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公開日:2026.01.22

東名高速と三河港が直結!「浜松湖西豊橋道路」はどんなルート? 豊橋の交通が激変する都市計画の全体像【いま気になる道路計画】

浜松湖西豊橋道路のイメージ図。

東名高速 三ヶ日JCTと三河港を結ぶ高規格道路「浜松湖西豊橋道路」の計画が動き出している。都市計画素案で発表されたルート案や概要、メリット、今後の工事計画について紹介する。

浜松湖西豊橋道路のイメージ図。

文=藤井宏治

画像=国交省、浜松市、湖西市、豊橋市

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浜松湖西豊橋道路とは? 計画ルートと位置づけ

浜松湖西豊橋道路の広域図

浜松湖西豊橋道路の広域図

「浜松湖西豊橋道路」は、静岡県浜松市浜名区に位置する「東名高速 三ヶ日JCT」を起点に、湖西市を経て愛知県豊橋市の「三河港」に至る、約28kmの高規格道路。4車線で80km/hの自動車専用道路となる計画だ。

新しいICとJCTは5つ検討されており、三ケ日の市街地付近に「三ヶ日西IC(仮称)」、新所原の市街地付近に「湖西IC(仮称)」、国道1号付近に豊橋IC(仮称)、国道23号との接続部に大崎北JCT(仮称)、東三河臨港道路との接続部に三河港IC(仮称)が設けられる予定だ。

東名高速・新東名高速・三遠南信自動車道といった既存の主要道路と連携し、弓張山地に阻まれ整備が進まなかった南北方向への交通利便性を大きく向上させると期待されている。

浜松湖西豊橋道路の素案説明会資料。

浜松湖西豊橋道路の素案説明会資料。

浜松湖西豊橋道路がもたらす物流・防災・観光・安全への効果

観光地間の移動に60分以上かかるほどアクセス性が低い。

観光地間の移動に60分以上かかるほどアクセス性が低い。

浜松湖西豊橋道路のメリットについて、浜松と湖西市、豊橋市でそれぞれ別々に資料を発表しているが、物流、防災、観光、安全の4つに大別されることは共通している。

豊橋市にある三河港や、湖西市と浜松市にある自動車関連メーカーの工場など、当該エリアは産業集積地として機能している。しかし、周辺の高速ICから20km以上離れていたり、市街地を通過する必要があったりと現状は速達性、定時性に欠ける状況にある。三河港や三ケ日JCTに直結する浜松湖西豊橋道路ができることで、物流の効率化が期待されている。

防災面では、ダブルネットワークの形成による災害時の輸送力確保につながるとされている。同エリアにおける災害発生時の救援・救護活動は、東名高速と新東名高速を介して支援することが想定されるが、津波や液状化などにより道路が分断されてしまう可能性がある。ルートが多重化することで、通行止めや混雑時にも迂回路ができ、地域の安全性が高まる見込みだ。

さらに観光面でも大きなメリットがある。同エリアには動物園や自然の景観、歴史的建造物などの観光資源が豊富だが、現状では一般道を使い市街地を通過せざるを得ないため、アクセス性に欠けている。実際、豊橋市と浜松市の観光地間の移動には60分以上かかる。浜松湖西豊橋道路の整備により、移動時間が短縮され観光産業も活発になることが予測されている。

また現在は、産業集積地を行き来する大型車両や通勤車両によって、市街地の交通量が増え混雑による渋滞が発生している。それにより追突事故の他、混雑を回避しようと生活道路に流入する車両による死傷事故も引き起こされている。浜松湖西豊橋道路の整備により、地域交通と通過交通が分離されることで生活道路や通学路の安全が確保されることも、大きなメリットとして挙げられている。

浜松湖西豊橋道路の事業計画と今後の流れ

浜松湖西豊橋道路のルート(作成中の原案)。

浜松湖西豊橋道路のルート(作成中の原案)。

「浜松湖西豊橋道路」の計画はどこまで進んでいるのだろうか。

2025年11月に浜松市、湖西市、豊橋市で都市計画素案についての説明会が開催された。浜松市と湖西市からは説明会時点で都市計画市原案の作成、環境影響評価準備書の作成が進んでいると発表があり、豊橋市からは環境調査について言及はなかったが、都市計画原案の作成中との説明があった。

これは道路工事の初期段階だ。一般的な工事の流れは「構想・調査」で必要性を検討し、「計画段階評価」によって概略ルートや構造を決定、それを元に「都市計画決定」や「環境影響評価」を実施。完了すればいよいよ「事業化」を待つ段階となる。「都市計画素案についての説明」は、「都市計画決定」の前段階である。

まだ道路構造やルートが完全に決定したわけではないが、都市計画決定に向けて進んでいることが分かる。当然、事業化や完成時期についてはまだ見通しが立っていない状況だ。

浜松湖西豊橋道路の沿線は大きな日本でも有数の自動車関連メーカーがひしめく産業集積地であるため、開通による経済効果は大きなものになるだろう。道路計画はまだ始まったばかり。まずはルートや構造が正式決定する「都市計画決定」を早期に迎えることに期待しながら、引続き進捗に注目していきたい。

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