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クルマ最終更新日:2016.07.20 公開日:2016.07.20

MEGA WEB同乗試乗体験レポその2、レース用ヴィッツ編

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ヴィッツ同乗試乗会は、複数台がレースのようなイメージで走行。

 トヨタのクルマを題材にした無料のテーマパーク「MEGA WEB」では、おおよそ月1回のペースでモータースポーツ系の同乗試乗イベントを実施している。去る6月26日の日曜日に行われた、「フォーミュラ・トヨタ タンデムカー 同乗試乗会」での記者の衝撃を受けまくりレポートはこちらをご覧頂きたい。そして今回は、同日に併せて開催された「ネッツカップ ヴィッツレース 同乗試乗会」と、リニューアルされたばかりの無料アトラクション「メガシアター TOYOTA GAZOO Racing モーションライド」のレポートである。

 ちなみにMEGA WEBは、クルマを楽しんでもらうためにトヨタがつくったテーマパーク。1999年3月19日のオープン以来約17年4か月で、この7月16日に来館者が累計1億人を突破した。

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MEGA WEB来館累計1億人達成での記念撮影。

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そんなMEGA WEBを拠点とする戦隊がいるという!

MEGA WEBを拠点として活動する戦隊、Vitzレンジャー!

 さて、皆さんはMEGA WEBを拠点として結成された戦隊をご存じだろうか? それこそが、「MEGA WEB戦隊 Vitzレンジャー」である!

 どんな敵と戦うために結成されたのか? それがとんでもない強敵で、その名も「ワカモノノクルマバナレ」だ! Vitzレンジャーは、そのような目にも見えない強大な敵と戦うべく、日夜奮闘しているのである!!

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あれ、Vitzレンジャーって、男性戦士しかいないの? なにやら様子が…。

 ちなみに、Vitzレンジャーは武器や格闘技、ましてや合体ロボでもって戦うわけではない。ワカモノノクルマバナレは、大量の下っ端戦闘員や戦闘隊長ポジションの怪人を繰り出してくるわけではないので、武力では解決手段とはならないのだ。

 それではどうしているのかというと、若者、さらには子どもたちにクルマを好きになってもらうのが一番。そのため、来館者にレース仕様のヴィッツに同乗してもらっているのである!

 レースの世界を体感できるような迫力ある走りを通して、クルマをドライブすることの楽しさやレースの魅力を感じてもらい、クルマ好きの若者や子どもたちをどんどん増やそうとしているわけだ。

追加戦士も登場でVitzレンジャーは6名体制!

 Vitzレンジャーは現在、追加戦士のブラックを含めて6名体制。リーダーはレッドの松原亮二(まつばら・りょうじ)選手、ブルーが関西弁のムードメーカー・田ヶ原章蔵(たがはら・しょうぞう)選手、イエローはちょっとお茶目な水谷大介(みずたに・だいすけ)選手、ブラックが茂古沼弘将(もこぬま・ひろまさ)選手というわけだ。

 そして女性戦士! ピンクが明るさバツグンの町田亜矢(まちだ・あや)選手、グリーンがキュートな小山昌子(こやま・まさこ)選手である!

 全員、さまざまなカテゴリーで活躍するレーシングドライバー。ワンメイクレースとして歴史のあるヴィッツレースにも出場経験があり、それによりVitzレンジャーに選ばれたのである。なお2016シーズンは、水谷選手がヴィッツレースに参戦中だ。

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Vitzイエローこと水谷選手の25号車。2016年のヴィッツレース、関東シリーズに参戦中。

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助手席に乗るなら、女性戦士の横しかない!

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 というわけで、Vitzレンジャーは女性戦士2名体制の戦隊である。となれば、同乗試乗は女性戦士の横と思うのは当然である!

 「町田さん(画像左)か小山さんかの横がいいんですけど…」と、どう広報さんに切り出そうかと算段していたら、何かおかしい。

 なんと、この日は女性戦士がふたりともいないではないか!! 決めポーズのときに男性戦士4名だけだったので、変だとは思っていたのだが…。

 何でも、この日はほかの仕事でスケジュールが合わなくて…、ではなくて、別のところで戦っているということらしい。なんてこった!

 吐血しそうなショックを受けて帰りたくなったが、記者もプロなのでそこはギリギリガマン。

 女性戦士のかわいさをレポートできなくなってしまったのは残念きわまりないが、気を取り直して、ヴィッツ同乗試乗の迫力や楽しさを伝えていくことにする!

ドライバーはVitzブラック茂古沼選手!

 そして、いよいよヴィッツに乗り込むことに。ドライバーは、Vitzブラックこと茂古沼選手だ。記者が女性だったら、「きゃー(ハートマーク)!」だったに違いない、とても優しいナイスガイである。

 もちろんほかの男性戦士も全員ジェントルマンであり、どこに出しても惜しくないナイスガイばかりだ。モータースポーツというと男性ファンの方が割合として多いと思うのだが、この同乗試乗の希望者は女性が結構多いようで、その理由はVitzレンジャー男性戦士の魅力によるところも大きいはずだ。

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助手席から撮影した、Vitzブラック茂古沼選手。

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普通に街乗りもできるレース用ヴィッツ「RS Racing] とは!?

TRDが架装したレース用ヴィッツ「RS Racing」!

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スポーティモデルの「RS」5速マニュアル仕様に、TRD製パーツを架装したのが「RS Racing」

 同乗試乗で使用されるマシンは、すべてヴィッツレースに参戦実績のあるものばかり。記者が乗るのは、グッドイヤーのスポンサードを受けたシャープなカラーリングが特徴的なヴィッツ371号車だ。

 なお、ヴィッツレースに参加できるヴィッツは「RS Racing」と呼ばれるグレード。ヴィッツのスポーツグレードである「RS」の5速マニュアル仕様車に、トヨタ車でレース活動をするドライバーを支えるTRD(TOYOTA Racing Development)が特別装備を架装したグレードだ。

 架装内容はロールケージ、4点式シートベルト、専用サスペンションセット、フロントおよびリヤトランスポートフックなど。またメーカーオプションとして、強化サスペンションブッシュとエンジンマウントセットといった具合だ。

 エンジンはノーマルのままで、80kW(109PS)/6000rpmというスペック。車両総重量もほかのヴィッツと同程度の1325kg。そしてその車両価格は、TRDによる架装を含めて215万6074円(税込)となっている。このRS Racingと、国内Aライセンスがあれば、誰でもサーキットでヴィッツレースに参加できるのである。

 そして今回の同乗試乗で使われるライドワンのコースレイアウトは、フォーミュラ・トヨタのときと同じ(通常のライドワンのルートはこちら)。同乗試乗など、モータースポーツ系のイベントのときに用いる、MEGA WEBの3施設の内で最も東側の「ライド スタジオ」周辺の複雑な部分をショートカットするルートだ。

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いよいよ同乗試乗スタート!

ごめんなさい、またなめてました

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レースを模して、グリッドに並ぶような形でスタートする。

 さて、いよいよスタートだが、フォーミュラ・トヨタのときと同様、またもやなめていた(苦笑)。

 「そもそも、ヴィッツでしょ~? 子どもだって同乗できるんだから、今度こそライドワンの制限速度時速40kmを少し超えるぐらいで、安全運転でゆっくりと4台で(女性戦士ふたりがいれば、6台で)縦に連なって走るだけでしょ~?」などと軽く見ていた。

 が、またもやそのいい加減な予測は外れることに! 4台がレースのようにグリッド順に並び、グリーンフラッグが振られた後に一斉にスタート!! さすがにサーキットではないのでアクセル全開ではないはずだが、いつもの一般車の試乗に比べたら明らかに速いし、エキゾーストノートも大きい!

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371号車は2番グリッドからのスタートで、ポールの62号車を追いかけるという設定。

ヴィッツでもその速度を出すの!?

 メインストレートを西側に進んで、ブリッジをくぐった辺りで2車線が1車線になるのに合わせて、2台ずつ2列だったのが4台1列の隊列走行に。そしてMEGA WEBの3施設の内で最も西側の「ヒストリーガレージ」前にある噴水の周囲を1周する「第1コーナー」を抜けると、バックストレートでグングン加速する!

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噴水前の第1コーナーを抜けるところ。第1コーナーは正確には入り口、噴水周囲、出口の3コーナーで構成。

 フォーミュラ・トヨタと比較してしまえば、確かに加速度は大人しいし、最高速も出ていないのはわかる。しかし、それはあくまでも比較の問題の話だ。

 サーキットに比べたら圧倒的に道幅の狭いライドワンのコースで、「なぜそんなにスピードを出せるの!?」という状態。後で聞いたら、時速120kmほど出ていたそうだ。もう、立派なレーシングスピード。

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第1コーナーからのバックストレート前半はこのように1車線。ここで時速100kmオーバーを目指して加速していく。

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ヴィッツ同乗試乗の2周目で待つのは…!

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バックストレートを駆け抜ける371号車。第2コーナーが近づいているが、ここら辺もまだかなりの速度が出ている。

 バックストレートを駆け抜け、ライドスタジオのところの第2コーナーへ。そしてぐるっと最終コーナーも回って、メインストレートに。

 フォーミュラ・トヨタでは特別に記者だけ2周してもらったのだが、ヴィッツの場合は最初から2周設定なのでピット前を通過して再び第1コーナーへ飛び込んでいく。噴水前を周回するとき、ドライバーはみんな手を振ったりクラクションを軽く鳴らしたりと余裕だ。

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噴水前を周回していく371号車と38号車。

2周目はスラロームが待つ!

 そして2周目にバックストレートに入ってブリッジをくぐった辺りから始まるのが、スラローム走行だ。外から見ていると、ドライバーによってライン取りや走りに違いがあり、グリップしていく人もいれば、ドリフト気味にしていく人もいる。

 このスラローム走行、結構なスピードを出しながらS字を描いていくので、同乗していると、体が、特に頭が結構左右に振られる。ヴィッツの同乗試乗では、フォーミュラ・トヨタの場合のフルフェイスではなく、ハーフタイプのヘルメットを被るのだが、スラローム時はドア上のアシストグリップをつかんでないと大変だ。

 今回は車内からの撮影がOKだったので、カメラを構えている関係でつかまっていられなかったのだが、そのせいでグリップの辺りに何度か頭をぶつけるはめに。ヘルメットがなかったら、結構痛かっただろうなというか、ケガしかねないぶつかり方だったので、横Gのすごさを改めて体感したのであった。

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スラローム走行の様子。旋回に合わせて車体を左右にロールさせながら駆け抜けていく。

 そして、第2コーナー、最終コーナーを抜けて、ピットに戻って終了。Vitzブラック茂古沼選手と記念撮影をして同乗試乗は終了となった。茂古沼選手、どうもありがとう!

 フォーミュラ・トヨタと比べれば最高速や加速度、そして減速Gや旋回速度と旋回Gなどはもちろん下なのだが、2周してくれるし、その2周目にはお伝えしたようにスラローム走行があり、また違った楽しさがあるのがヴィッツの同乗試乗の特徴。

 さらに、フォーミュラ・トヨタとは違って無料だし、1回に乗れる人数も多いし、1日に実施される回数も多いので、乗れるチャンスがそれだけあるというわけだ。

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38号車。今回は3番手を走行。

 また、ヴィッツの場合は、フォーミュラ・トヨタに比べて年齢制限、身長制限などがゆるめられているので、なんとチャイルドシートの着用で子どもも乗れる。これまでの最年少記録は、まだ1歳にも満たない乳児だそうである!

 というわけで、ヴィッツ同乗走行、いかがだっただろうか? 次回は、8月20日(土)に予定。申し込み方法や人数など、詳しくはこちらをご覧いただきたい。

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続いては、リニューアルした「メガシアター」を紹介!

これで無料!? リニューアルしたメガシアターは迫力200%増し!

 そして併せてお届けしたいのが、6月22日に11年ぶりにコンテンツをリニューアルして、迫力が格段に増した無料アトラクションの「メガシアター TOYOTA GAZOO Racing モーションライド」だ。

 MEGA WEBの中核施設である「トヨタ シティショウケース」の1Fにある。妊婦や飲酒中の人などを除けば、身長が120cm以上なら誰でも楽しめる。1回の定員は40名だ。

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メガシアターの正面。1回の上映で入れるのは、最大40名。

 メガシアターは、ただの映画館ではない。380インチの大型スクリーンの映像に合わせてシートが激しく動くモーションライドシアターだ。いわゆる、ディズニーランドの「スターツアーズ」と同系統のアトラクションである。

 これまでは、富士スピードウェイを舞台にスーパーGTマシンが走るというフルCGの映像だったが、今回のリニューアルにより、すべて実写映像となった。

 内容は、FIA世界耐久選手権(WEC)のル・マン 24時間レース、ニュルブルクリンク24時間耐久レース、全日本ラリー選手権(JRC)、そして過酷な「TOYOTA5大陸走破プロジェクト」の4種類が紹介される形だ。

 インカーカメラやオンボードカメラなどの映像も組み合わせた迫力ある映像と、それに同期させる形でシートが振動したり傾いたりと激しく動くので、普通のモニターではどれだけ大型だったとしても味わえない迫力を体感できるようになっている。

JRCの超ローアングル映像がきてる!

 迫力のあるシーンはいくつもあって、どれもこれも紹介したいところだが、ひとつだけ挙げるとしたら、悩むが、JRCだろう。

 下で紹介している画像はインカーカメラだが、必見は、フロントバンパーに取り付けた、超ローアングルカメラの映像。地面スレスレなので速度感が実に強烈で、もう怖いほど。

 グラベルコースでの映像なので、それに合わせた小刻みに振動するシートも見事で、砂利道らしさを感じられる。この迫力は必見というか、必体感なので、全身で感じ取ってもらいたい。

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甲乙つけがたいが、ひとつを選ぶとしたら、JRCの映像。あまりの迫力に叫びそうになった。

 ちなみに、スピーカーやウーハーも高性能・大出力なのでサウンド面もすばらしい。重低音も空気がビリビリ来る大迫力で、モータースポーツらしさを非常に感じられる。使われている音楽もすばらしくて、映像と相まって記者は思わず感動して目頭が熱くなってしまったほどである。

 なお、おすすめのシート位置は最前列。最後列にも座ってみたが、最前列の方が迫力は上だった。もちろん、人によって好みの位置があるかとは思うので、シートを変えていろいろと試してみるのもありだ。

 長さは15分ほどで、このクォリティで無料というのは本当に驚く。少なくとも1人300円ぐらい取ってもいいのではないかという出来映えだ。MEGA WEBを訪れたときは、必ず楽しんでほしいアトラクションである。

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ニュル24時間の映像の見所は、下位クラスのマシンをかき分けていく、接触スレスレの迫力。

 以上、ヴィッツ同乗試乗会並びにリニューアルしたメガシアターのレポート、いかがだっただろうか。すでに掲載しているフォーミュラ・トヨタの同乗試乗会のレポート記事と併せてお読みいただければ幸いである。

 今後も、MEGA WEBではさまざまな同乗試乗会を予定しており、それらもお届けしていく予定だ。ぜひ楽しみにしていてほしい。

2016年7月20日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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