レッドブル・エアレース千葉開催!期待の室屋、結果はどうだった?
(C) Red Bull Content Pool
5月26日~27日に千葉県・海浜幕張で、「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ第3戦」が開催された。(レースプレビューはコチラ)
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27日に行われた決勝レースでの注目は、やはり当大会で唯一の日本人パイロット室屋義秀選手(写真上)だった。室屋選手は昨年の「エアレース千葉」で優勝し、世界チャンピオンにもなった実力の持ち主。前日に行われた予選で3位につけたこともあり、会場に詰めかけたおよそ4万人の観客の室屋選手への期待がいやが上にも盛り上がった(写真下)。
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期待の室屋のレースやいかに
期待の室屋、レースやいかに
決勝レース日は、まず予選を飛んだ14名のタイムをもとに1対1の組み合わせが決まる。同時に飛ぶのではなく、1名ずつ飛んでタイムを競い、速いタイムを出したほうが次のラウンドに進めるというものだ。
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母国レース3連勝をかけた室屋選手は、盟友マット・ホール選手(写真上:オーストラリア出身)と対戦することに。ホール選手は前戦カンヌで優勝していた。先に飛んだホール選手が、アグレッシブなフライトでこの日最速となる55秒529を叩き出した。
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続く室屋選手だが、大きく円弧を描いてコースを折り返す最初のバーティカルターン(写真上)で、ルールで決められた最大荷重制限の12Gを超えてしまいDNF(途中棄権)となってしまう。母国3連勝の夢は、レース開始わずか7秒でついえることになった。
室屋選手のDNFの要因として挙げられるのが、コースコンディションに馴染むのに苦労したことや、機体のセッティングが難航したことなどだが、これはどの選手でも同じともいえる。母国レースでのプレッシャーということもあっただろう。しかし会見で室屋選手(写真上)は「飛ぶ前にプレッシャーは乗り越えられていた」という。本当のところは、ホールのナイスフライトを見た瞬間に、室屋選手いわく「楽しくなっちゃった」のだ。つまり、苦労人・室屋選手のチャレンジ魂に火をつけ限界ギリギリを攻めさせたのは、ホールのスーパータイムにあったのではないだろうか。会見会場での室屋選手は悔しさを滲ませつつも、どこかさっぱりとした表情だった。
レースは順調に駆け上がったホールが優勝を飾った。今シーズン2連勝となったホール選手はシリーズ総合首位に。今大会ではホール選手を除くシーズン上位者が軒並み下位だったことから、室屋選手は辛くも総合3位となった。