルワーゲンTYP82」

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フェルナンド・ポルシェ博士の設計による、小型軍用車両の元祖といわれる「キューベルワーゲンTYP82」。フォルクスワーゲン「ビートル」の親戚といえる1台。「ビートル」はポルシェ博士が1930年代に開発を進めていたが、第二次世界大戦によりそれを軍用車両として設計変更することになり、この「キューベルワーゲンTYP82」が誕生したのだという。

ダッジ「WC52」

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ダッジは元々クライスラーの1ブランドで、現在はクライスラーがフィアット傘下となったため、ダッジもFCAの1ブランドとなった。この「WC52」はウィリス「ジープ」よりもサイズが大きく、兵員輸送などで活躍したという。

フォード「アンフィビアン ジープ GPA」

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最後は、あまり角張っていないが、ミリタリーつながりということで、フォード製の水陸両用軍用車両「アンフィヴィアン ジープ GPA」も紹介しておこう。ウィリス「ジープ」ベースに開発され、第二次大戦中には米軍が実際に使用したそうである。

2018年3月21日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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