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クルマ2017.12.11

懐かしの「オート三輪」から最新EV「eFalcon」まで

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 ダイハツの「オート三輪」や「ミゼット」に代表される自動三輪車というと、懐かしの昭和30~40年代テイスト。「あの頃はのんびりしていてよかったなぁ」と思わず郷愁を誘われてしまう1台ではないだろうか。

 そこで、今回は11月18日・19日に行われた「お台場旧車天国2017」で見かけた自動三輪車と、開発が進む最新のEV三輪車も合わせて、三輪車の過去と未来を一気に紹介する!

ダイハツ「オート三輪」

 ダイハツ「オート三輪」は、自動三輪車の代表的な存在で、画像のクルマは1969(昭和44)年式だ。オート三輪などの自動三輪車は荷台があるために重心が高くなりやすく、コーナリングでブレーキをかけると左右どちらかの斜め前方に転倒しやすいという構造的な弱点を抱えており、そうした危険性のない四輪トラックの普及と共に姿を消していった。

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一般オーナーの展示によるダイハツ「オート三輪」(1969年式)。レストアやリペイントがなされているようで、外見は新車に見えるほど手入れされている。後期タイプなので、ステアリングはバイクのようなバー型ではなく、クルマと同じ円形となっている。お台場旧車天国2017にて撮影した。

日本造機「消防三輪車 NM1型」

 すでに消滅しているポンプメーカーの日本造機株式会社が、1957(昭和36)年に製造した「消防三輪車 NM1型」。現在確認されている限り、同社が製造した消防三輪車はこれ1台のみだという。

 側面には「臼田町消防団」と書いてあり、現在の長野県佐久市に当たる旧・臼田町(うすだまち)の消防団のものではないかと思われる。

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機動力がありそうなのと、町の消防団のものなので、先行して現場に駆けつけ、初期消火に当たっていたのではないだろうか。ステアリングはバー型。お台場旧車天国2017の目玉車両のひとつとして展示された。

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ダイハツ「ミゼット」2連発!

ダイハツ「ミゼット」

 「オート三輪」と並んで有名なダイハツの三輪車が、軽自動車規格の「ミゼット」だ。当時、「ミゼット」は酒屋や米屋など、配送を必要とする業務で重宝され、全国で活躍した。エンジンの排気量は305ccで、わずかに12馬力。それでも、350キロの荷物を運べた。

 ちなみに、「ミゼット」は現在でも中古車市場で出回っており、100~200万円位の値がつけられている。

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ダイハツ「ミゼット MP-5型」(1971年式)。お台場のショッピングモール「ビーナスフォート」からMEGA WEB「ヒストリーガレージ」への誘導用に展示されており、ヒストリーガレージの入口前、ビーナスフォート側の通路に展示されている。

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お台場旧車天国2017に出展されていた、一般オーナーのダイハツ「ミゼット」。ボディや車輪が新品のように見える1台で、おそらくはレストアがかなり行われていると思われる。

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ちょっとレアなメーカーの2台!

ベスパ「ベスパカーP50」

 ベスパといえば、イタリアのバイクメーカー・ピアッジオのスクーターブランド。日本では、オードリー・ヘップバーン主演の映画「ローマの休日」や、松田優作が主演したTVドラマ「探偵物語」などでそのスクーターが使用されて人気を博したが、実は三輪車も作っていたのである。

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一般オーナー車として展示されたベスパ「ベスパカーP50」。ステアリングはバー型。お台場旧車天国2017で撮影。

ホープ自動車「ホープスターSU型」

 軽自動車メーカーとして1950~60年代に操業していたホープ自動車が製造した三輪車「ホープスターSU型」。2サイクルエンジンの排気量は350cc、15馬力。ちなみに、この時代にのみ存在した「軽自動車免許」で乗れたそうである。なおかつ同車は車検も要らなかった。

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一般オーナー車として展示されていた、ホープ自動車「ホープスターSU型」。製造されて半世紀は過ぎていると思われ、時の流れを感じさせる。ステアリングはバー型。お台場旧車天国2017にて撮影。

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続いては最新EV三輪車!

日本エレクトライク「ZAE-EA」

 続いては、現代の最新技術で開発されたEV三輪車たちを紹介しよう。

 2005年、東海大学と産学連携でEV三輪車の開発を始めた、神奈川県川崎市のベンチャー日本エレクトライク。同車が開発して販売中なのが「ZAE-EA」だ。三輪車のコーナリング時のブレーキングで転倒しやすいという弱点に対し、駆動輪である後輪を、左右それぞれに取り付けたモーターを個別に制御することで解決している。

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全長2495mm×全幅1295mm×全高1695mm。2タイプあり、車重はA型は430kg、B型は405kg。最大積載量は150kg。最高出力は4.5kW×2。航続距離はA型が約60km、B型が約30km。充電時間はAC100VでA型が10時間、B型が5時間。車両価格はA型が160万円(税込)、B型が130万円(税込)。2016年6月の3D&バーチャルリアリティ展で撮影。

渦潮電機「68VM」

 東南アジア地域の乗り合いタクシー用に開発されたEV三輪車。日系企業としては初めて、フィリピンにおいてEV三輪車としての車両ナンバーを取得し、実証実験を実施、アジア開発銀行-フィリピンエネルギー省のEV三輪車プロジェクト3000台の受注に成功した。ドライバー1名に加え、乗客6名までが乗車可能だ。

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全長3300mm×全幅1440mm×全高1820mm。車重は530kg、総重量は915kg、最大積載量は470kg。最高出力10kW/800rpm、最大トルク70N・m/800rpm。最高速度は時速50km。航続距離は、時速20kmで約60km。充電時間はAC220Vで4時間。一般向けの販売はしていない。2017年1月のオートモーティブワールドで撮影。

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最後はスポーツタイプのEV三輪車も紹介!

プロッツァ「E-TukTuk」

 プロッツァも東南アジアの乗り合いタクシー市場をターゲットとしている。この「E-TukTuk」は、ラオス南部の都市パクセでの走行試験などを行っているプロトタイプだ。同国の自動三輪車による乗り合いタクシーは「トゥクトゥク」といわれ、環境改善のため、ガソリン車をEVにリプレースすることを国を挙げて取り組んでいる。

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モーターには、豊田自動織機のトヨタフォークリフトに搭載されているACモーター「IA180」が採用されている。サイズや車重、最高出力といったスペックは未公表。

コアテック「eFalcon」

 岡山県には、倉敷市に「i-MiEV」を生産する三菱の水島工場があり、そうした土地柄があって、おかやま次世代自動車技術研究開発センター(OVEC)が主催する「おかやま次世代自動車技術研究開発プロジェクト」がスタート。

 同プロジェクトに参加するコアテックが市販予定で開発しているのが、リバーストライク型のEVライトウェイトスポーツ「eFalcon(イーファルコン)」だ。なおリバーストライクとは、前2輪・後1輪の三輪車のことをいう。

 プロジェクトで開発されたインホイールモーターを搭載し、シャシーはCFRP製。前2輪はダブルウィッシュボーン式のサスを採用し、後1輪はスイングアーム式を採用。最高速度は時速120km。航続距離は約180km。2シーターだ。

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全長3000×全幅1400×全高1000mm。車重450kg。最高出力23.5kW。最高速度は時速120km。航続距離は180km。EVスポーツカーにとって重量物のバッテリーの配置は、スポーティな走りを実現できるか否かの重要なファクター。同車は左右のサイドシル部(前後輪間の両脇)に搭載することで、スポーツカーらしい重量バランスを実現した。インバーターは英SECVON社製を採用。価格は未定。

2017年12月11日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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