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最終更新日:2025.06.18 公開日:2025.06.19

鹿児島「大隅縦貫道」の一部が2025年に開通予定! 吾平道路の工事はどこまで進んだ?【いま気になる道路計画】

大隅縦貫道の一部である鹿屋串良道路 東原IC付近の様子。

「大隅縦貫道」は鹿児島県鹿屋市を起点とし、肝属郡南大隅町に至る延長約50kmの地域高規格道路。その一部である「吾平道路」が2025年度に全線開通予定です。同道の工事進捗と開通効果について紹介します。

大隅縦貫道の一部である鹿屋串良道路 東原IC付近の様子。

文=大門道子

資料=国土交通省、鹿児島県

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大隅縦貫道はどこまでできた?

大隅縦貫道(吾平道路)の事業概要。

大隅縦貫道(吾平道路)の事業概要。

鹿児島県が整備を進める「大隅縦貫道」は、鹿屋市から錦江町を経由し、南大隅町に至る延長約50kmの地域高規格道路です。現在事業化されている区間のうち、東九州道 鹿屋串良JCT~笠之原ICまでの「串良鹿屋道路」6.1kmは2014年に自動車専用道路として開通。笠之原ICから鹿屋市吾平町下名までの6.5kmは、現道活用区間として国道220号鹿屋バイパスと県道68号が供用されています。

また、鹿屋市吾平町下名から吾平町上名までの「吾平(あいら)道路」4.2kmと、吾平町上名から錦江町田代麓までの「吾平大根占田代(あいらおおねじめたしろ)道路」16kmも事業化されており、そのうち吾平道路は2025年度に全線開通予定です。

吾平道路は2025年度に開通予定

「大隅縦貫道」の一部、吾平道路の概要。

「大隅縦貫道」の一部、吾平道路の概要。

「吾平道路」の事業はどのくらい進んでいるのでしょうか。

鹿児島県大隅地域振興局は、現状の進捗について「2025年5月現在、吾平道路を重点に整備しています。おおむね開通予定時期に間に合うと思われます」と話します。

しかし同局は、「九州地方は、台風に見舞われたり、梅雨の時期の大雨で洪水になる可能性が高いため、そういった天候に左右されると、工事進捗に大きな影響が出る可能性がある」と続けます。

このように、吾平道路の開通は、予定通り2025年度までに間に合いそうではあるものの、天候による大きな遅れが出ないことが肝になっているようです。

吾平道路の整備効果は?

大隅縦貫道は東九州自動車道と一体となり、地域交通ネットワークを形成する。

大隅縦貫道は東九州自動車道と一体となり、地域交通ネットワークを形成する。

「吾平道路」の整備には、さまざまなメリットがあります。

まず、東九州自動車道と大隅縦貫道が一体となることで、鹿児島空港までのアクセス性が向上し、地域交通ネットワークが円滑になります。

次に、大隅地域の基幹産業となっている農畜産業の安定的な輸送にも役立ち、産業や経済の活発化が期待できます。

さらに、災害への備えとして、冠水箇所を回避した第二次緊急輸送道路の機能が強化され、第二次救急医療施設へのアクセス性も改善されるため、地域の安全性向上にも大きく寄与します。

このように、吾平道路の開通は交通の円滑化だけにとどまらず、地域経済にも波及効果をもたらす重要な意味があるのです。今年度の梅雨や台風などによって、工事にどれくらいの影響が発生するかは予想できませんが、2025年度中の開通に期待が集まります。

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