クルマのある暮らしをもっと豊かに、もっと楽しく

Traffic

最終更新日:2019.02.13 公開日:2019.02.13

冒険に行ってきます!? 「ジムニー」など、4WDクロカン系キャンピングカー大集合!【ジャパンキャンピングカーショー2019】(4)

2月1日から3日まで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2019」(幕張メッセ)。レポート第4弾は、"アドベンチャーカー"ともいうべき4WDクロスカントリー・ベースのキャンピングカーたちを紹介する。

トイファクトリーはメインの展示として、スズキ「ジムニー」で車中泊を容易にする「101 テントカー コンフォートフルフラットベッドキット」を出展した。将来的には「ジムニー」ベースのキャンピングカーもあり得る?

 トイファクトリーは岐阜県に本社を構える、国内キャンピングビルダー大手の1社。同社は参考出展も含めて11台ものキャンピングカーを展示したが、ブース中央で多くの来場者の目を引いていたのが、スズキの軽4WD車「ジムニー」だった。20年ぶりのフルモデルチェンジで4代目となった「ジムニー」および「ジムニーシエラ」で車中泊を容易に行えるようにする、専用に開発されたベッドキットが「101 テントカー コンフォートフルフラットベッドキット」(以下、「テントカー キット」)だ。それを実際にセットした「ジムニー」を展示していたのである。

 「テントカー キット」は高品質クッション材を縫製仕上げした、厚さ60mmのコンフォートマットを使用。有害物質を使用していないマット生地には、防汚・防菌対策も施された素材が採用されており、経年劣化による型崩れを防ぐためのパイピング縫製加工も施されている。「ジムニー/ジムニーシエラ」の前後席をたたんで、そこに付属のフロントおよびリア用のベッドボードを設置。車内いっぱいに作ったフルフラットなスペースの上に敷くだけですぐベッドになるという、使い勝手のよさが特徴だ。価格は9万8000円(税別)。ひとり用のハーフサイズベッドキットも用意されており、こちらの価格は5万円(税別)だ。

リアビュー。「テントカーキット」のサイズは、全長は約1840mm、横幅は約1290mm。ブラックやブルー、アイボリーなど通常の7色に加え、追加料金8000円(税別)でスペシャルカラーの「テントカーグリーン」と「コーラルピンク」も用意されており、ボディカラーに合わせやすい。

運転席側のドアから見た車内。付属品としてフロントベッドボードとリアベッドボードがふたつずつ用意されているので、車内いっぱいにフラットなスペースを作れるようになっている。

スマイルファクトリー、軽キャンパー「オフタイム」シリーズの最新作は4代目「ジムニー」ベース!

「オフタイム クロスロード」。スズキの4代目「ジムニー」をベースとした、スマイルファクトリーの軽キャンパー「オフタイム」シリーズの最新作。

 スズキ「ジムニー」はスペース的な問題から、あまりキャンピングカー向きではない。しかし、中にはそんな「ジムニー」をあえてベース車両に選んだビルダーもあり、それがスマイルファクトリー(島根県)だ。同社はこれまで、スズキの軽ワゴン/バン「エブリイ」をベースとした軽キャンパー「オフタイム」シリーズを開発してきた。そこで得た経験を投入して作られたのが、4代目「ジムニー」をベースにした新作「オフタイム クロスロード」だ。

 「クロスロード」は70Ahのサブバッテリー、1500Wのインバーター、100Vの充電器とコンセントと外部電源、走行充電機能などを備え、30Lの冷蔵庫も装備した軽キャンパーだ。定員は乗車、就寝共に2名ずつ。展示車両の価格は、287万3000円(税別)。

RVランド、「ラングラーアンリミテッド」をポップアップルーフにするキットを開発中

RVランドが鋭意開発中の専用ポップアップルーフキット「トリップ・トップ」を装着したジープ「ラングラー アンリミテッド」。

 現在では、FCA(フィアット・クライスラー・オートモビルズ)グループの1ブランドの名称となった、元祖軍用4WD車であるウィリス社製「ジープ」。同ブランドの中で、「ジープ」直系の4WD車という位置付けなのが「ラングラー」シリーズで、昨年にフルモデルチェンジして4代目となった。キャンプに行くというよりはアドベンチャーに行くような、タフなイメージを持ったクルマである。

 そんな「ラングラー」の「アンリミテッド」グレードを、ポップアップルーフにしてしまうキット「トリップ・トップ」を開発しているのが、茨城県に本社を構えるRVランドだ。国内ビルダーが輸入車をここまで改造するケースは少なく、異彩を放っていた。2019年夏発売予定の参考出品のため、価格は未定だ。

唯一の日本製トラキャン!? M・Y・S ミスティックの「ハイラックス」専用「J-キャビン HN」

国産では唯一と思われるトラコンを開発したM・Y・S ミスティック。8代目ハイラックス用「J-キャビン HN」2019年式。居住部分が取り外しやすいのがトラコンの特徴。

 海外では需要が多いピックアップトラック。その荷台に居住部分(キャンパーシェル)を載せるスタイルのキャンピングカーを日本ではトラックキャンパー、略して”トラキャン”という(※1)。しかし日本においてトラキャンは、ピックアップトラック自体があまり需要がないため、あまり作られていない。そうした中、M・Y・S ミスティック(山梨県)が、唯一の現行車種であるトヨタの8代目「ハイラックス」用に開発したのが「J-キャビン HN」だ。厳密にはクロカン系4WD車ではないが、レアなキャンピングカーなので合わせて紹介する。

 「J-キャビン HN」は標準装備として10Lずつの給排水タンクとシンク、LED室内照明、収納庫、吸排気用ベントファン、外部電源取り入れ口(100Vコンセント)、ダイネットベッドおよびバンクベッドなどを備える。展示車両はオプションとして、FFヒーター、100V→12Vコンバーター、インバーター、専用設計のエアサス、広角レンズを使用した安全確認用カメラなどを備えるほか、結露対策の施されたセラミック断熱材が使われている。就寝定員は5名。展示されている居住部分の価格は379万4750円(税別)だ。

※1 トラキャンについては、別記事『【ジャパン キャンピングカーショー2017】キャンピングカー種類別徹底解説-後編-』で解説した。

車内の様子。正面が張り出した部分に設けられたバンクベッドで、テーブルの左右のソファはダイネットベッド。

キャンピングカーではないけど…! 最後はエアストリームジャパンが展示した、クローラー装着型「ランドクルーザー」雪上仕様

エアストリームジャパンが展示したのは、トヨタ「ランドクルーザー」のタイヤをクローラーに交換した雪上仕様。

 キャンピングトレーラーメーカーの最高峰と称される米エアストリーム。その正規輸入代理店であるエアストリームジャパン(埼玉県)は、今年もエアストリーム製の超高級キャンピングトレーラーを複数台出展していた。その中で来場者に次々と撮影されていたのが、トヨタ「ランドクルーザー」のタイヤをクローラーに交換した雪上仕様車。実際に冬の南アルプスにおいて、送迎用として使用しているキャンピングトレーラー「ベースキャンプ」のけん引車だそうである。

「ランドクルーザー」がけん引しているのが、エアストリーム製キャンピングカーの1車種で、就寝定員2名用の「ベースキャンプ」の雪上仕様(車輪がそりになっている)。「ベースキャンプ」の車両本体価格は678万円(税別)。

ジャパンキャンピングカーショー2019関連記事

この記事をシェア

  

Campaign

応募はこちら!(12月1日まで)
応募はこちら!(12月1日まで)