クルマのある暮らしをもっと豊かに、もっと楽しく

Cars

最終更新日:2018.06.11 公開日:2018.06.11

【JNCAP2017】予防安全・前期後期合わせて20車種得点ランキング!

対歩行者の衝突被害軽減ブレーキ評価試験の様子。前方に停車中の車両の陰から出てきた歩行者のダミーをしっかりとセンサーがとらえ、衝突被害軽減ブレーキが作動し、警報も鳴った上でぶつからずに停車できるかどうかが試される。画像は、JNCAP2017の前期で満点を取った日産「ノート」の車内から撮影されたもの。画像提供:NASVA

 国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)が毎年2回、前期と後期に分けて発表している、「自動車アセスメント(JNCAP)」。

 2017(平成29)年の後期の評価結果の発表が5月31日に行われた。「予防安全性能評価試験」(予防安全)を受けた車種が全20車種、「衝突安全性能評価試験」を受けた車種が全15車種となった。

 ここでは、事故を未然に防ぐ、もしくは被害を軽減するための機能である予防安全について、20車種を得点順にランキングにして紹介する。

2017年の予防安全の試験内容4項目について

 予防安全で行われる評価試験項目は4種類。「衝突被害軽減ブレーキ(いわゆる自動ブレーキ)」の作動と警報を確認する試験は、歩行者に対してと自動車に対してのの2種類が行われる。なお2018年からは、夜間における対歩行者の自動ブレーキの評価試験も加わることが発表されている(そのほか、誤発進抑制装置(ペダル踏み間違い時加速抑制装置)のテストも行うことを発表済み)。

 そして後方視界の視認性が評価される「後方視界情報」と、車線を逸脱しそうになった時にステアリングのアシストをして車線内に留まれるようにする「車線逸脱抑制」だ。

 点数の内訳は、自動ブレーキの「対歩行者」が25点満点、「対車両」が32点満点、「後方視界情報」が6点満点で、車線逸脱抑制が16点満点だ。合計79点満点である。

車線逸脱抑制評価試験の様子。車線逸脱抑制機能がある車種とない車種が比較されている。トヨタ「C-HR」は、左斜めに進んでいても白線に接触するようなタイミングで、ステアリングが自動的に切られ、反対方向へ進んでいく。一方で、トヨタ「ルーミー」は、車線逸脱抑制機能がないため、車線内をキープできない。映像提供:NASVA

→ 次ページ:
まずはベスト5から!

2017年予防安全ベスト5

 ランキングは1位から順に発表する。79点満点だが、感覚的にわかりやすいように、カッコ内に100点満点換算した得点も合わせて掲載した。予防安全はハイテク装備であり、後から販売されるほどソフトウェアのアップデートなどがあって有利となるため、同点の場合、前期の方を先に紹介する。

 また、「ASV(Advanced Safety Vehicle)」とは「先進安全自動車」を意味し、79点満点中12点を超えると「+」、46点を超えると「++(ダブルプラス)」となる。+が多いほどASVとして優秀であることを示す。2018年からは、さらに上の「+++(トリプルプラス)」が設定される予定だ。

1位:ノート(日産) 合計79点(100点)
ASV++

対歩行者:25.0 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0

試験に用いられたグレード:e-POWER X ※前期

日産のコンパクトカー「ノート」。試験を受けたグレードのHV車「ノートe-POWER」は16年11月2日に発売され、17年9月1日には先進安全運転支援システムの性能向上が施された。具体的には、自動ブレーキ「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」の性能を向上させ、車線逸脱防止支援システム「インテリジェントLI」が新たに搭載された。さらに、長距離ドライブ時の運転負荷を低減する「インテリジェント クルーズコントロール」も備えられた。日産はモービルアイ社製の単眼カメラを用いた画像認識システムを採用している。画像は日産グローバル本社ギャラリーにて撮影。

 

1位:CX-8(マツダ) 合計79点(100点)New!
ASV++

対歩行者:25.0 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0

試験に用いられたグレード:XD PROACTIVE ※後期

後期で唯一79点満点を獲得し、同点1位となった「CX-8」。マツダのクロスオーバーSUVの中で最も大型の車種だ。17年12月14日に発売を開始し、1か月で月産販売計画台数の10倍となる1万2042台の累計受注台数を記録した。「CX-8」など、マツダ車に搭載されている先進安全運転支援システムは「i-ACTIVESENSE」と呼ばれ、その核となる画像認識技術には、モービルアイ社製の単眼カメラ方式が採用されている。自動ブレーキ「アドバンスド・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」、車線逸脱抑制装置「レーンキープ・アシスト・システム」、車線逸脱警報システム「LDWS」などを備える。JNCAP2017の後期結果発表会にて撮影。

 

3位:CX-5(マツダ) 合計78.5点(99.4点)
ASV++

対歩行者:24.5 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0

試験に用いられたグレード:XD PROACTIVE ※前期

17年2月2日に発売し、18年3月8日にマイナーチェンジが施された、マツダの中型クロスオーバーSUV「CX-5」。前期で試験を受けた「CX-5」は自動ブレーキの対歩行者試験でわずかに0.5点の減点があり、惜しくも満点とならなかった。基本的に「CX-5」も「CX-8」も搭載する「i-ACTIVESENSE」は、システム的に同一のものだが、車重などが異なるためにそれぞれにチューニングが施されている。また当然ながら新しく発売された車種ほど、ソフトウェアのバージョンが上がって性能も上がるため、後期に試験を受けた「CX-8」の方が性能的にはわずかだが上だった。JNCAP2017の後期結果発表会にて撮影。

 

4位:シビック(ホンダ) 合計78.4点(99.2点)
ASV++

対歩行者:24.4 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0

試験に用いられたグレード:SEDAN ※前期追加

17年9月29日より発売を開始したホンダ「シビック」。18年2月に、評価試験結果の追加発表がされた1車種だ。同社の先進安全運転支援システムである「Honda SENSING」は、ミリ波レーダーと単眼カメラを併用する方式。単眼カメラを利用した画像認識システムというと、モービルアイ社製を採用するメーカーが増えているが、ホンダは同社製ではないという。「シビック」は対車両、車線逸脱抑制、後方視界情報は満点だったが、対歩行者で0.6点ほど減点があり、満点には届かなかった。JNCAP2017の後期結果発表会にて撮影。

 

5位:N-BOX(ホンダ) 合計76.6点(97.0点)
ASV++

対歩行者:22.6 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0

試験に用いられたグレード:G Honda SENSING ※前期

17年9月1日より発売を開始した、ホンダの2代目「N-BOX」。軽自動車「N」シリーズの核となる車種である。2代目はホンダの先進安全運転支援システムである「Honda SENSING」を全グレードで標準装備した。自動ブレーキの対歩行者で2.4点の減点こそあったものの、それ以外の3項目は満点。結果、軽自動車の中では驚異的ともいえる、完全に頭ひとつ抜きん出た76.6点(100点満点換算で97.0点)という高得点を獲得した。また、ホンダ車で唯一の後方誤発進抑制機能も備える。ホンダ本社ウェルカムプラザ青山前で撮影。

→ 次ページ:
続いて6~10位

6位:レヴォーグ/WRX(スバル) 合計76.5点(96.8点)
ASV++

対歩行者:22.5 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・グレード:レヴォーグ 1.6 STI Sport EyeSight ※前期

14年4月に登場したスバルのスポーツワゴン(ステーションワゴン)「レヴォーグ」(左)と、14年8月に登場したスポーツセダン「WRX S4」(右)。両車は17年8月に同時にビッグマイナーチェンジを受け、同社の先進安全運転支援システム「アイサイト」の最新版を搭載した。最新版「アイサイト ツーリング・アシスト」は車線逸脱抑制機能と先行車追従機能を備え、長距離移動を支援する機能を備える。両車が同一車種としてJNCAPで扱われている理由は、予防安全性能が同等の兄弟車種であるため。実際に評価試験を受けた車種は、「レヴォーグ」だ。オートモビルカウンシル2017のスバル・ブースにて撮影。

 

7位:ハリアー(トヨタ) 合計75.9点(96.1点)New!
ASV++

対歩行者:21.9 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・PREMIUM ※後期

13年11月に登場した高級クロスオーバーSUV「ハリアー」(3代目)。そして17年6月のマイナーチェンジでは、ターボ装備の2.0L直噴エンジン搭載グレードが新たに設定された(試験を受けたのはノンターボ車)。「ハリアー」に搭載されている先進安全運転支援システムは、「Toyota Safety Sense P」。単眼カメラとミリ波レーダーを併用する方式で、開発はデンソーが行った。自動ブレーキのほか、車線逸脱抑制、踏み間違い誤発進抑制などを備える。MEGA WEBにて撮影。

 

8位:C-HR(トヨタ) 合計74.4点(94.2点)
ASV++

対歩行者:20.4 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0

試験に使用されたグレード:G ※前期

16年12月発表のトヨタのコンパクトSUV「C-HR」。17年の新車販売台数で、SUV部門の1位を獲得した(販売台数は日本自動車販売協会連合会による)。トヨタが掲げる新コンセプト「TNGA(Toyota New Global Architecture)」を採用した第2号。TNGAに基づいて開発されたプラットフォームは複数あるが、TNGA採用第1号の現行「プリウス」と同じプラットフォームを採用している。先進安全運転支援システムは、単眼カメラとミリ波レーダーをセンサーとする「Toyota Safety Sense P」を搭載する。JNCAP2017の後期結果発表会にて撮影。

 

9位:フィット(ホンダ) 合計65.5点(82.9点)
ASV++

対歩行者:11.5 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0

試験に使用されたグレード:HYBRID・S Honda SENSING ※前期

ホンダのコンパクトカー「フィット」の現行モデルである3代目は、13年9月に発売を開始した。17年6月に実施されたビッグマイナーチェンジでデザインを変更したほか、「Honda SENSING」をコンフォートモデル以外の全グレードに装備した。軽自動車やコンパクトカーなどに先進安全運転支援システムを搭載することは車両価格を上げてしまうデメリットもあるのだが、ホンダは安全性の面から、この「フィット」や軽自動車「N-BOX」など、同社の人気車種に積極的に採用を進めている。ホンダ本社ウェルカムプラザ青山前で撮影。

 

10位:ステップ ワゴン(ホンダ) 合計64.6点(81.8点)
ASV++

対歩行者:10.6 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・SPADA HYBRID G Honda SENSING ※前期追加

18年2月に試験結果が追加発表されたホンダの大型ミニバン「ステップ ワゴン」。試験に使われた「スパーダ」は、上級モデルである。5代目となる現行モデルは15年4月に発売となり、17年9月にマイナーチェンジが施された。その際、先進安全運転支援システム「Honda SENSING」を全グレード標準設定とした。同じ「Honda SENSING」とはいっても、開発時期によって性能差があるようで、必ずしも得点が近くなるとは限らないようだ。「ステップ ワゴン」は自動ブレーキの対歩行者を苦手としている。ホンダ本社ウェルカムプラザ青山前で撮影。

→ 次ページ:
次は11~15位

11位:アウトランダー/同 PHEV(三菱) 合計63.2点(80.0点)
ASV++

対歩行者:17.2 対車両:32.0 逸脱抑制:8.0 後方視界:6.0

試験に使用されたグレード:G Navi Package ※前期

三菱のミッドサイズSUV「アウトランダー」と、そのプラグインハイブリッド車「アウトランダーPHEV」(同社では、プラグインハイブリッドを「PHEV」と略している)。「アウトランダー」は15年6月から、「アウトランダーPHEV」は同7月から発売となり、それぞれ17年2月にマイナーチェンジを受けた。この時に自動ブレーキ用のセンサーが、ミリ波レーダーからカメラとレーザーレーダー(LIDAR)の併用方式に大きく変更された(ミリ波レーダーは「レーダークルーズコントロール」で引き続き用いられている)。車線逸脱抑制機能がないことなどから、ベスト10を逃した。ジャパンEVラリー白馬2017にて撮影。

11位:スイフト(スズキ) 合計63.2点(80.0点)New!
ASV++

対歩行者:17.2 対車両:32.0 逸脱抑制:8.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・HYBRID RS ※後期

16年12月に発売されたスズキのコンパクトカー「スイフト」の現行モデル。スズキの先進安全運転支援システムは「スズキ セーフティ サポート」という。その中の自動ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」は、単眼カメラと赤外線レーザーレーダーをセンサーとして併用する。単眼カメラは中・長距離用で歩行者検出に優れており、赤外線レーザーレーダーは近距離用で夜間でも検知しやすいのが特徴だ。バックミラーとフロントウィンドウの室内に、単眼カメラと、赤外線レーザーレーダーの受発光部をひとまとめにしたユニットが備えられている。ミリ波レーダーも搭載しており、アダプティブクルーズコントロールに用いられる。JNCAP2017の後期結果発表会にて撮影。

13位:クロスビー(スズキ) 合計60.9点(77.1点)
ASV++

対歩行者:14.9 対車両:32.0 逸脱抑制:8.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・HYBRID MX ※前期追加

スズキが17年のクリスマスに発売した、ワゴンとSUVを融合させた新ジャンル”小型クロスオーバーワゴン”の「クロスビー」。「スイフト」と同じく、単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを併用する先進安全運転支援システム「スズキ セーフティ サポート」を搭載する。その内容は、自動ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」、前後方向の誤発進抑制、車線逸脱警報など。また同社のコンパクトカーとしては初となる後退時の自動ブレーキ「後退時ブレーキサポート」も搭載した(リアバンパーに搭載した4つの超音波センサーを用いる)。モータースポーツジャパン2018のスズキブースにて撮影。

 

14位:ヴェゼル(ホンダ) 合計60.8点(77.0点)
ASV++

対歩行者:6.8 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・HYBRID Z・Honda SENSING ※前期追加

ホンダが新たなクロスオーバーSUVとして開発した「ヴェゼル」。発売は13年12月で、18年2月には外見も含めたビッグマイナーチェンジを実施し、全グレードが「Honda SENSING」標準装備となった。なお、JNCAPは年度で行われるため、2017年は同年4月から2018年3月の時点で発売されている車種が対象となる。同じ「Honda SENSING」搭載車種ではあるが、「ヴェゼル」は自動ブレーキの対歩行者の得点が芳しくなかった。ここまでのホンダ車を比較すると、どうやらフルモデルチェンジした車種とマイナーチェンジの車種で得点差が出ている模様である。ホンダ本社ウェルカムプラザ青山前で撮影。

 

15位:ワゴンR/同スティングレー(スズキ) 合計58.9点(74.6点)
ASV++

対歩行者:12.9 対車両:32.0 逸脱抑制:8.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・グレード:ワゴンR HYBRID FX ※前期

スズキの軽自動車「ワゴンR」とその上級モデルの「ワゴンR スティングレー」の現行モデルは17年2月に発売された。同社のコンパクトカーの「スイフト」や「クロスビー」と同様で、単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを併用する「スズキ セーフティ サポート」を搭載する。なおマツダ「フレア」は、「ワゴンR」のOEM車だ。画像は、対歩行者の自動ブレーキ評価試験(遮蔽物の停車車両あり)の様子。時速30kmで走行中に、歩行者(ダミー)が奥から手前にかけ、停車中のクルマの陰から出てきて、目の前で道路を横断しようとするという設定。しっかり歩行者を検知して接触せずに停車できるかが評価される。画像提供:NASVA

→ 次ページ:
最後は16~20位

16位:ミラ イース(ダイハツ) 合計57.2点(72.4点)New!
ASV++

対歩行者:12.2 対車両:31.0 逸脱抑制:8.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・X”SaⅢ” ※後期

17年5月に、フルモデルチェンジして2代目となったダイハツの軽自動車「ミラ イース」。2代目は、ダイハツのスモールカー作りの考え方である「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」の原点を確立するモデルとされ、同コンセプトに基づいた新型プラットフォームを採用した第1弾だ。ダイハツの先進安全運転支援システム「スマートアシストIII」を採用。車高が低くてフロントウィンドウ面積の狭い「ミライース」のため、世界最小サイズ(17年5月、ダイハツ調べ)のステレオカメラがセンサーとして備えられている。「スマートアシストIII」は自動ブレーキ、前後方の誤発進抑制、車線逸脱警報などを備える。オートカラーアウォード2017にて撮影。

 

16位:ムーヴ/ムーヴ カスタム(ダイハツ) 合計57.2点(72.4点)New!
ASV++

対歩行者:12.1 対車両:31.1 逸脱抑制:8.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・L”SaⅢ” ※後期

14年12月にフルモデルチェンジして6代目となった現行「ムーヴ」およびその上級モデル「ムーヴ カスタム」。ダイハツが独自開発した軽量高剛性ボディ「Dモノコック」を搭載した初の軽自動車だ。発売当初の先進安全運転支援システムは「スマートアシスト」だったが、15年4月のマイナーチェンジで「スマートアシストII」にアップデート。さらに、17年8月1日のマイナーチェンジで「スマートアシストIII」にアップデートし、自動ブレーキが歩行者にも対応した。画像は、対歩行者の自動ブレーキの評価試験の様子。試験内容は速度やシチュエーションを変えて何度も行われる。この時は、遮蔽物なし、時速35kmという設定。提供:NASVA

 

18位:スペーシア/スペーシア カスタム(スズキ)
合計56.7点(71.8点)
ASV++

対歩行者:11.2 対車両:31.5 逸脱抑制:8.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・HYBRID X ※前期追加

17年12月にフルモデルチェンジしたスズキの軽ハイトワゴン「スペーシア」およびその上級モデルの「スペーシア カスタム」。スズキの先進安全運転支援システム「スズキ セーフティ サポート」を搭載。単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを併用する仕組みなのほかのスズキ車と同様だ。また同社の軽自動車としては初となる後退時の自動ブレーキ「後退時ブレーキサポート」も搭載した。さらに軽自動車で初めて採用された技術として、進入禁止の道路標識や車両情報などをカラー表示する、フロントウィンドウ投影方式のヘッドアップディスプレイがある(17年12月、スズキ調べ)。撮影は、オートカラーアウォード2017。

 

19位:ムーヴ キャンバス(ダイハツ) 合計56.6点(71.6点)New!
ASV++

対歩行者:11.3 対車両:31.3 逸脱抑制:8.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・G”メイクアップSaⅢ” ※後期

「ムーヴ」シリーズの女性向けのスタイルワゴンとして、ダイハツが16年9月に発売した「ムーヴ キャンバス」。柔らかいデザインにまとめられ、ポップなカラーリングも用意されているのが特徴だ。発売当初の先進安全運転支援システムは「スマートアシストII」だったが、17年9月のマイナーチェンジで「スマートアシストIII」にアップデートされ、自動ブレーキが対歩行者にも有効となった。画像は、対車両(停車中)の自動ブレーキ評価試験時のもの。複数の設定で行われるが、この時は時速50kmで走行している状態から停車できるかというもの。画像提供:NASVA

 

20位:トール(ダイハツ) 合計30.6点(38.7点)
ASV+

対歩行者:- 対車両:18.6 逸脱抑制:6.0 後方視界:6.0

試験に使用された車種・グレード:ルーミー カスタムG(トヨタ) ※前期

ダイハツが16年11月に発売した、同社の軽の技術を導入して開発したコンパクトカー「トール」。同車のOEM車は複数あり、トヨタの「ルーミー」と「タンク」(販売チャネルが異なる)、スバル「ジャスティ」となっている。JNCAPの評価試験では「トール」ではなく、トヨタ「ルーミー」が用いられた。「トール」は、ダイハツの先進安全運転支援システムの最新版「スマートアシストIII」の発表直前に発売されたことから、ひとつ前の「スマートアシストII」が搭載されている。そのため自動ブレーキが歩行者には対応しておらず、無得点となった。今後のマイナーチェンジで切り替わるものと予想される。

2018年6月11日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

JNCAP関連の記事一覧はこちらから!

この記事をシェア

  

Campaign

応募はこちら!(12月1日まで)
応募はこちら!(12月1日まで)