ツインリンクもてぎ、ホンダF1マシン31台を展示
マクラーレンとホンダが再びタッグを組んだ2015年マシンの「MP4-30」。展示は今回が初となる。
ツインリンクもてぎは6月21日、同サーキット内にある国内有数の2輪・4輪の展示施設「ホンダコレクションホール」において、昨年に続いて特別展示「オール ホンダF1マシン特別展示」を、さらにパワーアップして8月20日(土)から10月10日(月・祝)まで開催すると発表した。会場は3階北棟の4輪レース車フロア。別途入場料金や駐車料金が必要だが、ホールへの入場そのものは無料だ。
今年は31台のマシンが展示され、目玉は2015年に実際に戦ったF1マシン「マクラーレン・ホンダ MP4-30」の初展示だろう(8月22日(月)~同月31日(水)まで期間限定)。そのほか、ホンダの第1期F1活動で1968年に開発された空冷エンジン搭載のRA302が4年ぶりに登場する。
展示される人気の高いであろうF1マシンを少し紹介すると、以下の通り。
●ウィリアムズ・ホンダ FW11(1986年):ナイジェル・マンセルの5号車
●ウィリアムズ・ホンダ FW11B(1987年):ネルソン・ピケの6号車
●ロータス・ホンダ 99T(1987年):中嶋悟の11号車
●マクラーレン・ホンダ MP4/4(1998年):アイルトン・セナの12号車(画像)
●マクラーレン・ホンダ MP4/6(1991年):ゲルハルト・ベルガーの2号車
●ジョーダン・ホンダ EJ12(2002年):佐藤琢磨の10号車
●ホンダ RA106(2006年):ジェンソン・バトンの12号車
31台の内訳は、第1期のマシンが7台、第2期が11台、第3期が8台、そして第4期が1台となっている。
セナとアラン・プロストにより、16戦15勝を挙げた驚異のマシン「マクラーレン・ホンダ MP4/4」。
31台ならあと4台は? と思うはずだが、なんとこの4台が実にマニアック。これらはどの期にも属さないリサーチモデルやテストカーなのである。
●クーパーT53 クライマックス(1961年):ホンダが研究用に購入した、ミドシップレイアウトの近代F1の原点ともいえるマシン。これを研究してV12エンジンを横置きにするという独特のレイアウトのRA271(1964年)が誕生した。
●ホンダ RC-F1-1.5X(1992年):本田技術研究所四輪R&Dセンターの量産車を開発していた有志が、自己啓発活動で製作したF1リサーチモデル。空力特性の改善を目的にアンヘドラルウィングが採用されているのが特徴。エンジンには、実際にレースで使用されたV型12気筒が搭載された。
●ホンダ RC-F1-2.0X(1996年):1995年にF1で導入されたステップドボトムに対応したリサーチモデル。1.5Xを開発したメンバーが、新レギュレーションに適合したF1マシン開発に挑戦した際のものである。
●ホンダ RA099(1999年):エンジン・シャシー共にオールホンダでの参戦を目指して開発されたテスト用マシンで、テストドライバーはヨス・フェルスタッペン。このあとプロジェクトは、B・A・Rへのエンジン供給へと大幅な路線変更を図り、RA099の開発はストップした。
ホンダファン、F1ファンはもちろんだが、ツインリンクもてぎは子どもも楽しめる自然の中のアトラクションやキャンプ施設などもそろっている。夏休み終盤ではあるが、家族で出かけるのもあり。ホンダがF1の世界で戦ってきた証を見に行こう。
2016年6月24日(JAF MATE社 IT Media部 日高 保)
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