2019年02月25日 14:31 掲載

鉄道他 引退した東京メトロ「銀座線01系」車両が自動販売機に変身!車掌によるアナウンスが流れる機能も。

東京地下鉄株式会社(東京都台東区)とサントリー食品インターナショナル株式会社(東京都中央区)は2月22日、引退した鉄道車両「銀座01系」の部品を使って制作した自動販売機「THE VENDING TRAIN」を東京メトロ溜池山王駅に設置した。はたして銀座線01系はどんな姿に生まれ変わったのだろうか?

くるくら編集部 大槻 祐士

銀座線01系の自動販売機「THE VENDING TRAIN」と現役の車掌たち。

銀座線01系とは?

東京メトロ銀座線で活躍した「銀座線01系」。オレンジのラインとシャープなアルミボディが特徴。

 そもそも銀座線01系とは、1984年1月に営団01系電車として運行を開始した通勤形電車。当時としては珍しい、路線図式の「車内案内表示器」や次駅のドアが開く方向を予告点灯するランプなど、画期的な機能が採用された車両だ。

 2004年4月の営団民営化にともない、東京メトロに継承され、合計33年間の長きにわたって活躍。おととし3月のラストランで惜しまれつつ引退した。

世界に1台の自動販売機

 そんな銀座線01系の部品を使用した、世界に1台の自動販売機「THE VENDING TRAIN」を見てみよう。

銀座線01系の先頭車両の部品を使って制作された「THE VENDING TRAIN」。下端の左右にフロントライトを模したライトが設置されている。

 銀座線01系の先頭車両をイメージし、トレードマークであるオレンジのラインやフロントライト、東京メトロのロゴマーク、行先表示器、車号銘板などがあしらわれている。フロントライトは購入時に点灯する仕掛けだ。

 一番上の溜池山王と書かれた「行先表示器」は、LED表示が増えた現在となっては懐かしい、電動で回転する仕様。ちなみに電車だったころの01系では、改良工事など特別な時だけしか溜池山王行きの表示は使われなかったため、この表示は珍しいという。
 

「THE VENDING TRAIN」に使用された部品。東京メトロのシンボルである「M」マークは、珍しいプレート仕様。現在ではステッカーが主流になっている。

ボイス機能に収録された音声フレーズ録音の様子。

 さらにこの自動販売機は、東京メトロの現役車掌の声でさまざまなフレーズを案内する「ボイス機能」を搭載。以下のフレーズを案内してくれる。

 【ボイス機能に収録された音声フレーズ・5パターン】
 1.今日も「THE VENDING TRAIN」をご利用いただきましてありがとうございます。
 2.お金のかけこみ投入は、おやめください。
 3.おつりの取り忘れに、ご注意ください。
 4.足元にご注意ください。出口は下側です。
 5.「THE VENDING TRAIN」をご利用のお客様にお願いいたします。一人でも多くのお客様がお買い求めになれるよう譲り合ってご利用ください。

 電車でお馴染みの車内アナウンスをアレンジしたユニークなフレーズである。

スペシャルムービーも公開中

 銀座線01系のラストランから、解体の様子、自動販売機に生まれ変わるまでをドキュメンタリータッチで表現したスペシャルムービーも公開されている。

 長きにわたって活躍したこともあり、乗客や鉄道ファンのみならず車掌にとっても思い出深い車両。車掌たちは動画中で「最後の1台が終わって、寂しかった」「01系でいろんなことを知った。原点」などと引退について寂しげな表情でコメント。

ボイス機能のアナウンスを担当した車掌。生まれ変わった01系に笑顔で声をかけた。

 さらに「ずっと地下しか知らないので、新しい世界を経験させてあげられて嬉しい」「一緒にはもう仕事はできないけど、ここを通るお客様にかわいがって貰いたい」などと、かつての仲間の新しい姿に笑顔を見せながらコメントしている。

現在、設置終了は予定されていない。

 同自動販売機は、東京メトロ銀座線溜池山王駅 11番・12番出口の中央付近に設置されている。昭和と平成2つの時代を駆け抜けた車両は、これからも東京の地下で活躍し続ける。