2020年06月09日 12:50 掲載

交通安全・防災 【JNCAP2019】全12車種×3種類の衝突試験公式動画を一挙掲載

JNCAP(自動車アセスメント)の2019年度後期分が、5月27日に発表された。ここでは、2019年度前期と後期合わせた12車種について、独立行政法人 自動車事故対策機構が公開している衝突試験映像を掲載した。

神林 良輔

国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構によるJNCAP(自動車アセスメント)では、厳格な衝突試験で車両の乗員や歩行者の保護性能が評価されている。

オフセット前面衝突試験の様子(車種はレクサス「NX」)。

 JNCAPは国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)によって実施されており、厳正な試験を行って各車の安全性能を点数化し、一般に公開している。それにより、ユーザーにはより安全性の高い車種の情報を提供すると同時に、メーカーにはさらに安全性の高い車種の開発を促している。

 JNCAPには、予防と衝突のふたつの安全性能評価がある。予防安全性能評価はアクティブ・セーフティともいわれ、衝突被害軽減ブレーキなど、事故を未然に防ぐための予防安全機能の性能評価を行う試験だ。一方の衝突安全性能評価はパッシブ・セーフティともいわれ、衝突に至った際に乗員と歩行者を保護するための性能の評価を行う試験である。

 衝突安全性能評価で実施されているのは、3種類の衝突試験だ。真正面から衝突するフルラップ前面衝突試験、運転席側の40%の部分が対向車とすれ違えずに衝突したという設定のオフセット前面衝突試験、そして側面衝突試験である。同一車種を3台用意してクラッシュさせ、搭乗させたダミー人形などに備え付けたセンサーで計測された衝撃などを基にして、安全性能を算出しているのだ。2019年度は全12車種が衝突安全性能評価を受けた。ここではNASVAの許可を得て、YouTubeのJNCAP公式チャンネル「nasvaassess」で公開されているそれぞれ各車3種の試験動画を掲載する。

 試験動画は、時速50km以上でバリア(壁)に衝突したり、逆にムービング・バリアに衝突される内容で、新車が激しく破損する様子は迫力がある。また、衝突していく瞬間のスーパースローも収録されており、どのようにクルマが壊れていき、またエアバッグなどが膨らんで搭乗者が保護される仕組みなのか、そして各車の違いも見て取れる。なお、走行音や衝突音なども収録されているので、視聴する際はボリュームに注意しよう。12車種の動画は以下のリストの順で掲載した。

【トヨタ】
●RAV4(ミドルクラス・クロスオーバーSUV・5代目)

【レクサス】
●NX(コンパクト・クロスオーバーSUV)
●UX(コンパクト・クロスオーバーSUV)

【ホンダ】
●アコード(ミドルクラス・セダン・10代目)
●インサイト(ミドルクラス・セダン・3代目)
●N-WGN(ボンネットタイプ・コンパクト軽自動車・2代目)

【日産】
デイズ(トールワゴンタイプ軽自動車・2代目)

【ダイハツ】
●タント(トールワゴンタイプ軽自動車・4代目)
●ロッキー(コンパクトSUV・2代目)

【フォルクスワーゲン】
●ポロ(コンパクトカー・6代目)

【ミニ】
●ミニ 3ドア(コンパクトカー・3代目)

【メルセデス・ベンツ】
●Cクラス(Dセグメント車・4代目)

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