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クルマ最終更新日:2017.02.20 公開日:2017.02.20

【フォト&動画】SF映画でタイムマシンとして活躍! デロリアン「DMC-12」

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デロリアン「DMC-12」。35年以上前のクルマだが、ステンレス製のボディや、ジウジアーロによるデザインにより、今でも古さを感じさせない。

 デロリアン「DMC-12」は、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズで、タイムマシンとして活躍して人気を博した、1981年製の米国車。車名はDMC-12だが、デロリアンとメーカー名で呼ばれることの方が多い(正式なメーカー名はデロリアン・モーター・カンパニー)。

 DMC-12は、当時のGM副社長だった故ジョン・ザッカリー・デロリアンが退職してデロリアン・モーター・カンパニーを自ら立ち上げ、そこで企画されたクルマである。

 当時、映画オリジナルの架空のクルマと勘違いした人もいたほどの、今見ても未来的なステンレス製のボディは、イタリア人インダストリアルデザイナーのジョルジョット・ジウジアーロがデザインを担当した。

 そしてシャシーの製作を担当したのがロータスである。

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DMC-12を後方から。一見しただけではわかにくいのだが、実はかなり車幅がある。それとは逆に、車高は見た目とは裏腹にかなり低い。乗り込むのに一苦労するほどである。

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DMC-12はなぜ現在でも熱狂的な人気を誇るのか!?

ガルウィングが悪いウワサを…!

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DMC-12が人気を獲得した要素のひとつであるガルウィング。しかし、これが事故時に開かなくなるというウワサが流れてしまい…。

 話題となった要素のひとつに、ガルウィングのドアがあるが、これがアダとなった。事故時にドアが開かなくなるという憶測が流れてしまい、その風評被害によって評価が大幅に下がってしまったのだ。それによりDMC-12は一気に販売不振に陥り、会社も倒産。わずか1年でDMC-12の生産は終了した。

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車高が思った以上に低いため、大柄な体型だと乗り込むのがきつい。しかもガルウィングは、閉める時に頭にぶつかってきそうな怖さがある。

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なぜデロリアンは人気が出たのか?

生産は1年で終了してしまったが逆に人気が!

 しかし、映画による抜群の知名度に加え、メーカーそのものが消滅してしまった希少性が重なって、今もって中古車の取り引きも活発なほど、熱狂的なファンの多い1台となっている。

 実際、本国ではデロリアン・モーター・カンパニーの名を継いだ企業が、DMC-12の中古車販売やパーツ販売などを手がけている。日本でも、株式会社デロリアン・モーター・カンパニーが映画版のタイムマシンDMC-12の最初の1988年モデル、空中飛行可能な2015年モデル、劇中では最後に登場する1955年モデルの実車の受注生産行っているほか、EV化計画も進められている。

 ちなみに国内の映画のファンは、都内で唯一のDMC-12の展示施設であるMEGA WEB(普段はヒストリーガレージで展示)を聖地とみなしており、ヒストリックカー同乗試乗イベントでDMC-12が走る時は何人ものファンが詰めかけ、同乗試乗枠を埋めてしまうほどである。今回の撮影もMEGA WEBのヒストリックカー同乗試乗イベントで実施した。

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デロリアンの走行シーン。

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デロリアンの走りを後方から追走して撮影!

DMC-12の走りを動画で!

トヨタ「2000GT」から撮影した、前方を走るDMC-12。

DMC-12スペック

【スペック】
全長×全幅×全高:4267×1990×1140mm
ホイルベース:2408mm
トレッド(前/後):1590/1588mm
車重:1288kg(ガソリン満タン時)

【エンジン】
タイプ:ライトアロイ90度V6OHCチェーン駆動(PRV B28F TUNED FOR VOLVO)
排気量:2849cc
最高出力:96.9kW(130hp)/5500rpm
最大トルク:220.2N・m(22.45kg・m)/2750rpm
エンジンマウント位置:リア

【構造】
ボディアウター:ステンレススティール304
ボディアンダー:FRP(一体成形プラスティック)
シャシー:耐腐食処理済み鉄製バックボーンフレーム

【サスペンション】
フロント:不等長ダブルウィッシュボーン
リア:ダイアゴナルトレーリングラジアスアーム

データはメーカー公式サイトがないため、デロリアン オーナーズ クラブ ジャパンから引用。

2017年2月20日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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