コンパクトなバンコンやキャブコンが人気上昇中!日産「NV200バネット」編 【ジャパンキャンピングカーショー2019】(10)
2月1日から3日まで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2019」(幕張メッセ)。レポート第10弾は、日産のライトバン/ミニバン「NV200バネット」をベースにしたコンパクトなバンコンやキャブコンを紹介する。
これまでバンコンバージョン(※1、バンコン)や一部キャブコンバージョン(※2、バンコン)のベース車両として選ばれてきたのがトヨタ「ハイエース」や日産「NV350キャラバン」などの大型の1BOXカー。しかし、近年になってもう少しコンパクトなサイズのバンコンやキャブコンの需要が高まっている。ライト・バンコン/キャブコンなどとも呼ばれるそれらのそのベース車両として、選ばれることが増えてきているのが、トヨタ「ライトエース」や日産「NV200バネット」などのライトバン/ミニバンだ。
「ハイエース」や「NV350キャラバン」と比較すると「ライトエース」や「NV200バネット」はコンパクトなので取り回しが楽で普段でも使いやすい一方で、軽キャンパーよりも居住性がはるかに高い。取り回しと居住性のバランスが取れたキャンピングカーなのだ。また車両価格も、国内キャンピングカー市場で最も売れている価格帯である300万~500万円台に収まるものが多いのも特徴。「ライトエース」や「NV200バネット」ベースのライト・バンコン/キャブコンは、これからさらに人気が出そうな要素がそろっており、注目のキャンピングカーだ。
レポートその9では「ライトエース」をベースとした新型のライト・バンコン/キャブコンを紹介したが、今回は「NV200バネット」ベースのニューモデルを紹介する。
ポップアップルーフ装備で就寝定員4名確保の「ツェルト NV ポップアップルーフ」(東和モータース)
東和モータース販売(東京・杉並区)は、軽キャンパーやバンコンのビルダーであると同時に、海外の大型モーターホームの輸入販売も行っているキャンピングカーの総合ディーラーのひとつ。同社のバンコン「ツェルト」シリーズは、これまで「ハイエース」と「NV350キャラバン」をベースとしてきた。今回、2019年春モデルとして出展されたのが「NV200バネット」ベースの「ツェルト NV ポップアップルーフ」だ。その名の通りにポップアップルーフを備えており、同ルーフ内でも就寝できることから、就寝定員は乗車定員と同じ4名となっている点が特徴だ。
ツェルト NV ポップアップルーフ展示車両基本データ
バンコンながら300万円台と価格が抑えられている「FOCS ルソプラスアップ」(フジカーズジャパン)
フジカーズジャパン(東京・江戸川区)も、軽キャンパーやバンコンを自社生産すると同時に、海外から大型キャンピングカーやモーターホームを輸入しているキャンピングカーの総合ディーラーのひとつ。「FOCS(フォックス)」のブランド名で自社製キャンピングカーを開発しており、今回も「ハイエース」や「NV350」ベースのものが多数出展された。そのニューモデルが「NV200バネット」ベースの「FOCS Luz+UP(ルソプラスアップ)」だ。ポップアップルーフを備え、標準装備点数も多めながら税別で300万円台半ばと、車両価格が抑えられている点が嬉しい1台。
FOCS ルソプラスアップ展示車両基本データ
子ども用の就寝スペースになるルーフベッドを備えた「NV ジャック」(タコス)
タコス(立川市)が出展したライト・バンコン「NV ジャック」。同車の特徴はルーフキャリアのように見える、ルーフ上に固定されたルーフベッド。子どもが2名まで就寝することが可能だ。ルーフベッドには車内から上がれるが、就寝するにはその出入口を閉じる必要があるため、夏場は暑くなりやすい。そのため、オプションでルーフベンチレーターも用意されている。車両価格も300万円台後半となっており、入手しやすい1台といえる。
NV ジャック展示車両基本データ
さまざまな工夫でスペースを有効活用!「シュピーレンNV(仮称)」(フロットモビール)
フロットモビール(長野県)はライト・バンコンに力を入れており、今回も「ライトエース」ベースの従来型「シュピーレン」を2モデル(「1人掛けバタフライシート」の標準家具仕様およびフル装備仕様)展示。そして、同シリーズのニューモデルとして「シュピーレンNV(仮称)」を展示会初日に発表した。仮称とはなっているが車両価格はすでに設定されており、購入は可能。しかも税別で300万円台半ば。こちらもバンコンとしては入手しやすい1台となっている。
シュピーレンNV(仮称)展示車両基本データ