自分に「自信」がない。覇気がないと言われて困っている。
27歳の男です。名前はムサシです。不動産関係の営業の仕事をしています。大手ではありません。勤めはじめて4年です。
営業の仕事をしているのですが、上司や先輩から「自信を持て」と何度も注意されています。たいした成績をあげているわけでもなく、自信なんて持てるわけはありません。実際、営業成績はビリ続きです。
自信がないから仕事ができない、仕事ができないからますます自信がない。
悪循環です。とにかく、上司や先輩からは「そのオドオドした感じが客に伝わるっていうのが、いちばんまずい」と叱られています。
どうしたらいいでしょうか。
山田一郎
自信なんて、なくていいんです
「よし、自信を持つぞ」と心に決めたからといって、自信がつくことはない気がします。
「自信がないから仕事ができない。仕事ができないからますます自信がない」という感じも、よくわかります。
なので、もう「自信」がどうしたなんて考えないほうがいいのではないですか。
自信なんて、なくていいんです。
いまの世のなか「自信がある」なんて思っているひとのほうが、気持ち悪いじゃないですか。SNSで「リア充」なんて批判を浴びてるのも「私って、ほら、すごいでしょ」みたいな「自信」が気色悪いからですよね。
自信なんてなくても、仕事はできます。
というか、自信がないからこそ、しっかりとがんばればいいんじゃないですか。先輩や上司の仕事の仕方をよく観察して、まずはマネる。お客さんに対しての口のききかたとか時間配分とか、細かく見て覚える。仕事ってそうやって少しずつ身につけていくものだと思います。
自信なんて、関係ないです。
で、そうやって少しずつ上司・先輩のワザを盗んで、何年かすると仕事の成績もあがってきて、もしかすると、そこから自信なんてものは、ついてくるものだと思いますけど。
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天空
自信は持たないといけない
人間が生きていくうえで、もっとも大切なものは「自信」である。自信というのは、自分を信じる心。自分を信じることができないと、生きていく道を見失うし、生きていく方法もわからなくなる。
だから、自信は持たないといけない。
しかし、その自信は、大きなものである必要はない。
世界一早く走れる、とか、何万人を歌で感動させられるとか、そういう「誰かに勝てる」とか「誰にも負けない」というところで、自信が芽生えるわけではない。それは競争の結果であって、自分を信じる心とはべつものである。
「信」というのは「真実」である。自信というのは、自分の心にある「真実」である。
自分を信じる心、自分のなかにある真実は、ささいなことかもしれない。
朝起きて飲んだコップ一杯の水をおいしいと感じるとか、それくらい、ささやかなことだ。
ささやかなことだが、人間は、生きていくために、自信というものを持っていなくてはいけない。「自分には自信がない」と思うなら「自信」を探さなくてはいけない。
自分のなかに「信=真実」を探す。
花を美しいと感じる心、どこかのアイドルをかわいいと思う心、そういうものでもいい。
ムサシさんのなかに、そういうものが、ないはずはない。自覚していないだけだ。
他の人のアドバイスも聞きたい
恵子
どうでもいいんだよ
自分に自信がないって言ってる男は「自分のことが好きではない」ってタイプなんだよね。
まぁ「自分のことが大好き」なんてエバってる男も気持ち悪いけど。
とにかく「自分のことが好きではない」のだから、27歳にもなって、いまさら好きになろうと思っても無理だと思う。
上司が「もっと自信を持て」と叱ってるのは、ムサシさんの仕事ぶりを見ての意見なのだとしたら、それはあくまで仕事上のこと、だよ。
詳しい仕事の内容はわからないけど、営業職みたいだから、どこかになにかを売ってるわけだよね。そうすると、大切なことは、商品そのものに対する「自信」なんじゃない?
つまり、自分の売ってるものに「自信」を持て、と。「これはいいですよ」と自信を持って客の前で説明しろ、と。
違う?
自分の扱っているものに関して、しっかりと商品知識を持って、どこがセールスポイントなのか徹底的に考え抜いて「自信を持って客にセールスする」ということではない?
ムサシさんの個人的な「自信」なんて、どうでもいいんだよ。
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ライター・松尾の右往左往
最近、世間でよく言われています。若者に自信がなくなっている、なんて。
恵子が言うように、昔ほど「自分が好き」ってひとが少なくなったのかもしれません。それは、山田一郎が言うように「自分が大好き」ってタイプを気持ち悪いと思う反動なのかもしれませんが。
山田一郎は「自信」なんてもの、なくていいんだと言います。そういうところで思い悩むなということでしょう。自信があるとかないとかじゃなくて、淡々と仕事を学んでいけばいい、と。自信に縛られていては、大切なものを見失うということです。
恵子は、自分のことは置いといて、自分が売ってる商品を「自信を持ってセールスできるように勉強しろ」という意見です。「これは絶対にお買い得ですよ」という商品知識とか商品に対する信頼が大切だと。確かに、ものを売るってそういうことかもしれませんね。
山田一郎の「自信なんてなくていい」と、恵子の「商品に自信を持てるようにしろ」というのは、表裏だという気もします。
天空は、いきなり回答パターンを変えてきました。というか「自信」とか「真実」なんて抽象概念を語らせると、これはもう「コスモスパワー」の独壇場ってことかもしれません。まるでどこかの宗教家のような語り口ですが、まぁこういうふうに語ると、なにごとも「それらしく聞こえる」ってことなのでしょう。でもまぁ、自信なんてものは、自分だけのささやかなものだというのは、大賛成です。まずは、その「ささやかな」ところからはじめるしか、ないですもんね。