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クルマ最終更新日:2023.11.20 公開日:2023.11.20

ハイエースが水素エンジンで走るぞ! トヨタが実用化に向けてオーストラリア実験開始。

トヨタ自動車は11月11日、耐久レースに参戦中の水素エンジンカローラの技術の実用化をにらんだ公道上での水素エンジンハイエースの走行実証をオーストラリアで開始すると発表した。

文=原アキラ

写真=トヨタ

水素エンジンカローラ。写真=トヨタ

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水素エンジンカローラの技術がさらに進化!

2023年5月の24時間レースに初参戦した、液体水素を燃料とするトヨタの「水素エンジンカローラ」が、さらにアップデートされ、11月11~12日に開催されたスーパー耐久最終戦富士4時間レースに参戦した。改良したのは、エンジン性能、航続距離、重量、CO2回収技術への挑戦の4つで、以下はその詳細となる。

1、高出力実現のためには、液体水素ポンプが安定して高い燃料圧力を発生させる必要があり、今回はその昇圧性能と耐久性を向上させることで、ガソリンエンジンや気体水素搭載時と同等レベルの出力を実現した。

2、5月の時点で1回の給水素で走行できる富士スピードウェイの周回数が16周だったものを、給水素時の満タン判定の精度向上、タンク内への入熱低減によるボイルオフガス量の低減、アクセルが全開ではない時の燃料噴射量最適化などを改良。これにより、20周(約90km)まで延ばすことを目標とした。

3、安心・安全の軸は変えることなく、これまでの走行で培った知見を活かして軽量化できる部品を特定。タンク、安全弁、ボイルオフガス弁、ロールゲージ、高圧部水素系部品などを軽量化し、1910kgから50kgの車両重量の軽量化を果たした。

4、車両や工場から排出されるCO2だけでなく、大気中のCO2を回収するために、エアクリーナー入口にCO2を吸着する装置を、隣にはエンジンオイルの熱によってCO2を脱離する装置を設置。川崎重工業が開発した「従来よりも低温でCO2脱離できる吸着剤」を塗着したフィルターを使用することで回収効率を向上させた。

安全弁(左が軽量化前、右が軽量化後)

ボイルオフガス弁(左が軽量化前、右が軽量化後)

オーストラリアで水素エンジンハイエースの走行実証を開始!

トヨタはさらに、スーパー耐久シリーズに参戦して鍛えている水素エンジン技術を将来的に実用化させるため、水素エンジンを搭載した商用ハイエースの走行実証をオーストラリアで行うと発表した。レースにも使用した気体水素システムの水素エンジン搭載仕様に変更したハイエースのテスト運行を行うのは、現地の建設会社や警備会社だ。走行するのはメルボルン近郊の公道で、期間は今年10月23日から来年1月までの4か月間となる。こうした走行実証を公道で鍛えていくことで、使用環境下での商用利用としての実用性や運転操作性、耐久性などの開発を進め、将来の実用化に繋げていくとしている。

オーストラリアの実証で使用する水素エンジンハイエース

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