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クルマ最終更新日:2023.08.21 公開日:2023.08.16

ストラトスの再来だ! ランボルギーニ奇跡の限定モデル、ウラカン・ステラートでサーキットとオフロードを攻める!

ランエボ乗りの開発者が目指したのは、まるでストラトスのようなランボルギーニだった! 生産台数は僅か1499台。サーキットもオフロードも楽しめるウラカン・ステラートに小川フミオが試乗した。

文=小川フミオ

写真=アウトモビリ・ランボルギーニ S.p.A.

ウラカン・ステラートってどんなクルマ?

80年代のグループBマシンなど、往年のラリーマシンをイメージして開発されたという

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これからは、スーパースポーツでなくラリーマシンの時代だ!? ランボルギーニが出した「ウラカン・ステラート」は、オフロードもいけちゃうスーパースポーツカーなのです。

車名の”ステラート”とは、開発者によると英語で「グラベル(砂利)」の意味なんだとか。2022年11月末に、アメリカ・マイアミビーチで初公開されたこのスペシャルなランボルギーニですが、今回ついに試乗する機会を得ました。

最大出力610ps(449kW)の5.2リッターV型10エンジンを後車軸前に搭載したミドシップレイアウトと、全輪駆動システムの組合せ。そこは従来のウラカンと共通ですが、見てお分かりのとおり、ホイールハウスまわりには黒い合成樹脂のクラディング(プロテクションパネル)、フロントにはふたつのドライビングランプ、ルーフにはエアスクープと荷物用ラック、といった具合で、印象は大きく異なります。

実際、車高は現行モデルのウラカンEVOより44mm持ち上げたと説明するランボルギーニ。駆動力配分も、より前輪にパワーが伝わる設定になっています。

ランエボ乗りが作ったランボルギーニ

ステアリングホイール下部のドライブモードセレクターには「ラリー」モードを新設

ラリーマシン的なストイックさを強調したインテリア

3500rpmから上で素晴らしいサウンドを聞かせてくれるV10エンジン

「後輪を操舵するシステムは、動きのナチュラルさを求めてステラートでは採用しませんでした」

試乗会場となったパームスプリングス近郊の「チャクワラバリー・レースウェイ」において、開発を総指揮したロウベン・モア氏はそう語ります。実はこのモア氏こそが、今回のプロジェクトの立役者。ランチア・ストラトスに代表される、サーキットもオフロードも走れちゃう往年のラリーマシンのようなスーパースポーツを作りたいと企画したそうです。

「スーパースポーツカーは、どれも似たり寄ったりの方向をめざして開発されています。ならば、違うベクトルで、運転の楽しさを追求したモデルがあってもいいのではと思ったんです」

自身、三菱ランサーエボリューションⅥでラリーを楽しむだけあって、モア氏は明確なコンセプトをもって、ウラカン・ステラートを開発したようです。車高や4WDシステムに加えて、前後のトルク配分コントロールや、ブレーキを使って車体の向きを制御するトルクベクタリング・バイブレーキなど、あらゆる点をオフロードでも楽しめるよう最適化されています。

タイヤもブリヂストンと共同開発した専用の「デューラー」を装着。私がドライブしたテストコースでは、サーキットの舗装路面と、周囲の未舗装路面とをシームレスに走る設定でしたが、それを可能にしてくれたのがこのデューラーだと説明されました。

ドリフトがめちゃくちゃ楽しい!

ドライビングランプやホイールハウスまわりのクラディング(プロテクションパネル)はあえて後付け感を演出

サーキットではスポーツカーのダイレクト感で走れます。8000rpmで最高出力に達するスポーティな10気筒エンジン、回転を上げていったときの加速感はすばらしいフィールです。いっぽう砂と土のオフロードでは、開発陣の狙いどおり、おもしろいようにドリフトが楽しめます。軽くアクセルペダルを踏み込んだだけで、リアタイヤがグリップを失います。

ただし不安感はまったくありません。ドリフトしても、軽くアクセルペダルの踏み込みを戻すだけで、すっと車体の挙動が元に収まります。安全かつ安心かつ楽しい。「運転の楽しさを追求しました」というモア氏の言葉どおり、新しい感覚のドライビングファンをしっかり味わえます。

たしかにニッチ(すきま)なプロダクトといえますが、しかし、たんなるキワモノでなく、すぐれた企画力と技術力が実現した新世代のスポーツカーといえます。ただし、限定1499台は、ほぼ売り切れだそうです。24年から全モデルの電動化(ハイブリッド化)を発表しているランボルギーニだけに、エンジン車はこれが最後という噂も。

せっかく素晴らしいクルマが出来たのに、これで終わり? 「この先のことは今は言えません」(モア氏)というだけに、次がどうなるのか、興味はつきません。

SPECIFICATIONS
ランボルギーニ ウラカン・ステラート|Lamborghini Huracan Sterrato
ボディサイズ:全長4525×全幅1956×全高1248mm
ホイールベース:2629mm
車両重量:1476kg
駆動方式:4WD
エンジン:V型10気筒
総排気量:5204cc
エンジン最高出力:610PS(449kW)/8000rpm
エンジン最大トルク:560Nm/6000rpm
トランスミッション:7段ツインクラッチ
サスペンション:(前後)ダブルウィッシュボーン
ブレーキ:(前後)ベンチレーテッドディスク(カーボンセラミック)
タイヤ:(前)235/40R19/(後)285/40R19(ブリヂストン・デューラー)
最高速度:260km/h
0-100km/h加速:3.4秒
価格:3116万5367円

ラリーマシンに共通する機能美が雰囲気を盛り上げてくれるデザイン

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