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公開日:2025.11.29

川崎駅~湾岸線を直結する!「川崎ベイブリッジ」の整備が進行中。臨港道路 東扇島水江町線はどこにできる?【いま気になる道路計画】

川崎港臨港道路東扇島水江町線の工事状況。

川崎港の物流を支える新たな道路「川崎港臨港道路 東扇島水江町線」で巨大なベイブリッジの整備が進められている。東扇島と水江町を結ぶ、この道路の概要や整備によるメリット、そして現在の工事進捗について紹介しよう。

川崎港臨港道路東扇島水江町線の工事状況。

文=藤井宏治

画像=国交省

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川崎港を結ぶ新たな道路「臨港道路 東扇島水江町線」とは

川崎港臨港道路東扇島水江町線と周辺の様子

川崎港臨港道路東扇島水江町線と周辺の様子

国際コンテナ戦略港湾である京浜港の一翼を担う「川崎港」において、神奈川県川崎市川崎港の沿岸部にある「東扇島地区」と内陸部の「水江町地区」を結ぶ「臨港道路 東扇島水江町線」の整備が進められている。

「臨港道路 東扇島水江町線」は、延長約3.0kmの4車線で計画されている巨大な橋だ。鶴見つばさ橋や横浜ベイブリッジと同様に、主塔から斜めにケーブルを張る「斜張橋(しゃちょうきょう)」という方式で建設され、建設地の社会条件・自然条件が起因して日本でも特徴的な橋となる予定だ。

まず、京浜運河を航行する船舶が橋の下を通れるよう、主塔と主塔の間である中央径間が525mと広く確保されている。これは日本全国で第3位、東日本では第1位の広さである。

さらに、一般的に主塔の理想的な高さは150m以上といわれているが、東扇島水江町線では98.5mと非常に低くなっている。これは、建設地域の近くにある羽田空港の空域制限により、高さが抑えられているためだ。

また、同地域の埋立地盤と海底地盤には、厚い軟弱地盤が堆積している。橋梁の基礎を支持できる強固な地盤(支持層)は、海面下-60m以深にしか存在しないため、基礎の深さも日本最大クラスとなる。

これら複数の厳しい条件をクリアするために、橋の長さに対して主塔が極端に低く、基礎も大深度に築かれる珍しい形の橋になる予定だ。

川崎港臨港道路東扇島水江町線の概要図

川崎港臨港道路東扇島水江町線の概要図

川崎港臨海部の渋滞緩和と物流効率化に貢献

川崎港臨港道路東扇島水江町線による交通の利便性の向上

川崎港臨港道路東扇島水江町線による交通の利便性の向上

臨港道路 東扇島水江町線は、川崎港の渋滞解消および緊急物資の輸送機能を強化するために建設が進められている。

川崎港は発展とともに物流倉庫の立地も増え、それに伴い特に東扇島で慢性的に渋滞が発生。平日昼間の12時間において、平均旅行速度が20km/h未満となった割合が約33.8%に上っている。平成27年時点では約22.1%だったことを考えると、年を経るごとに渋滞が悪化していることがわかる。

臨港道路 東扇島水江町線が完成して交通流が改善されると、物流を担う輸送車両をはじめ、従業員の通勤などの一般交通の速度や安定性が向上する。川崎駅から東扇島の川崎港コンテナターミナルへの所要時間は、現道である海底トンネル経由の30分から19分へと大きく短縮される見込みだ。

また、東扇島と内陸部との数少ない接続ルートである海底トンネルや首都高速が被災などにより通行不能となった場合、物流・通勤・救援が甚大な影響を受ける恐れがある。臨港道路 東扇島水江町線が完成すれば、ルートの多重化によって被災時でもアクセスが確保できるなど、首都圏における防災ネットワークの強化につながる。

本線とOFFランプは2028年頃、ONランプは2031年完成目標

本線とOFFランプは2028年、ONランプは2031年の完成予定

本線とOFFランプは2028年、ONランプは2031年の完成予定

川崎港の臨港道路 東扇島水江町線は、どれくらい整備が進んでいるのだろうか。

2024年10月に国土交通省が発表した資料によると、海を渡る部分である主橋梁部上部と、水江町アプローチ部が施工中との記載がある。人件費や資材価格の高騰、施工計画の見直しで事業費が大きく増額しているものの、着々と工事は進められている。なお、東扇島アプローチ部および主橋梁部の下部工はすでに完成済みだ。

気になる完成予定年は、東扇島側のONランプ(入口)とOFFランプ(出口)で時期が異なる。本線とOFFランプは予定通り2028年、ONランプは少し遅れて2031年の完成と計画されている。ONランプの遅れは、川崎市が策定した扇島地区の土地利用計画の影響だ。新たな工場や物流施設の建築が計画されると、それに伴いONランプの位置や形状を見直すため、時間が必要となっている。

川崎港の交通に大きな変化をもたらす「臨港道路 東扇島水江町線」の開通は、まだ少し年月がかかるが、完成予定時期が公表されていることは心強い。安全かつ遅れのない工事を期待して、引続き進捗に注目していきたい。

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