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クルマ最終更新日:2018.05.23 公開日:2018.05.23

まるで”バーニア”?”スラスター”? バイクがコケない技術に新手。ガス噴射で、ボッシュ

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 独BOSCH(ボッシュ)は5月17日、危険な状況を未然に防ぐことで、バイクの安全性を飛躍的に高める技術を多数、発表した。ACC(アダプティブ クルーズ コントロール)や衝突予知警報装置、死角検知システムなどをバイク用に適合させ運用するというものだ。加えて、バイクと四輪車の車車間通信も実現していくとしている。だが、これら先進技術は、すでに四輪車では市販車でも搭載されているものや、近い将来実現するものばかりで新鮮さはない。

 今回、目新しい技術として注目なのが、コーナリング中の転倒を防ぐ技術だ。まだ研究プロジェクト段階ではあるが、ボッシュによると、搭載したシステムが車輪の横滑りを検知し、転倒の恐れがある場合にガスを噴射してバイクの軌道を維持するというものだ。このガスは乗用車のエアバッグで使用されるタイプのアキュムレーターから放出し、ノズルを通って一定方向に噴射するものだという。

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点線方向の力が強まると転倒するが、ガス噴射によってF方向への力を加えることで軌道を修正し、転倒しにくくする

 経験したことがあるライダーもいると思うが、コーナリング中、横方向への力を十分に制御できなかった場合、車輪が横滑りを始める。このスリップが大きくなると、車体を立て直すのがほぼ不可能になって、あとは諦めとともに転び行く状況に身をゆだねるだけ、という事態になる。今回のシステムは、このような状態になっても、ガスの噴射力によって車体を地面に押し付けつつ起動を修正することで、体勢を立て直す手助けをするというものだ。

 走行中、砂や濡れたマンホール、オイルなどがカーブの途中にあってヒヤッとしたことのあるライダーは少なくないだろう。このシステムが実用化されればそんなトラウマから解放される日が実現するかもしれない(というか、単純に見た目もなんだかカッチョいいです。意味もなく噴射させたくなったりして)。

2018年5月23日(JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一)

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