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最終更新日:2023.07.06 公開日:2019.08.14

【フリフリ人生相談】ペットロスから立ち直れません

今回の相談はズバリ「ペットロス」について。期せずしてお盆らしい相談内容となりました。フリフリな面子のやさしさが垣間見える回答にも注目してくださいね。

【50代女性、おまりさんからのお悩み】

愛犬(15才)を亡くしてペットロスから立ち直れません。
百箇日も来てないのに、愛犬に似た犬を、
夢遊病者のようにペットショップやネットで探しています。
愛犬に申しわけない気持ち、罪悪感も強いです。
還暦前にペットを飼うことに不安もあります。

すべてに前向きになれず、
愛犬にしてやれなかったことを悔いるばかりです。
よきアドバイスをください。


恵子

コミュニティを見つける

ペットロスから立ち直る方法は、ただひとつ。
「新しく犬を飼う」
これがびっくりするくらい効果テキメンらしですよ。
前のワンちゃんへの愛情はなんだったんだって、自分でも驚くほど、
あっさりと、新しいワンちゃんがかわいくなっちゃうらしいです。

とはいえ、
おまりさんの場合、
「還暦前にペットを飼うことに不安もあります」
と、つぎのワンちゃんをきちんと面倒みてあげられるか、
という部分も不安なんですね。

そういうのをひとりで抱えこむと、ますます気が重くなるばかりなので、
いっそ、誰かに相談してみたらどうでしょう。
飼っていた愛犬ちゃんを診てくれていた獣医さんに相談するとか、
ドッグカフェみたいなところに行ってみるとか……。
要するに、ワンちゃん好きのコミュニティを探してみるのが、
いいんじゃないかと思うんですよ。

ペットロスのこと、自分の年齢のこと、
などなど、いろんな悩みを受け止めてくれる仲間がいれば、
たくさんの解決の道がありそうな気がします。

ペットのことで、広がっていく人間関係って、いいじゃないですか。

でもでも。
50代って、まだまだ若いですよ。

ペットロスでうしろ向きになっているのでしょうが、
まだまだ若い!
仲間を見つけて、ペットの話題で盛り上がって、
毎日を明るく過ごすことが、まず大切な気がします。

他の人のアドバイスも聞きたい

山田一郎

天空


天空

大声で泣こう

大声で泣こう

何回も書くけど、
精神的にきつかったら、ためらわずに心療内科に行くのがいい。

ペットロスの患者さんは、最近、とても増えていると聞いた。
心療内科に行くと「重度ストレス反応」と判断される場合が多いそうだ。
「うつ」ではないので、抗うつ剤は効かないらしい。
なので、実は、心療内科でもペットロスの治療はむずかしいようだが、
じっくりと専門家が話を聞いてくれるだけでも
気分が落ち着くのは間違いない。

罪悪感が強いってことらしいから、
そういうことも含めて、相談するなら医者がいいと思う。

あとは……とにかく、泣くこと。
声をあげて、派手に泣く。

つらいことは、ためこまないで、
大声で泣く。
そして、専門家に相談する。

ゆっくりと、あせらずに、
でも、ためこまないで、心の元気を取り戻してほしい。

他の人のアドバイスも聞きたい

恵子

山田一郎


山田一郎

お墓に手を合わせて

えーと、ぼくも、
学生のころ、犬を飼ってまして……。
といっても、現実的には母が面倒みてたんですけどね。

それで、大学生のときに、その犬が死んじゃって……。
自分でもびっくりするくらい、落ちこんだんですよ。
家に帰ると、玄関先でフニフニと甘えてくる様子とか、
なにかというと足にからみついたり、
くるくるまわったりしている姿とか、
そういうのを思い出したりして、ほんとに、
悲しくて仕方なかったんです。

いま思うと、ペットロスだったんだと思います。

母がペット用のお墓に入れて、
そう言えば、百箇日くらいのときに、
家族でお参りにいったんです。
そのとき、ふと、
お墓の前で手を合わせながら、
「おい、元気でやってるかい」
と、心のなかで呼びかけたんですよ。

どこか遠いところに行っちゃったけど、
きっとあいつは、ぴょんぴょん走りまわって、
元気でやってるに違いない、って、なぜか、思ったんです。

そのとき、ふと、吹っ切れた気がしました。

百箇日法要というのは「卒哭忌(そっこくき)」とも呼ばれて、
この法要をもって、残された遺族は「泣くことを終える」のだそうです。

悲しみにつかりきるのではなくて、
元気な姿を、いい思い出にかえて、
どこか遠いところに送り出してあげるんでしょうね。

おまりさんも、そういう気持ちになれるといいですね。

他の人のアドバイスも聞きたい

恵子

天空


ライター・松尾の右往左往

ペットも、昔と比べて、進化しています。
庭先で長い鎖につなげて防犯がてら、
ワンワン吠えさせていた時代では、もうないですから。

ヘアカットもして、シャンプーもして、
残飯なんて健康に悪いものではなく、ちゃんとドッグフードを食べさせて、
ふわふわ、もふもふ、撫でたり、甘えたり、
ほんとに、人生のパートナーとして、
人間が思う「かわいい」のすべてを受け入れてくれる存在です。

ワンちゃんとの関係は、そうやって進化してきました。
だから、最近、心療内科にペットロスの患者さんが多いのだと思います。

天空の言うように、お医者さんに相談するのは大切です。
恵子の言うように、コミュニティを探すのも、いいですね。
面倒をみられなくなったら、ちゃんと受け継いでくれる、
そんな人たちがいるのは、心の支えになります。

で、山田一郎の言うように、
お墓に手を合わせて「おい、元気でやってるかい」と、心でつぶやく。
なぜか、私、これも腑に落ちました。

そうやって、私たちは、
大切なものを亡くした悲しみと、つきあってきたのかもしれません。

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