旬を食べよう! 肌を潤す!「かき」&「アーモンド」
旬の食べ物には、その時季に必要な栄養を満たす力があります。自然の理にかなう食べ物で、おいしく元気に美しく、そして楽しいカーライフをお過ごしください。今回は、11月頃が旬の「かき」と「アーモンド」です。医学博士の石原結實さんに効用をお聞きし、管理栄養士の北嶋佳奈さんにレシピを作っていただきました。ぜひ、お役立てください。
肌の乾燥を防ぐには保水作用と血行促進が決め手。
監修=石原結實(医学博士・イシハラクリニック院長)
イシハラクリニック院長・医学博士。長崎大学医学部卒業、同大学院博士課程修了。長寿で有名なグルジア、スイスなどで最前線の自然療法、食餌療法を研究し、独自の健康療法を確立。著書多数。テレビ、雑誌、講演会などでも広く活躍中。
寒さが増すこの時季は、空気の乾燥とともに肌のカサつきも気になります。美肌の大敵は、乾燥した空気と紫外線。そして、肌の乾燥は、皮脂分泌や発汗が少ない人に起こりやすく、血行不良も原因とされています。そこで今回は、肌の乾燥を防ぎ、血行をよくして肌をみずみずしく保つ旬の食べ物を紹介しましょう。
まずおすすめしたいのが、かきです。かきは「海のミルク」と言われるように、すべての栄養素を含んでいて、漢方では、身体を潤して血を補う効果があるとされています。なかでも、ヌルヌル、ネバネバの成分であるムチンには、水分を貯める保水作用があります。古代ギリシャの哲学者・アリストテレスが「老化とは、乾燥への過程である」と言ったように、肌は歳とともに乾燥していきます。しかしそれは、単純に水分不足ということではなく、細胞のなかに水分がいかなくなるからです。そうした細胞内の水分を保つ作用をするのが、ムチンなのです。
また、かきには、皮膚の弾力性を作るコラーゲンを生成するビタミンCをはじめ、皮膚を再生するビタミンA、コラーゲンの合成を促す亜鉛、そして、甲状腺ホルモンの原料となり、新陳代謝をよくして、美肌を保つためにとても大切な働きをするヨードを豊富に含んでいます。
そして、もうひとつのおすすめは、アーモンドです。肌の乾燥を防ぐには、保湿やUVケアに加えて、血行をよくすることも大事です。例えば、運動をしたり、風呂に入って汗をかいた後は、皮膚がやわらかくしっとりとします。それは、皮膚の血行がよくなったからです。アーモンドには、血行を良くするビタミンEが豊富なうえに、皮脂分泌を調整し、細胞の再生を促すビタミンB2、コラーゲンを合成する亜鉛がたっぷり含まれています。
乾燥が気になる季節に、まさにうってつけの、旬のかきとアーモンドで、おいしく、潤いのある肌を保ちましょう。また、汗には保湿効果があるので、適度な運動で発汗し、皮膚の血行をよくすることも忘れずに。(談)
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あーもんどーしよう!?乾燥肌にアーモンド衣のかきフライ
乾燥が気になる肌に、おいしい潤いを! 砕いたアーモンドを衣にして、いつもとはひと味違うかきフライを作りました。ピクルスの代わりに、タルタルソースにオリーブが入るのもポイント。ぜひ作ってみてください。
- 【材料(2人分)】
- かき(加熱用) 8〜10個
- アーモンド 70g
- 薄力粉 適量
- 溶き卵 1個分
- 塩 少々
- こしょう 少々
- サニーレタス 適量
- トマト 適量
- 〈オリーブタルタルソース〉
- ゆで卵 1個
- タマネギ 1/8個
- オリーブ 4個
- A
- レモン汁 小さじ1/2
- マヨネーズ 大さじ2
- 塩、こしょう 少々
- パセリ(みじん切り) 大さじ1
1.はじめに、タルタルソースを作ります。ゆで卵をフォークでつぶし、タマネギ、オリーブをみじん切りにして加えます。
2.A(レモン汁、マヨネーズ、塩、こしょう、パセリ)を加えて 和えます。
3.アーモンドは、細かく刻みます。
4.かきは、塩水のなかで優しく洗ったあと、真水にさっとくぐらせます。キッチンペーパーで水気を拭き取り、両面に塩、こしょうをふります。
【POINT】塩水で洗うことで、ぬめりや臭みが取れます。
5.かきに薄力粉をまぶし、溶き卵にくぐらせ、アーモンドをつけます。
【POINT】薄力粉をまぶすと、溶き卵がしっかり絡むので、アーモンドがしっかりつきます。
6.揚げ油を高温(180度程度)に熱し、1〜2分、キツネ色になるまで揚げます。
【POINT】かきは火を通しすぎると身が縮み硬くなるので短時間で揚げます。
7.皿に、サニーレタスとトマトをのせ、 かきフライを盛ります。最後にタルタルソースを添えればでき上がりです。
【アレンジ】アーモンドの衣は何にでも合うので、パン粉の代わり、またはパン粉と混ぜて、エビフライやコロッケなどにもオススメです。