2020年04月22日 10:40 掲載

ライフスタイル 6AA? DBA? 車両型式の先頭3文字は何を表す?


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神林 良輔

左から1桁目が示すのは規制年と認定内容

 話を3文字の意味に戻して、まずは左から1桁目の文字の意味について解説しよう。1桁目はどの年の規制において、排出ガスの基準値からどれだけ低減させることができたか、つまりどのレベルの「低排出ガス認定」を受けたかがわかるようになっている。詳しくは、以下の通りだ。

【平成17年規制】
A:平成17年規制に適合させたもの(低減レベルはなし)
C:平成17年基準排出ガス50%低減レベル(平成17年規制に適合した上で、基準排出ガスよりも50%低減させたもの)
D:平成17年基準排出ガス75%低減レベル(平成17年規制に適合した上で、基準排出ガスよりも75%低減させたもの)

【平成30年規制】
3:平成30年規制に適合させたもの(低減レベルはなし)
4:排出ガス25%低減レベル(平成30年規制に適合した上で、基準排出ガスよりも25%低減させたもの)
5:排出ガス50%低減レベル(平成30年規制に適合した上で、基準排出ガスよりも50%低減させたもの)
6:排出ガス75%低減レベル(平成30年規制に適合した上で、基準排出ガスよりも75%低減させたもの)
7:なし(排出ガスの上限値規制)PHP車対象(※4)

※4 PHP車:PHPとはPreferential Handling Procedureの略で、少数輸入自動車(1型式5000台以下)のために用意された合理化のための認証手続きである「輸入自動車特別取扱制度」のこと。PHP車とは、その制度を受けた輸入車のこと。

 平成17年規制における環境性能の高さは、A⇒C⇒Dの順で高くなる。「プリウス」や「ノート」、「インプレッサ」、「スペーシア」などのDで始まる車種は、平成17年度規制において基準の75%まで低減させたことを意味する。平成30年規制の場合は3⇒4⇒5⇒6の順。つまり、「フィット」や「タント」(の一部)のように6から始まる車種は、最新の平成30年度規制の基準から75%まで低減させてあることを示す。現行の乗用車では、Dや6で始まる車種がよりクリーンなのである。

2桁目が示すのは「燃料の種別」と「ハイブリッドの有無」

 続いて2桁目に移ろう。こちらは、「燃料の種別」と「ハイブリッドの有無」を示す。燃料の種別とは、ガソリン・LPG、軽油、CNG、メタノール、ガソリン・電気/LPG・電気、軽油・電気、そのほかの7種類だ。そして燃料ごとにハイブリッドシステムを搭載しているかいないかがわかるようになっている。ここでは、一般的な燃料に絞って掲載する。

【ガソリン・LPG】
A:ハイブリッドあり
B:なし

【軽油(ディーゼル)】
C:ハイブリッドあり
D:なし

【ガソリン・電気/LPG・電気】
L:ハイブリッドあり(※5)

※5 ガソリン・電気/LPG・電気はハイブリッドが前提なので、ハイブリッドなしを表すアルファベットは設定されていない。

 なお、一般的なガソリン・ハイブリッド車はAで、プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)はLとなる。これは、一般的なハイブリッド車はエネルギー源としてガソリンしか使わないが、PHEVは外部から充電してのEV走行が可能だからである。Lのハイブリッドとは、一般的にいわれるハイブリッドではなく、エネルギー源がハイブリッドという意味だ。ちなみに、2桁目にLなのは、「プリウスPHV」や三菱「アウトランダーPHEV」などである。

最後の3桁目が示すのは「用途」と「重量条件など」

 3桁目は乗用車、貨物・乗合、二輪車、特殊自動車といった用途と、それぞれの重量条件などがわかるようになっている。二輪車や特殊自動車に関しては割愛した。

【乗用車】
A:平成17年規制のディーゼル車以外
B:平成17年規制のディーゼル車(車重が1265kg以下)
C:平成17年規制のディーゼル車(車重が1265kg超)

【貨物、乗合】
D:軽自動車
E:車両総重量が1.7t以下
F:車両総重量が1.7t超、3.5t以下

 この分類だと、例えばディーゼル車の「CX-30」や「デリカD:5」はBかCになるように思われるが、実はどちらもA。ここは一般的な乗用車の場合、現行の国産車に関してはガソリン車もディーゼル車も問わずほぼAしかないようだ。

 以上の3桁の文字から、例えば「プリウス」や「ノート」の一部、「スペーシア」はDAAなので、平成17年基準排出ガス75%低減レベル、ガソリン・ハイブリッド車、平成17年規制のディーゼル車以外の乗用車ということがわかる。また「フィット」の一部や「タント」は6BAなので、平成30年基準排出ガス75%低減レベル、ガソリン・ノンハイブリッド車、平成17年規制のディーゼル車以外の乗用車だ。「マツダ CX-30」の一部と「デリカ D:5」の3DAの場合は、平成30年規制に適合、ディーゼル・ノンハイブリッド車、平成17年規制のディーゼル車以外の乗用車ということがわかるのである。

 余談だが、商用車になると乗用車とはかなり異なる3文字になる。例えば、トヨタ「ハイエース」はQDFだし、スズキの軽ワンボックス「エブリイ」はEBDだ。QDFは平成21年規制排出ガス10%低減レベル適合車、ディーゼル・ノンハイブリッド、貨物・乗合用途の車重1.7t超~3.5t以下を示す。 EBDは平成19年規制の適合車(低減レベルはなし)、ガソリン・ノンハイブリッド、貨物・乗合用途の軽自動車となる。なお平成19年規制とは、軽貨物車などが対象で、一般の乗用車には関連しない規制だ。

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