2022年08月10日 23:50 掲載

交通安全・防災 冠水路を走行したら、問題なさそうでも点検をしておこう!


くるくら編集部 小林 祐史

冠水路を走行した直後に確認すること

ブレーキペダルを踏む

走行直後は、まずブレーキの効きを確認 ©gnepphoto - stock.adobe.com

 やむを得ず冠水路を走行した直後は、いきなり通常速度の走行に戻らず、アクセルは一定で時速10km以下の低速のまま走行しよう。通過して直ぐにアクセルを緩めると、排ガスの圧が下がって、マフラーからエキゾーストパイプ内に水が入ってしまうからだ。水の侵入を防ぐには、低速走行のままで冠水部分から完全に車が脱出するまでアクセルは一定のままにしておくこと。そして完全に脱出したら、まずは何度かブレーキを踏み、効き具合を確認。ブレーキに泥や異物が付着・侵入すると効きが悪くなるので、注意深く確認をしよう。

走行後の点検ポイント

車のエンジンルーム

エンジンルーム内に浸水した跡を目視で点検 ©Aleksandr Kondratov - stock.adobe.com

 天候が回復した後にドライバーができる点検としては、水に浸った部分を目視で点検することだ。ブレーキ、外装、そしてボンネットを開けてエアクリーナーボックスからのびる吸気口、ラジエーター、バッテリー等を目視しよう。これらの部分に汚れがある場合はダメージを被っている可能性がある。

 その場合は整備工場やディーラーに車を持ち込み冠水路を走行したことを伝えてから点検を依頼すること。整備工場等はジャッキ、高圧洗浄機を備えていることが多く、通常では目の届かない車体の下回りもしっかりと点検と洗浄を行ってくれるだろう。

車の下回り

目の届かないボディ下回りの点検は整備工場に依頼 ©edojob - stock.adobe.com

 整備工場等に頼まずに、自分でコイン式や市販の高圧洗浄機を利用して下回りを洗浄するという手もあるが、ブレーキ、ラジエーター、バッテリー、電装系は繊細な部品で構成されている。そのような部品は高圧洗浄不可となっていることがある。それを見分ける知識のない状態で高圧洗浄をすると、さらなるダメージを加えてしまうかもしれない。

 またダメージを与えずに高圧洗浄できたとしても、ジャッキアップしないと発見できないような不具合を見逃すこともありえる。そのようなことからも、下回り点検は整備工場等に任せたほうが安心だろう。

しばらくしたら車内が臭い

車の車内

ドア以外からも車内に浸水する可能性のある冠水路の走行 ©New Africa - stock.adobe.com

 冠水路走行後に点検を行い、問題なく走行できたが時間とともに車内が臭くなるケースがある。これは車内のフロアや側面に何か所かある配線等を引き込むためゴムキャップされた部分から少量の浸水が発生したことが原因と考えられる。ゴムキャップが水圧に負け、濁った水が車内に入り込み、内装の下で腐敗し臭いが発生しているかもしれない。このような場合、シートや内装を取り外しての清掃・修理が必要となってくる。

 前述したように冠水路に貯まるのは濁った水であり、海水や泥が混じっている。そんな濁った水は、たとえ少量でも不快と感じる臭いを発する。しかもその臭いを完全に取り除くことは難しく、少量でも浸水による修理をした車は中古車として売買する際に「水没車」扱いとなるケースもある。この扱いだと、車を手放す際の買取価格にも影響してくるのだ。

 ここまで紹介したように冠水路を走行するということは、走行中のエンジン停止や室内浸水だけでなく、走行後も車へ深刻なトラブルを発生させ、水没車扱いとなるリスクも潜んでいる。

 もし冠水路を眼前にしたときは、そのようなリスクを背負ってまで冠水路を走行する必要があるか、よくを考えてみよう。そもそも記録的短時間大雨情報が出ているときは運転を控える、もしくは運転中に遭遇したら安全な場所で天候が回復するまで待つ等で、車と自身の安全を優先した行動をとることが大切だ。そしてやむを得ず走行した際は、早めの点検をぜひお勧めする。

冠水路の前で止まる車

無理して冠水路を走行する必要はある? ©Embrace of Beauty - stock.adobe.com

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